◯『古代浮世絵買入必携』p2(酒井松之助編・明治二十六年(1893)刊)
〝細田栄里
本名〔空欄〕 号〔空欄〕 師匠の名 細田栄之 年代 凡八十年前後
女絵髪の結ひ方 第八図 (国立国会図書館・近代デジタルライブラリー)
絵の種類 並判、細絵、長絵等
備考 〔空欄〕〟
◯『浮世絵画集』第一~三輯(田中増蔵編 聚精堂 明治44年(1911)~大正2年(1913)刊)
「徳川時代婦人風俗及服飾器具展覧会」目録〔4月3日~4月30日 東京帝室博物館〕
(国立国会図書館デジタルコレクション)
◇『浮世絵画集』第二輯(明治四十五年(1912)五月刊)
(絵師) (画題) (制作年代) (所蔵者)
〝栄里 「梅の窓」 寛政頃 高嶺俊夫〟
◇『浮世絵画集』第三輯(大正二年(1913)五月刊)
〝細田栄里 「踏青」 寛政頃 渡辺定吾〟
◯『罹災美術品目録』(大正十二年(1923)九月一日の関東大地震に滅亡したる美術品の記録)
(国華倶楽部遍 吉川忠志 昭和八年八月刊)
◇小林亮一所蔵 栄里「美人納涼図」〈小林文七嗣子〉
◯『浮世絵師人名辞書』(桑原羊次郎著・教文館・大正十二年(1923)刊)
(国立国会図書館・近代デジタルライブラリー)
〝栄里 栄理と同人〟
〝栄理 栄之門人、栄里又は永梨に作る、天明頃〟
◯『浮世絵師伝』p20(井上和雄著・昭和六年(1931)刊)
〝栄里 礫川亭永理の前名。(永理の項參照)〟
△『増訂浮世絵』p170(藤懸静也著・雄山閣・昭和二十一年(1946)刊)
〝栄里
鳲鳩斎と号し、栄之門下中に優れた手腕を持つた一人である。栄里の版画として最も名高いのは、山東
京伝の肖像である。大錦で雲母摺を以てし、如何にもよく京伝その人の風貌らしく画いて居る。栄里は
この一枚の絵を遺した為に、その名は朽ちないといふべきである。
なほ肉筆にも、立派な作が遺つて居る。紙本着色の可なりの大幅だが、隅田川のほとりを散歩する二美
人が、真埼稲荷を遠望するのを写して居る。これによつて肉筆の手腕を知ることができる〟