◯『古代浮世絵買入必携』p15(酒井松之助編・明治二十六年(1893)刊)
〝文浪
本名〔空欄〕 号〔空欄〕 師匠の名〔空欄〕 年代 凡八九十年前
女絵髪の結ひ方 第十図 (国立国会図書館・近代デジタルライブラリー)
絵の種類 並判、中判、小判、細絵、長絵、肉筆
備考 〔空欄〕〟
◯『浮世絵備考』(梅本塵山編 東陽堂 明治三十一年(1898)六月刊)
(国立国会図書館デジタルコレクション)(61/103コマ)
〝文浪【文化元~十四年 1804-1817】其の伝詳ならず〟
◯『浮世絵』第十七号「問答」(酒井庄吉編 浮世絵社 大正五年(1916)十月刊)
(国立国会図書館デジタルコレクション)(21/25コマ)
〝文浪の電気は全く不明でありますが、其の画風が歌麿に酷似して居る点から考へますと 彼と同時代の
人であつた様に思ひます、其の作品には大錦男女半身図や、福神遊びの図などがあります〟
◯『浮世絵師伝』p168(井上和雄著・昭和六年(1931)刊)
〝文浪
【生】 【歿】 【画系】 【作画期】享和
歌麿晩年風の錦絵美人画あり〟
△『増訂浮世絵』p163(藤懸静也著・雄山閣・昭和二十一年(1946)刊)
〝文浪
歌麿の摸倣者である。山姥と金太郎とを画いた大錦の作例に、半身像で、金太郎は鈴をもち猿の人形を
写し添へたものもある。歌麿の山姥によく似たものである。美人と若衆とをかいた大錦でも正に歌麿風
である〟