神保町 昼食ニュース

2006年6月号

2006年6月4日記
(6月10日微修正)

交差点の色

 以前の神保町交差点は,南西に第一勧銀,北西に三菱銀行とキムラヤがあって,赤系統の看板の印象が強かった。しかし,夜は銀行は明かりを消してしまい,交差点は都会にしては暗かった。

 2年前ぐらいだっただろうか,第一勧銀のあった場所は Suit Select 21 という洋服店になった(みずほ銀行のATMは今も残っているが)。銀行と違って店は大部分ガラス張りで,夜遅くまで非常に明るい。さらに,この店の看板は少し緑がかった青で,しかも横長で大きく,交差点を見下ろしている。夜の「交差点の色」は一変した。

 最近さらに,交差点南東側,焼肉の「そら」だった場所(回転寿司「うみ」の2階)に,岩盤浴・ゲルマニウム温浴の店ができ,電灯光の看板が出ている。夜の交差点の雰囲気がまた少し変わった。

◆ 開 店・初訪問

 4月に続き,5月も動きが多かった。

 まず,神保町三井ビルの北側,歯科医院のある白いビルの2階の「<くろぶた> きよし」(神保町1-37)。ここは3月31日開店だが,気づいたのは4月下旬で,入ったのは5月の連休明けだった。カウンターとテーブルがあり,近ごろ多いコンパートメント風の店と違って,窓が広い明るい店である。
 昼食は,週替わり(この日は和風ハンバーグ),コロッケ,豚角煮丼など数種で,豚角煮丼(\900)を食べた。比較的あっさりしていて,甘すぎることもなく,見回すと女性にも人気のようだった。

 次は,旧三菱銀行裏側,「<薬膳カレー> じねんじょ」の場所にできた「鳥兵衛」(神保町2-2)。後述の「湛山」に行こうとしてたまたま通りかかったら昼食をやっていたので,入った。「昼食はいつからやってるんですか」と聞いたら「今日からなんです」とのこと。
 昼食は焼鳥丼(\800;大盛 \900)のみ。焼鳥は大きめのかたまりを 4〜5mm の厚さに切ったもの数片で,周りをそぼろが囲み,温泉卵,焼き野菜(ネギ,サヤエンドウ,しいたけ)が載り,鳥スープとつけものがつく。ボリュームはあるがしつこくなくて,なかなかよい。

 その後少しして,先月ちょっと書いた「湛山」に入った。旧三菱銀行の左脇の路地(J 2-2)に昨年12月に開店した 「おでん割烹」の店である。1階はカウンターで,2階にテーブルがあるらしい。
 昼食は,日替わり御膳,焼魚御膳,天ぷら御膳,刺身御膳,女性御膳というラインナップで,この日の日替わりの焼鳥丼(\1000)を食べた。こちらは,鶏肉以外は,温泉卵,カイワレ,のり,紅ショウガが載り,味噌汁,つけもの,小鉢がつく。「鳥兵衛」よりさらに上品な感じだ。ただし,器が角が大きくとがっている四角い深皿で,丼物を食べるには食べにくかった。

 錦華通りに入ってすぐ右へ上がっていった右側,「いこい」が4月29日に閉店し,「Muu Muu Diner」となって5月16日に開店した(小川町 3-14-3)。何度か通ったがいつも混んでいて,入ったのは月末近かった。「ハワイ風」の店で,入口には「→beach」という表示があり,入ると「アロハー」と声がかかる。
 ランチはすべて \1000 で,日替わり,パスタ,ロコモコ,ハンバーガー,など。食べてみたのはハンバーガーで,直径は日本の普通のものよりわずかに大きい程度だが,厚さ8cmぐらいあり,トマト,いためたタマネギ,レタスが挟んであって,細切りのフライドポテトがかなり添えられていた。いためた輪切りのタマネギが全体としての充実感を出すのに貢献していた。店を出るときには「マハロー」と声がかかった。
 ハワイ風ということでは,この近辺には三井住友海上前の「クア・アイナ」,靖国通り南側の小川町交差点寄りの「<カレーアロハダイナー> プルメリアティリーフ」がある。Muu Muu に比べると,クア・アイナのハンバーガーはより米国風で巨大だ。

 最後は,これも先月閉店を伝えた「がんこラーメン康雅賢」の場所(ミヅノの裏;小川町3-11 インペリアルビルお茶の水2階)に5月30日に開店した「<やきぶた・ぶためし> だんだん」。開店の翌日に行ってみた。昼食は \650 均一で,ぶたそぼろ丼,ぶたスタミナ丼,ゆでぶた丼,なっとろ丼,豆腐ゆば丼というラインナップ。いずれも肉団子スープとゆでサラダが付く。
 食べたのはゆでぶた丼。豚肉がご飯を覆うにはいたらず,かなり隙間があったが,食べた後の充実感は値段以上のものがあった。ただし,ゆでぶたがあっさりしているせいか,何かもうひと味あるとアクセントがつく。なお,「だんだん」とは出雲方言で「ありがとう」だという貼り紙があった。
 この場所は,長年 Dorothy's という喫茶と軽食の店があったところだが,その後,以下の3つのラーメン屋が開店・閉店した。

麺心 04/11/19〜05/5/25ごろ 6か月ちょっと
山水館 05/8/4〜05/8/31ごろ 1か月足らず
がんこラーメン康雅賢 05/9/7〜06/4/1ごろ 7か月弱

 このうち,「麺心」はちょっと珍しい秋田ラーメンの店だった。「山水館」は最短記録の店だった。

 漢陽楼手前の路地を左へ入った右側,とんかつの「駿河」(小川町3-14)は,元の場所の新しいビルで5月17日に開店した。最初の3日間は開店セールをやっていた。

◆その他の動き――開店準備中・閉店もどきほか

(写真をクリックすると大きい写真が出ます)

 先月,「つけそば 北かま」のことを書いたが,もう一度食べてみようと連休後行ってみたら閉まっていた。連休に営業した代休かなと思っていたのだが,その後も閉まったままである。5月下旬になって,「都合に因り暫くの間 休業させて頂きます」という貼り紙(写真上)が出た。連休中何日が営業したとしても,正味1週間ぐらいしかやらなかったのだろう。うーん,なぜだ。無理して開店したとたん力尽きたにしては早すぎる。お家騒動?

 「東ずし」(神保町1-18あたりの小さな四つ角)は少し前から「定食はしばらくの間休ませていただきます」という貼り紙(写真下)を出して,昼の営業を休んでいる。

 白山通りの「とんくろ」(神保町1-42)は閉店して1か月以上何のあいさつもなかったが,最近「リニューアル」して,「黒豚しゃぶしゃぶと炙りの店」が6月下旬開店,という貼り紙が出た。夜逃げしたわけではないのなら,貼り紙ぐらいすればいいのにと思う。
 そのすぐ左,カレーの「C&C」があった場所には,「6月中旬 飲食店オープン」という貼り紙が出た。「飲食店」とはえらく抽象的だ。
 上記「<くろぶた> きよし」のあるビルの地下への入り口に,「新味園 中華バイキング \980」 という看板が出ていて,工事が行われている。

 天鴻餃子房チェーンの「季節の餃子」は「ネギ味噌餃子」となった。季節の餃子はいつも大ぶりで,並盛が4個ということが多かったが,今回は小さいものが8個である。また,前は季節の餃子として登場していた「しそ餃子」が常設メニューになっていた。

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