コメットのHF(7/21/28)用短縮型ダイポールVA30
(上に有るのはコメットの50〜430MHz用GPのGP−15)
今まで同じメーカーのGPを使用していたのだが、HF帯に出る頻度が少ないことや意外と場所を取ることから下ろしてしまい代わりのアンテナを物色した。
出来ればダイポールが良かったのだが、14〜28MHzのトライバンド用というのは意外と無く、7/21/28が多い。
八木ならトライバンダーは有るが、こんなのを上げる余裕は無いし、無理に上げたとしてもV・UHFのアンテナはGP程度にするしか無くなってしまう。
これでは本末転倒というか、HFをメインとしない私には不満。
そんなこんなで上尾のハムショップ辺りで探したのだが希望するような物は無く断念。
たまたま太田のハムショップに行ったらコメットの短縮型のGP(VA30)が有ったので、飛びは期待出来そうに無いと思いながらも買ってしまった。
このアンテナは定価が23,500円。寸法は最大で3mの、重量は1.8s。バンドは7/21/28の3バンド。
耐入力はSSBで120W(7/21MHz)、200W(28MHz)。
取り付け可能ポールは25〜65Φ。
垂直にする場合は添付のボルトを4本使って方向を変える。水平の場合はUボルト2本のみで取り付け可能。
エレメントは中央に7MHz、上に21MHz、下に28MHz用を付ける。
28MHzは必要無いので特注で14MHzのエレメントを作って貰えないか訊いたが断られてしまった。
エレメントの角度はダイポール、V型、垂直(90度)まで可能。垂直に90度にすればL型のGP?にもなる設計。
エレメントはバンド毎に2本有り、ベースローディング。調整はホイップと同様、六角レンチでエレメントを固定しているネジを緩めて長さを調整する。
これが一番、手間が掛かる仕事。
私はクラニシのSWRアナライザを使用したが標準の寸法から調整したら思ったよりも共振周波数が下にズレており、調整に手間取った。
給電部はフローティングバラン入り。
調整はバンド毎に独立しているのだが、他のバンドの影響も若干受けるので面倒。
参考までに28MHzのエレメントを取り外して7MHzを見たら、かなり周波数が上にズレてきた。
特定のバンドしか出ないのなら使わないバンドのエレメントは付けずに調整した方が早いし干渉も少ないかもしれない。
帯域はカタログデータによると7MHzがプラスマイナス17KHz、21MHzが125KHz、28MHzが180KHzと構造上あまり広くはない。
チューナー等と併用しないと厳しいかもしれない。
エレメントの端は丸く球状になっており人体への危険は少なめになっている。
この辺りはアパマンでベランダ等に取り付けた場合のことを考えているようで好感が持てる。
エレメントやネジ類もステンレスで耐久性は良さそう。
Uボルトは気持ち細めか? 細いパイプに付けた場合にUボルトの末端が接触するのを防ぐため、ビニールのキャップを付けて電気的に絶縁するようになっている。
重量は中心というかバラン部分が思ったよりも重い気がする。エレメントの取り付けは同じ金具に3本ずつ取り付ける。
赤と黒で分かれており、電気的にはどちらを使っても問題は無いと思われるが垂直に取り付けたりする場合は赤が上というため、赤側が給電用のエレメントになる物と思われる。
垂直というか角度を90度にした場合等には同じバンドでも、それぞれのエレメント長が異なってくるため注意が必要かも?
給電部に赤と黒で色分けしてあり、エレメントにも赤と黒の表示が有るので間違える心配は無いと思われる。
エレメントには水抜き穴が有るので組み立て時には下を向く様に組み立てること。
(給電部にエレメントを取り付ける際にロックナットの位置を調整して下向きに付ける)
なお28MHzだけは取り付け方によってSWRが下がらない(インピーダンスが合わない)ことが有るらしく、その場合は添付のコンデンサを取り付ける必要が有るとのこと。
気になる飛びだが、21MHzしか未だ運用してないので何とも言えないが、予想通りというかやはりイマイチな気がする。
7月の昼間に宮崎コンテストをやっていたので2局ほど呼んでみたがSSBでは10Wでは厳しく、50Wで何とかといった感じだった。
(相手の信号も強くはなかったが..RS51〜55くらい)
受信用と割り切って使うなら良いかもしれないが、マトモに勝負しようと思うとフラストレーションが溜まることだろう。
余裕が有るなら自分でワイヤーを張ってダイポールにした方が飛びは期待出来る。
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給電部・赤の方が給電側エレメント?
下の中央がM型のコネクター |
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取説と取り付け金具類