[ サ ]
『さむけ』(アンソロジー)
日本の作家によるホラーアンソロジー
『サラサーテの盤』(内田百間)
夏目漱石の弟子・内田百間の幻想小説
『さむけ』
(アンソロジー
祥伝社/小説
)
ホラーアンソロジー。高橋克彦や夢枕貘などおなじみの作家が書いてます。
他はどうでもいいけど、
京極夏彦の一編「厭な子供」だけは、なかなか良い
です。
京極堂のシリーズとはひと味もふた味も違った世界観がすごくいいですよ。
『サラサーテの盤』
(内田百間
福武書店/小説
)
漢字が無くて、「ひゃっけん」という名前が打てないや。「けん」は門の中が日では無く、月。以下「百間」と書くけど「ひゃっけん」と読んでね。
エッセイで有名な内田百間ですが、小説は幻想小説を書きます。
なかなか雰囲気は好きです。
ちなみに『サラサーテの盤』は、鈴木清順監督の映画『チゴイネルワイゼン』の原作です。もっとも、『サラサーテの盤』を核として、エッセイや他の小説をごたまぜにしたものですが。
また、黒沢明の撮った『夢』も、どことなく百間の幻想小説を彷彿させますね。黒沢は百間のエッセイから題材をとった映画『まあだだよ』を撮っているので、やはり百間の幻想小説を下敷きにしているのかも知れません。