米環境健康科学研究所(NIEHS)/プレスリリース 2000年7月14日
米専門家委員会 新生児用医療器具への プラスチック可塑剤 DEHPの使用に懸念を表明 情報源:FOR RELEASE July 14th, 2000 NIEHS PA #00-04 Panel Expresses Concern About DEHP, A Plasticizer, As Used In Medical Devices For Ill Newborns http://www.niehs.nih.gov/news/newsroom/releases/2000/july14/index.cfm(リンク切れ) 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) 掲載日:2000年7月27日 更新日:2006年1月30日 (訳注2) このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kaigai/kaigai_00/00_07/00_07_14_niehs.html プラスチックに柔軟性と強度を与えるための可塑剤のうち 7種類(訳注1参照)の安全性について、NIEHS/NTPの下部組織であるCERHR(Center for the Evaluation of Risks to Human Reproduction/ヒト生殖リスク評価センター)の専門家委員会は 15ヶ月間にわたる検討の結果、症状の重い新生児に授乳と投薬を行うためのPVC(ポリ塩化ビニル)製チューブやPVC製医療器具に可塑剤としてDEHP(フタル酸ジーエチルヘキシル)が使用されていることに重大な懸念を表明した。同委員会メンバーは、「この調査結果により産業界がDEHPの代替物質の開発に拍車をかけることを期待するが、現時点ではDEHPを使用したPVCチューブは生死をさまよう未熟児や病気の新生児にとって必要である」と述べた。
NIEHS(National Institute of Environmental Health Sciences/米環境健康科学研究所)及びNTP(National Toxicology Program/国家毒性計画)からのメンバー及びEPA(Environmental Protection Agency/米環境保護庁)からの議長を含む外部と政府の専門家からなる同委員会はDEHPに関し、連続的に使用される医療器具チューブから男性生殖機能の発育に影響を与えかねない程の量のDEHPが浸出する可能性があると述べた。アメリカのメーカーはすでに、口に入れる乳児用品−乳首、歯固め、おしゃぶり、ガラガラ−にはDEHPを使用していない。EU(欧州連合)も柔らかいPVC製おしゃぶりを禁止している。
訳注1 |