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   画賛編 大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌 〔画賛編〕   大田南畝関係
  【た】※実際に揮毫したかは問わない。◯は欠字、◎は表示不能文字
画題画賛出典巻・頁年月日
たうえ
田植え
「陸奥田植の画に 社鼓与村笛 謳歌楽太平 先進士君子 紛々軽薄情
 みちのくの十符の田植の七符とは君にさゝげてわれ三符とらん」
六々集②227文化12年
1815/02/
だいが
題画
 題画 (別資料)
だいかぐら
大神楽
「花の下に太神楽の画に はるの日の丸一どのゝ太神楽はやすや長き花の下かげ」紅梅集②316文化14年
1815/11/
「英一蝶がゑがける太神楽の賛 から獅子の舞はぬ先から里の子が手の舞足のふむを覚えず」万紫千紅①269文化年間
1804~1817
だいこく
大黒
 大黒 (別資料)
だいこん
大根
「土大根の画に 土大根出てはたらかばとしどしに大つごもりの敵やふせがん」六々集②211文化11年
1814/10/
たいらのむねもり
平 宗盛
「平宗盛の池田駅に宿し、洛東の花を夢みるの図に題す
 東海長亭送檻車 悪因縁宿美人家 名芳徐福祠前嶽 夢破観音閣上花」
南畝集16
漢詩番号3077
④75文化4
1807/07/
たうえ
田植え
「画に題す
 挿秧又挿秧 水満野田平 欲続秧歌断 杜鵑啼一声」
南畝集19
漢詩番号4046
⑤360文化12年
1815/05/
たか
鷹 (画賛)
  (別資料)
たがかけ
箍掛け
「たがかけの画に 手盥のそこはかとなくくれ竹のたが身の上の同じ世わたり」巴人集②404天明3年
1783/05/
たかさご
高砂
「みどり町滝口氏にて扇に画かきたるをあたもち出て狂歌せよと望む
 高砂のゑに たれをかも仲人にせん高砂の松もむかしの茶のみ友だち」
をみなへし②12未詳
「高砂の尉さかづきをもち、姥の徳利をかくせるかたかきたるに
 過ますと姥はいへども高砂やこのかた腕に帆をあげてのむ」
七々集②253文化12年
1815/08/
「高砂尉と姥の絵に 高砂の松の落葉をかきよせてたくや二人の茶のみ友だち」七々集
万紫千紅
②267
①293
文化12年
1815/10/
たかしまや おひさ
高島屋 お久
「高嶋久娘の図に題す 両国橋西夕照余 佳人鼎◎対吹嘘 笑持托子供芳茗 比屋紅粧総不如」南畝集9
漢詩番号1865
④130寛政5年
1793/07/
たからぶね
宝船
「宝船の画に 七珍のちゝんぷゐ/\入来るはまことに御代のおんたから船」 〈彭沢は陶淵明〉紅梅集②340文政1年
1818/04/
たき
「滝の画に さけかひに李白や里へゆかれけん三千尺の長い滝のみ」放歌集
千紅万紫
②153
①243
文化8年
1811/04/
飛泉落空澗 曲々紆余達 処世知如斯 幽人不釈褐 【右、山亭の飛泉】」南畝集19
漢詩番号3997
⑤347文化12年
1815/02/
たくぶんくん
卓文君
「文君器を滌ぐの図、可楽生の為にす 雑傭司馬子 滌器卓文君 千古琴台上 遠山日暮雲」小春紀行附録
南畝集15
漢詩番号2825
⑨98
④427
文化2年
1805/11/10
「文君当壚の図 当壚美女酒盈尊 滌器主人身著褌 一賦未逢柳得意 千金先散卓王孫」南畝集19
漢詩番号4202
⑤402文化13年
1816/08/
たけ
  (別資料)
たけうま
竹馬
「瓢箪より竹馬出る画 足引の山がらならば瓢箪に入べきものを出る竹馬」紅梅集②374文政二年
1819/08/
たけににわとり
竹に鶏
(小田原の宿のあるじ、うつし絵に歌かきてよとこふ)竹に鶏のかたかきたる
 くれ竹のよやあけぬらん一ふしのま長なき鳥の声ぞ聞ゆる
小春紀行附録⑨101文化2年
1805/11/16
たけのこ
竹の子
「竹の子の画に題して 竹の子のまた竹の子の竹の子の子の子のすゑもさかへ久しき」巴人集拾遺②478未詳
たこ
「蛸の画あしければ このたこは新場鮹とは思はれず三河町にて見たやうな顔」放歌集
千紅万紫
②161
①245
文化8年
1811/07/
「蛸の画に 南畝 世の中にたえて桜煮なかりせば蛸の心はのどけからまし」紅梅集②385文政3年
1820/01/
だざいふてんまんぐう
太宰府天満宮
「宰府天満宮の図
 昔年輿疾九州辺 懐旧低回延喜賢 便道山家尋宰府 菅公祠廟自儼然」
南畝集19
漢詩番号4090
⑤372文化12年
1815/10/
たたみし
畳師
「紺屋町一丸の屏風に職人尽の絵あり。畳刺の門にたがかけあり
 水桶の月やたがやにさしたたみ近江おもてとみゆるさざなみ」
万紫千紅①272文化11年?
1814/?
たちおりがみ
太刀折紙
「四角画の自賛 太刀折紙の使者 かどびしのたちおり紙のかり目高四角四面に通ふる使者の間」をみなへし②17天明1年?
1781/?
たつたがわ
龍田川
「竜田川のゑに 竜田川紅葉ゞながるめりめりとわたらばにしき横ざけやせん」七々集
万紫千紅
②258
①290
文化12年
1815/09/
だったんじん
韃靼人
「韃靼人のかたかきたるに 中華とはいへども花はなつの夜の一よにかはる罌粟坊主哉」巴人集
徳和歌後万載集
②410
①34
天明3年
1783/05/
たつみやそうべえ
辰巳屋惣兵衛
「題画像  蜀山人
 お祭は神楽の堂にたつみ屋のかれ木娘や花さかせ爺
〈紀(キノ)束(ツカヌ)の文化五年三月の記「辰巳屋惣兵衛伝」あり。辰巳屋は文化13年、81歳で存命の由〉
一話一言
巻29
⑭122文化5年
1808/03/
「辰巳屋翁扮戯図 おまつりと神楽の堂にたつみやのかれきむすめや花さかせぢゝ」あやめ草
千紅万紫
②58
①250
文化7年
1810/01/
だてどうぐ
伊達道具
「みどり町滝口氏にて扇に画かきたるをあたもち出て狂歌せよと望む
 雪のふるつもる杉の間に伊達道具のみゆるところ
 しら雪のふる行列のだて道具いづれの宿をすぎのむら立」
をみなへし②11未詳
たなばた
七夕
「十二月の画賛 七月 二星に月 天河ふたつほしの仲人はよひのものとや月のいるらん」七々集②264文化12年
1815/10/
「十二月の景物に女の風俗ゑがけるに
 七月 七夕 官女 黒かみもいつか素麺としどしの七夕のうたよむとせしまに」
七々集②285文化12年
1815/12/
たばこ
煙草
「煙をのむ使者 四角画 稲妻の煙吹出すはこれ雷の喧嘩大将」をみなへし②18天明1年?
1781/
たにかぜ
谷風
「角觝夫谷風の図に題す 来自仙台海国東 三都争識万夫雄 一声虎嘯纔張目 角觝場中起谷風」南畝集6
漢詩番号1256
杏園詩集続
③432
⑧82
天明5年
1785/03/
たぬき
「狸の図賛
 一荷の土船のあやうきに乗らんよりは、八畳の金玉の安きに座せんにはしかじ。狼のそのしたくびをふんで、其尾につまづかんよりは、己が臍に茶をわかして、文福の毛をはやさむにはしかじ
 寿を長地にうつや腹つゝみたん/\狸ちゝ千歳経ん」
四方留粕①212未詳
「狸、酒かひ行かたかきたる 払はずにとしふる狸さけかひにゆくや化物やしきなるらん」あやめ草
千紅万紫
②73
235
文化7年
1810/05/
「狸図 陰嚢八畳敷 腹鼓一挺声 文武火茶釜 其名世上鳴」七々集
万紫千紅
②251
①288
文化12年
1815/08/
たま
「玉の図に 卞和氏がほり出したる連城のたまは代金十五枚かも」放歌集
千紅万紫
②165
①247
文化8年
1811/09/
たまものまえ
玉藻前
「三輪花信斎が狐美人と変るの図に題す
 風水葛葉信田辺 尾曳金毛玉藻前 狐狸穴中応計日 人間世上莫経年」
壇那山人藝舎集①462天明4年刊
1784/03/
たるま
達磨(画賛)
 達磨 (別資料)
たんかしょうぶつ
丹霞焼仏
「丹霞焼木仏 経文に人のあたまをわらせたるむくひは丹霞端的の斧」〈「丹霞焼仏」は禅宗の公案〉をみなへし
千紅万紫
②45
①256
文化6年
1809/08/
たんぽぽ「鳥居にたんぽぽの絵 初午の鳥居と思ふつぼすみれきねがつゞみのたんぽゝの花」七々集②272文化12年
1815/10/
「たんぽ薺の絵に たんぽゝのちゝたる春の野祝ひはぺんぺん草に心ひかるゝ」紅梅集②322文化15年
1818/01/
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