●『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』
  Vol.4

●Final CHANGE『切り拓け!! 地球の未来!』

キャラの線が少ないとか言った割りにはさすが最終話、描き込みが多いです。
メカザウルスゲラ(クラゲ)がガレリイ長官の操縦の元、登場。
原作『ゲッターロボ』では無敵を誇ったゲラも、意外とあっけなく撃破。
あたかも原作マンガを読んでいて攻略法を既に得ているかのようなあっけなさだ(笑)。いや、コレは展開のテンポがとても良いという褒め言葉です。本当。
東京壊滅のシーンで東京タワーや国会議事堂が壊されるってのはお約束だが、東京駅が壊されるシーンはちょっと良かった。
結局真ゲッターに乗ってるのは號・翔・凱なのでやるコトが無い竜馬(笑)は隼人・早乙女博士と共に人命救助に大活躍。
ゴールの巨大円盤に歯が立たない真ゲッター。助けに来るテキサスマック。
しかぁし!
今回大活躍はなんと敷島博士。
これはもうオレがあーだこーだ言うのを読むより映像を見るべし。
めちゃめちゃイカシます。最高。爆笑の嵐。
ゴールの巨大化光線システムが何故か『ダイターン3』のメガノイドのソレ風味なのはツッ込んではいけないトコなのだろうか?

最後、真ゲッターとパイロットの過剰融合で真ゲッターロボから神ゲッターロボ(しんゲッターロボと読むそうな。)へと進化する真ゲッター。書いててややこしい。
そのシーンは原作『ゲッターロボ號』のあのシーンまんまなのだが、見ててカッコ良いのでまぁ、いいか。
それにしても神ゲッターの色が青ってーのがどーも気に入らない。
ゲッター1形態は赤ベースじゃなきゃ〜。
あ、もしかしてオレのネオゲッターのデザインの評価が低いのってそのせい?

今回のエンディング曲のみ『テキサスマックのテーマ』。コレ作曲がかまやつひろし。カッコ良い。
エンディングの挿入カットで早乙女研のスタッフに車弁慶が居たり、袴姿で日本刀抜いてる翔の姿があったり、お遊びも嬉しい。
やっぱもうちょっとキャラクターを描き込んで欲しかったな〜。

●全話総括

アクション一杯で単純に面白い作品。
大人から子供まで、ゲッターファンの人にもそうでない人にも、万人にオススメ出来ます。いやこれ本当に。
子供の頃、別にオタクだ何だという意識も無くテレビアニメをただ楽しんで見ていた感覚で見れます。
だから作品論を語るとか、かなり無意味。

実は前作に当たる『真<チェンジ>ゲッターロボ 地球最後の日』を、シリーズ物としては個人的にほとんど評価していないタメ、この『真対ネオ』の方が評価が高いです。
唯一残念なの点は全4話とあまりにも短いトコか。

とにかく文章で色々書くより映像を観てもらった方が話が早いです。
てか悪かったり不満が残る作品って言いたいコトが色々出て来てしまうが、良い作品って「良かったね。」とか「面白かったね。」で終わってそれ以上語るコトってとりわけ無くなっちゃうんですよね。
それがアクション物なら尚のコト。
さぁ、あなたもレンタル屋さんへGO!
その変わり観終わった後はとりわけ何も残りませんが(笑)。
アクション物とはそーゆーモノだ。

敢えて不満を言えば監督が川越淳氏だ。というコトか?
いや、ソレを言っちゃ始まらないんだケド(笑)。
多分川越監督って、こういう深みも渋みも無い、単純明快なテイストの方が向いてると思うんですよね。
話をこねくり回すというよりは単純に動きで見せるというか。
個人的好みでは『ゲッター』を「深くて渋くてそれでいてアクション満載で凄い作家性がある映像だけどちゃんとエンターテイメントしてる。」みたいな感じで作って欲しいワケですが、どー考えてもそんなの作れるのって天才じゃなきゃ無理(笑)。と思うので、今回の作品の方向性においては川越監督は合ってると思うし、その方向性でやれるコトをやり尽くしていると思うので問題無しです。
ファンとしては、竜馬が真ゲッターに乗らないコトで魅力減。とか言っちゃいますが、シリーズ構成的には竜馬にパイロットなんてさせてたら破綻するコトは明らかなのでしなくて正解だし、その代わりの見せ場もちゃんと作ってあるワケなので、しっかりと計算されたバランスを保っているのです。
ホント、『真<チェンジ>ゲッター』とは大違い。
まぁ、そんな意味も含めてこの段落の文は蛇足ですからあまり気にしないように。

2005年12月18日脱稿

3-5-4.真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ(OVA)