Ant：copy

ファイルやディレクトリをコピーするコアタスク。
（org.apache.tools.ant.taskdefs.Copy extends Task）

属性

バックアップのファイルを作成する例

  <target name="backup">
    <copy preservelastmodified="true"
          file="test/test.txt"
        tofile="test/test.bak"
    />
  </target>

ファイル名を変えながらディレクトリをバックアップする例

  <target name="backup">
    <copy todir="../backup/dir" >
      <fileset dir="src_dir" />
      <mapper type="glob" from="*" to="*.bak"/>
    </copy>
  </target>

特定のディレクトリを除外してコピーする例

  <target name="copy">
    <copy todir="to_dir" >
      <fileset dir="src_dir">
        <exclude name="test/**/*"/>
        <exclude name="test"/>
      </fileset>
    </copy>
  </target>

fileset内に書かれたexcludeによって、除外したいファイルやディレクトリを指定する。
test/**/*のみだと、testより下の全ファイル・ディレクトリが除外されるが、testディレクトリだけは作成される（中身は空っぽ）。
testのみだと、サブディレクトリがコピーされる為か、testディレクトリは除外されない。

キーワードを置換してコピーする例

copyには、ファイルをコピーする際に、ファイル内の@で囲まれたキーワードを別の文字列に変換する機能がある。[2008-06-21]

→（@で囲まれたキーワードでなく、）文字列を置換する方法

「@sleep@」→「zzz」、「@foo@」→「bar」に変換する例

コピー対象ファイル（test.txt）の例：

abc@sleep@123@foo@.

↓（コピー後）

abczzz123bar.

build.xmlの指定方法その1：

	<target name="filter">
		<filter token="sleep" value="zzz" />
		<filter token="foo" value="bar" />
		<copy todir="${dst}" filtering="yes" overwrite="yes">
			<fileset dir="${src}">
				<include name="**/*.txt" />
			</fileset>
		</copy>
	</target>

copyタスクの前に、filterを使ってtoken（置換元文字列）とvalue（置換後文字列）を指定しておく。

copyタスクのfilterring属性をyes（true）にしておくと、filterで指定されたキーワードを使って置換を行う。
no（false：デフォルト）にしておくと、filterを指定していても置換されない。

build.xmlの指定方法その2：

		<copy todir="${dst}" overwrite="yes">
			<fileset dir="${src}">
				<include name="**/*.txt" />
			</fileset>
			<filterset>
				<filter token="sleep" value="zzz" />
				<filter token="foo" value="bar" />
			</filterset>
		</copy>

copyタスクのボディー部にfilterset要素を置き、その中のfilterで置換元文字列（token）と置換後文字列（value）を指定する。

この方法の場合、copyタスクのfilterring属性をyesにしてもnoにしても、置換は実施される。

build.xmlの指定方法その3：

		<copy todir="${dst}" overwrite="yes">
			<fileset dir="${src}">
				<include name="**/*.txt" />
			</fileset>
			<filterset filtersfile="filter.properties" />
<!--			<filterset>
				<filtersfile file="filter.properties" />
			</filterset>
-->
		</copy>

変換用のキーワードをプロパティーファイルに書いておいて それを使うことも出来る。

filtersetでfiltersfile属性を指定してプロパティーファイル名を指定する。
もしくは、filtersetの中にfiltersfile要素を置き、そこでプロパティーファイル名を指定する。

filter.properties：

sleep=zzz
foo=bar