Top浮世絵文献資料館浮世絵師総覧
 
☆ もとはる きよかわ 清川 素春浮世絵師名一覧
〔未詳〕
 ※『狂言絵本年代順目録』漆山又四郎(天童)著 日本書誌学大系33『近世の絵入本』所収    ☆ 嘉永二年(1849)    ◯『狂言絵本年代順目録』   ◇絵本番付(嘉永二年刊)    正月  市村座 「青砥調」    重春画    四月  中村座 「伊達旭盛桜彩幕/富士見西行」清川素春画 沢村屋板    四月  市村座 「恵閏初夏藤」  素春画    五月  市村座 「花菖蒲佐野船橋/ひらがな盛衰記」清川素春画    七月  市村座 「仮名手本忠臣蔵」重春画 沢村屋板    八月  市村座 「詞花紅成盛」  重春画    八月  河原崎座「一谷武者画土産」重春画 小川板    九月  中村座 「仮名手本忠臣蔵/其俤浅間嶽」重春画 沢村屋板    十一月 中村座 「妹背山婦女庭訓」重春画 沢村屋板    〈素春名は初出か。この頃の絵本番付は顔見世番付同様、同一画工が三座分担当するのが通例だから、素春と重春とは同人と     思われる。しかしそれにしてはなぜ署名を別にしたのか、その理由がよく分からない〉    参考資料    ◯『狂言絵本年代順目録』   ◇絵本番付(文久元年刊)    五月 市村座「轡音繮染分」一興斎清川種春画 福地・山本板    〈この署名は「種春」で「素春」ではないが、下出同三年十一月、市村座「仮名手本忠臣蔵」の絵本番付が「清川素春 一興     斎素春画」とあり、共に「一興斎」とあることから、種春と素春は同人と考えられる。但し、上出嘉永二年の「素春」は     「重春」と同人と考えられるので、嘉永二年の「素春」と文久三年の「素春」とは別人ということになるのだが、このあた     りの関係はよく分からない〉    ☆ 文久三年(1863)    ◯『狂言絵本年代順目録』   ◇絵本番付(文久三年刊)    正月  中村座「宝九字匣曙曽我/国姓爺合戦」種春画 片ばみや板    正月  守田座「波乗船音◎曽我」清川たね春 小川板    三月  守田座「けいせい面影桜」種春画   小川板    四月  市村座「花卯木伊賀両刀」種春画   福地・山本板    五月  中村座「菖蒲浴衣江戸子鑑/伊勢音頭恋寝剣」種春画 片ばみや板    七月  中村座「小野道風青柳硯/本朝廿四孝/曙色蕣日記」清川種春画 片ばみや板    八月  守田座「四海大和望月駒/優平家曲拙」種春画 小川板    十一月 市村座「仮名手本忠臣蔵」清川素春 一興斎素春画 福地板        (注記「板元山本重五郎ガンキ楼一件ニテ遠慮、此絵本ハ小川ヨリ出ス」)    ☆ 慶応三年(1867)    ◯『狂言絵本年代順目録』   ◇絵本番付(慶応三年年刊)    七月  市村座「新累女千種花嫁」清たね画  福地板    十月  中村座「鶴亀成荒木宝来」清川素春画 かたばみや板    十月  市村座「大江政談雪墨附」種春画   福地・山本板    十一月 市村座「雪武智一座初役/ひらがな盛衰記」種春画 福地板    〈この「素春」と「清たね」と「種春」との関係がよく分からない〉     〈素春の署名は管見では以上三例、一時の仮の名だと思われるが、同人なのか誰なのか不明〉