◯『浮世絵師便覧』p229(飯島半十郎(虚心)著・明治二十六年(1893)刊)
〝輝重(シゲ) 一枚絵あり、◯元文〟
◯『浮世絵備考』(梅山塵山編・東陽堂・明治三十一年(1898)刊)
(国立国会図書館デジタルコレクション)(29/103コマ)
〝勝川輝重【元文元~五年 1736-1740】其の伝詳ならず、一枚絵を画けり〟
◯『浮世絵師人名辞書』(桑原羊次郎著・教文館・大正十二年(1923)刊)
(国立国会図書館・近代デジタルライブラリー)
〝輝重 勝川氏、一枚絵あり、享保頃〟
◯『浮世絵師伝』p124(井上和雄著・昭和六年(1931)刊)
〝輝重
【生】 【歿】 【画系】 【作画期】享保
勝川氏、漆絵美人画あり〟
△『増訂浮世絵』p58(藤懸静也著・雄山閣・昭和二十一年(1946)刊)
〝勝川輝重
この人も伝記は分らないが、丹絵と漆絵とがある。作風から見ると鳥居の影響をうけたものである。浅
草見附どうぼう町和泉屋権四郎から出版したものに、手綱とり馬を引きゆく図があり、柿や葡萄棚を配
し、茶汲み女が茶を出す風情など面白い所がある。なほ横絵で、文を広げて居る美人図には、金粉など
を用ひ漆絵として見るべきものがある。勝川を名乗つて居るのは注意すべきで、この人は時代は可なり
早いのである〟