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                        『大田南畝全集』                             凡 例   ☆ うたまき きたがわ 喜多川 歌麿 ◎ : 絵師名(名前・名字の順)◎印は大田南畝と交渉のあった人。    〔宝暦三年(1753)〜文化三年(1806)〕 : 〔〜〕は生没年。 ◯「半日閑話 巻八」J245 : ◯は『大田南畝全集』所収の出典。「〜」は書名(巻八は当該書の巻数) (以下『大田南畝全集』は「全集」と表記)                         J245は全集の十一巻245ページの意味。   □「判取帳」               : □は全集所収「月報」および全集以外の出典。 (文化元年五月十六日明記) : (年月日)は南畝が書き留めた年月日。また南畝が序跋等で関係した書籍、                         あるいは自作品の刊行年月。年月には原文に明記してあるものと、編者が                         推定したものとがあるが、推定の場合多くは記事の前後関係から行った。                         (〜記)は南畝が記事を書き留めた年月。                       (〜詠)は南畝が狂歌・和歌を詠んだ年月。                        (〜賦)は南畝が漢詩・狂詩を賦した年月。                       (〜以前記)は記事がその年月以前の書き留め。                       (〜以後記)は記事がその年月以後の書き留め。                       (〜刊)は出版物の刊行年月。                         (〜明記)は原文に年月が明記してあるもの。                        (〜?)は留保付きのもの。                       (年月なし)は年月を推定する材料のないもの。                       (年月未詳)は年月を推定する材料はあるものの特定できないもの。  金摺、銀摺を初めしは喜多川歌麿なり  : 〜≠ヘ原文。漢文の送り仮名・返り点は省略。   (屏風の版画貼込)=@         : (〜)は編者の注記。 【喜多川歌麿筆。蔦屋板】         : 【〜】は原文の二行割書。 〈南畝の注には“画工哥麿”とあり〉    : 〈〜〉は編者の記事。   ・南畝の題画≠竍画賛≠フ類は、当然のことだが、その全てが画中に揮毫された題≠竍賛≠ナはない。南畝が実際    に画中に筆を運んだかどうか、全集の文面からは判然としないものが多い。現在残されている作品に当たればよいのだが、    編者の手に余るため出来かねた。   ・南畝の呼称でなるべく通したが、漢詩以外狂歌等の文芸面では享和年間以前を赤良、以降を蜀山人とした。 ・『浮世絵考証』の成立を(寛政十二年五月以前記)としたのは、全集第十八巻の中野三敏氏解説に従ったもの。なお細字    二行の割注や朱注には南畝以外の文も混じるという。すなわち寛政十二年以降の記事もあることになる。またQ四三六の    『浮世絵考証』解題は、朱の◯を付した細字注は享和二年十月の京伝「追考」などより後の人の注記であろう≠ニする。  ・『判取帖』(天明三年頃成)は、浜田義一郎氏の「『蜀山人判取帳』補正〈翻刻〉」(昭和四十五年・大妻女子大学文学    部・紀要)を用いた。  ・「雲茶会」とあるのは参加者自ら所蔵品を持ち寄って鑑賞する古書画器物の会。出品を二百年以内の「青楼、戯場其外之    俗ナル古物」と限定。つまり江戸時代を特徴づけるともいうべき悪所ゆかりの作品鑑賞である。催主は青山堂。「雲茶会」    とは会場の神田明神前茶屋・雲茶店からとった。参加者は南畝・山東京伝・京山・談洲楼焉馬・佐々木万彦・老樗庵・反    故庵・紀束等が参加。毎月二日を会日として発足したが、文化八年四月二日(初集)と同年五月二日(二集)の二回だけ    行われて終わったようだ。詳細は「書簡163・166・172」(R227・229・233)および「一話一言 補遺参考編一」(R89〜112)    参照のこと。  ・『瑣々千巻』は書肆・青山堂・雁金屋の千巻文庫(「慶長已来の稗史野乗、古器古書画」を収蔵)を南畝が点検して表題    を与え識語等を記したもの。  ・(「南畝耕読」)とあるのは、南畝編の「杏園余芳」と「香炉峰」を、中野三敏氏が全集の月報上に解題したもの。   底本 … 『大田南畝全集』全二十巻・別巻 編集委員代表 濱田義一郎 一九八五年〜九〇年刊・別巻二〇〇〇年刊・岩波書店     〔本稿は『大田南畝に書き留められた浮世絵師達』(『浮世絵芸術』126号、平成十年(1998)一月刊)に加筆訂正したもの〕                        Top