とあるお付き合いにより聴かせていただく機会を得たこの公演。
「ランメルモールのルチア」というと、
ワタシ的にはソプラノ歌手・佐藤美枝子さんの十八番(「狂乱の場」)、
というイメージで、
実はどんなストーリーかもまったく分からないまま会場に向かいました。
ギリギリに着いてとりあえずパンフレットを買うも、
なんということかパンフレットの解説はとても趣向を凝らしてあって
(熊さんと八つあんが解説…!)、
とりあえず大まかな筋だけ分かりたい私には大回り(^ ^;;。
大きなホールのように字幕もない、そりゃそうね。
そうこうしているうちに客席が暗くなって指揮者さん登場…
ああ、もう諦めた、とりあえず一幕は音だけ聴いてよう、と思ったら、
また舞台上が暗くなって下手端の一点のみスポットが。
なんと、ナレーション付きの舞台でございました!
しかもそのナレーションは名声優・矢島正明さん。
とても分かりやすく、
なおかつ今後の展開を思ってわくわくさせるような話し口調に
否が応にも期待が高まります☆
でもここでそんな時間をかけていられないので、
めっちゃ簡単なじょあん風解説を。
一言で言ってしまえばロミジュリもの。
ヨーロッパのある(ランメルモール地方)領主の妹(ルチア)と、
その家と敵対する一族の男(エドガルド)が、
まあお約束通り恋に落ちているんだそうです。
なんでも狂犬だったかなんだったかに襲われかけたところを
助けてもらった…のはヘイズ・コードのコトコトだっけ(爆)。
で、まあ、
家が落ちぶれかけてきたこともあって彼女の兄(エンリーコ)は
ルチアと、金持ちの男(アルトゥーロ)を結婚させようと画策、
エドガルドからの偽の別れを告げる手紙を渡します。
その画策を見抜けなかったルチアはしょんぼりして
ライモンドとの結婚証書にサインしたところ、
そこにエドガルドが現れる! じゃじゃーん!!
ヒーローらしく花嫁を奪回に来たのかと思いきや、ひどい! エドガルド!
なんと、ルチアをなじるのです。言い分も聞かず。
それでもうやりきれなくなっちゃったルチアは狂ってしまい、
新婚初夜のライモンドを刺し殺す。
一番の被害者はライモンドだと思います、私。
で、ぷんぷん怒っていたエドガルドが、
ライモンドの葬式行列に行き当たり、
勝手にルチアの葬式だと勘違いし、勝手に自己完結して自殺する、という、
勘違い野郎くんで終わってしまう悲劇でした。
ひどい解説でスミマセン。
でも本当に、ロミジュリだとかウエストサイドだとかもそうだけど、
もっと人の話聞こうよ、という教訓なんでしょうかね。
いやでも、とても面白いお話だったんですよ。フォローみたいですが。
まあ、それはさておき、
こういう舞台を観るときにやりたくなることとして、
「宝塚で観るとしたら誰がいい?」というのがあるのですが、
いろいろ考えてて、
今だったら雪組がいいんじゃないのかな〜と思いながら
観ていました(*^ ^*)。
以下、キャストの感想と妄想キャスト(笑)。
登場順に行きましょうか。
ノルマンノ:藤巻信哉
エンリーコのお家の家令。ある意味影の黒幕(?)。
エンリーコをそそのかして偽の手紙を作らせるくらいの策略家。
雪組版(笑)では未来優希(爆)。
オープニングの合唱の兵士と一緒に歌う勇ましい曲が素敵でした☆
エンリーコ:林泰寛
ルチアのお兄さん。いつもオスカル立ちでカッコ良かったです☆
ちょっとファンになりました。
雪組版ではゆみこちゃん(彩吹真央)でしょう。
ライモンド:河合順一
ルチアの家庭教師。いい人です。
いい人さのにじみ出たバリトンで良かった。
雪組版ではキムちゃん(音月桂)だと思うの。
若い家庭教師になっちゃうけど。
ルチア:外山愛
タイトルロールの名の通り、ヒロインです。
狂乱の場、本当に行っちゃってて凄かった。
最後の音は2オクターブ上のEsだよね(*>_<*)。
倒れ伏した後、鳴りやまない拍手に起き上がってお辞儀していたんだけど、
座ったままだったりとか、歌いきって放心していたりとかしたため、
血みどろのお衣装とも相まって、ちょっと和風な…お岩さん?(爆)
でもお芝居もものすごく情感があって素敵でございました(*^ ^*)。
雪組ではもちろんとなみちゃん(白羽ゆり)。
アリーザ:森みゆき
あまりソロがなかったので正直声とかはよく分からなかった(^ ^;;。
けど、ルチアをひたすら思いやっているのは分かったです。
雪組版はいづるん(天勢いづる)?
エドガルド:渡邉公威
いよいよもってヒーロー登場! したときの衝撃は
きっと私一人のものじゃない…(爆)。
でもさすが日本声楽コンクールで2位を取るだけの
素晴らしい声でした。
でもヒーローって…(爆)。
パンフレットのキャスト表を見る限りはエンリーコのほうが
主役なんだろうな(出番も多いし)と思うけど、
やはり宝塚にするときにはこちらが主役でしょう…水(夏希)サン。
というわけで(?)、
いろいろ妄想をしながらの観劇はとても面白うございました☆
せっかくオペラを観に来たのに
オペラグラスを忘れてしまったのが残念でしたが(^ ^;;。
セミステージ形式、ということでしたが、
十分に作品世界を堪能することができました(*^ ^*)。
面白かった! また見たいな〜。
fin
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