地獄 赤むくれの肌の下に ワカメのように皮膚をたらし 手を前に出し あらぬ方を見たまま ふらふらと歩く姿は まるで幽霊のようだった。 とつぜん、何かにつまずくと ぱたりと倒れ 二度と起き上がろうとは しなかった。