◯「絵暦年表」(本HP・Top)(天明三年)
④「闇牛斎画」(瀬川菊之丞の春駒踊り)
賛なし〈暖簾の縦の切れ目が大の月〉
◯「絵暦年表」(本HP・Top)(寛政四年)
⑧「円志画」Ⅲ-4「鼠の嫁入り」署名に〔壬子〕の朱印
〈花嫁の帯に小の月、花聟の肩衣に大の月、袖の小槌は大黒天の使いであることを示す〉
◯『浮世絵師人名辞書』(桑原羊次郎著・教文館・大正十二年(1923)刊)
(国立国会図書館・近代デジタルライブラリー)
〝円志 闇牛斎と号す、天明より寛政頃〟
◯『浮世絵師伝』p23(井上和雄著・昭和六年(1931)刊)
〝円志
【生】 【没】 【画系】 【作画期】天明~寛政
闇牛斎と号す、其が錦絵には「上野花見の図」三枚続、「殿中遊戯の図」三枚続等あれど画系明かなら
ず、天明四年及び寛政四年の絵暦に「円志画」としたるものあり、彼の肉筆画中、上野広小路「松坂屋
呉服店」の全景を図したる横額、三代目瀬川菊之丞の舞台姿を描きたる竪幅等あり。また安永九年版の
黄表紙『銀世界豊年鉢木』を画きし闇牛斎秋童は、恐らく彼と同一人なるべし〟
△『増訂浮世絵』p184(藤懸静也著・雄山閣・昭和二十一年(1946)刊)
〝闇牛斎円志
錦絵黄金時代の末には、相当な手腕を有した版画家で、余り名の表はれなかつたものが幾人かある。庵
牛斎円志の如きはその一人である。その閲歴は明かでないが、往々遺作があつて、中々立派なものであ
る。錦絵黄金時代の諸名家の画風に倣つて画き、三枚続などによいものがある。構図も複雑で割合によ
く整つて居るものがある〟