EWG プレスリリース 2006年2月28日
混合するとベンゼン生成可能な2成分が子ども用飲料中に 食品医薬品局(FDA)は知っていて沈黙 FDA、メーカーは1990年に製法を変更と信頼 しかしベンゼン入りソーダが見つかる 情報源:EWG Press Release, February 28, 2006 Children's Drinks Contain Ingredients That Can Form Benzene FDA silent despite knowledge of the problem http://www.ewg.org/issues/toxics/20060228/index.php 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/ 掲載日:2006年4月12日 更新日:2006年7月29日(*) (*)清涼飲料水中のベンゼンについて 平成18年7月28日厚生労働省医薬食品局食品安全部にリンク 【ワシントン2月28日】 本日、エンバイロンメンタル・ワーキング・グループ(EWG)は米食品医薬品局(FDA)に手紙を送り、FDAは、混合すると発がん性化学物質ベンゼンを生成することが可能な2つの成分が子どもたちにポピュラーな多くの飲料中に存在するということを国民に知らせるよう要求した。FDAがこの問題に最後に対応したのは、飲料産業がこの危険な成分を避けるために製品の製法を変更するという自主的合意を産業側と結んだ15年前のことである。EWGの新たな報告書と小売店から購入したポピュラーな子ども用飲料のサンプルに基づけば、多くの製造者がこの合意を守っていないようである。 1990年、食品医薬品局(FDA)は子ども用に市場に出されているあるソフトドリンクはソーダの中で混合して有毒な発がん性物質ベンゼンを生成することが可能な2つの成分を含んでいるということを知っていた。FDAはその事実を国民に知らせず、単に会社に対しこの問題を解決するために自主的に製法を変更するよう求めただけであった。 2006年になって、2つの小売店関係筋が、FDAが再びソフトドリンクをテストしており、飲料水の安全基準を超えるレベルのベンゼンを検出し、会社に対し製法を変更するよう要求しているということを報じた。今日に至るまでFDAはこの情報を国民に対して隠している。 2006年2月24日と27日、EWGのスタッフは、全国的な小売業の店舗でベンゼンを生成することが可能な成分を含んだ多くのジュースとソーダ水を見つけた。飲料業界は彼らの製品中でベンゼンを生成する汚染化学物質を除去するという1990年の合意を紛れもなく無視していたように見え、FDAは誰から聞いても何もしていなかった。 ”ベンゼンは子ども用の食品や飲料中に存在してはならない発がん性物質である”−とエンバイロンメンタル・ワーキング・グループ(EWG)の副代表リチャード・ワイルスは述べた。”我々はFDAが消費者に対し食品及び飲料中のどの成分が混合してベンゼンになるのかについて、声明を即座に発表すべきであると強く訴える”−とワイルスは付け加えた。 一方、EWGは、消費者に下記を勧告している。 食品及び飲料水中の混合するとベンゼンを生成することが可能な化学物質にかかわらないようにするために、アスコルビン酸(ビタミンC)及び安息香酸ナトリウム又は安息香酸カリウムのいずれかを含む製品は避ける方がよい。 ”FDAはまたまた産業側に立ち、国民が子どもたちに与える飲料中のベンゼンを容易に回避することができる情報を隠すことによって、国民を裏切った”−とワイルスは述べた。”もし我々がこの情報を知っていれば、食品・飲料メーカーは、FDAが当初1990年に意図したように、そして他の多くのメーカーがすでに実施したように、単純にその製法を変更したはずであると我々は確信している。” 追加情報
アスコルビン酸(ビタミンC)及び安息香酸ナトリウム又は安息香酸カリウムのいずれかを含む飲料リスト A list of drinks containing ascorbic acid and either sodium benzoate or potassium benzoate http://www.ewg.org/issues/toxics/20060228/list.php 2006年2月24日と27日、EWGのスタッフは、全国的な小売業のワシントン州の4店舗で下記の飲料を購入した。それらは全てアスコルビン酸(ビタミンC)及び安息香酸ナトリウム又は安息香酸カリウムのいずれかを含んでいたが、それらは混合するとヒトへの発がん性物質として知られるベンゼンを生成することがで可能とFDA及び飲料産業が述べていた成分である。 これらの製品中で生成されたベンゼンの実際のレベルは微量で飲料水に法的に求められる基準値より低いかもしれない。EWGはベンゼンが実際にこれらの製品中にどのようなレベルで存在するのかを示す情報は持っていないが、我々は消費者は子ども用飲料中のどのようなベンゼンをも避けることを勧める。 リストはアルファベット順である。
訳注(参照): ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |