◯『続 本のおはなし』(三村竹清著「書物趣味」1-1・昭和七年(1932)十二月)
(『三村竹清集三』日本書誌学大系23-(3)・青裳堂・昭和57年刊)
◇「蕙斎の浅草一覧図」
〝古く津に加藤といひし染物屋あり、其頃の主人号を窪一斗といひて、画を北斎に学びしと伝ふ、なるほ
ど、美しき娘が帯揚を締めてゐる姿を見せられし事あり
◯『本の覚』(三村竹清著「本道楽」・昭和十四・五(1939-40)年)
(『三村竹清集三』日本書誌学大系23-(3)・青裳堂・昭和57年刊)
◇「浅草一覧図」
〝伊勢の津の入江町に、窪一斗といふ染物屋があつた。窪一斗といふ号は、北斎に就いて画の稽古をした
時に貰つたんださうだ、好事家でいろんなものを持つてゐた、今名古屋で骨董屋をしてゐる加藤文は其
孫にあたる〟