◯『浮世絵の諸派』上下(原栄 弘学館書店 大正五年(1916)刊
(国立国会図書館デジタルコレクション)(下13/110コマ)
〝春信の門人に駒井美信といふが居る、時折その遺品を見ることがあるが、落款がなければ師の春信と区
別が出来ない程よく似てゐる。伝記は一向解らない人である。この外、益信・息延・貫車・藤信・春次
などいふ浮世絵師の作品に接したことがあるが、これらは皆この春信の弟子か、或は流を汲んだ人々で
あらう。彼の同時代の勝川春章でも、鳥居清経でも、北尾重政でも、歌川豊春でも、一筆斎文調でも皆
春信の影響を受けて居る〟