「被団協」新聞 1997.8月号より


つたえよう ヒロシマ ナガサキ−核兵器のない21世紀へ 

 著名69氏連名によるよびかけ「つたえよう ヒロシマ ナガサキ」が6月16日、日本青年館で発表されました。

 記者会見には、日本被団協の藤平典事務局長、日本青年団協議会の加藤義弘会長、全国地婦連の松下直子事務局長、日本生協連の鏡良美組合員活動部長、原水禁世界大会実行委員会の安田和也事務責任者の各氏が参加。

 「よびかけ」を出した目的について藤平氏は、「被爆の実相を国の内外に広げ、核保有国と核兵器を容認する日本政府を追いつめる世論を高めていきたい」「被爆者には、体験を語り残せる時間が少なくなってきているだけに、実相普及の運動は差し迫った課題」などと語りました。  

「よびかけ人」になった人は、歌手のアグネス・チャン、マラソンの有森裕子、プロ野球の衣笠祥雄、カトリック教会の枢機卿・白柳誠一、作家のC・W・ニコル、作曲家の小林亜星各氏ら。

 実相普及の柱として、日本被団協制作の証言パネル「原爆と人間展」の普及・開催に全力を挙げることにしています。

「よびかけ」の要旨

 21世紀が目前にせまっています。私たちは地球と人類の未来が平和であることを、強く願わずにはいられません。

 いま、核兵器廃絶を求める動きが大きな流れとなりつつあります。

 この背景には、半世紀にわたり、被爆の実相を普及し、原水爆禁止の声を広げてきた世論と運動があります。

 被爆者は、1年間に6,000人あまりが亡くなっています。被爆体験を聞き、受け継ぐ活動をいそがなければなりません。

 「原爆展」や「被爆者の証言を聞く会」など、被爆の実相を全国の町や村から、国の内外に伝えましょう。「核兵器のない21世紀」を実現するため多彩な草の根のとりくみをよびかけます。

「つたえよう ヒロシマ・ナガサキ」よびかけ人 7月23日現在

 愛川欽也(俳優・司会者) アグネス・チャン(歌手)浅井基文(明治学院大) 有森裕子(アスリート)

 安斎育郎(立命館大学国際平和ミュージアム) 池田眞規(弁護士) 石川文洋(報道写真家) 石崎暾子(草の実会)

 石田忠(一橋大名誉教授) 一番ケ瀬康子(社会福祉学者) 伊藤サカエ(日本被団協) 伊東壮(日本被団協)

 上野正(東大名誉教授) 内山尚三(平和七人委員・事務局長、法社会学) 近江日華(宗教NGO事務局長・書家)

 大石芳野(写真家) 小川誠子(囲碁棋士) 小山内美江子(脚本家) 押阪忍(放送キャスター)

 加藤義弘(日本青年団協議会会長) 上條恒彦(歌手) 河島英五(歌手) 川田龍平(HIV訴訟原告団)

 観世榮夫(能役者) 鬼追明夫(日弁連会長) 衣笠祥雄(プロ野球解説者) 紀平悌子(婦人有権者同盟会長)

具島兼三郎(元長崎大学学長) 神山征二郎(映画監督) 小林亜星(作曲家) 小林カツ代(料理研究家・エッセイスト)

 小室等(ミュージシャン) 坂本義和(東大名誉教授) 嵯峨敞全(神職) 佐藤忠良(彫刻家) C.W.ニコル(作家)

 ジェームス三木(脚本家) 清水鳩子(主婦連会長) 白籏史朗(山岳写真家) 白柳誠一(カトリック教会枢機卿)

 鈴木伶子(日本YWCA総幹事) 隅谷三喜男(東大名誉教授) 関恒義(一橋大名誉教授)

 関屋綾子(原水禁世界大会実行委員会議長団) 竹岡勝美(軍事評論家) 竹本成徳(日本生活協同組合連合会会長理事)

 田島征三(画家) 俵萌子(評論家) 外山雄三(音楽家) 中沢啓治(漫画家) 中沢正夫(精神科医)

 中濃教篤(日蓮宗立正平和の会理事長) 中村梅之助(俳優) 中村梅雀(俳優) 肥田舜太郎(中央相談所)

 日野豊(全国地域婦人団体連絡協議会会長) 福家俊明(園城寺〔三井寺〕長吏) 福原照明(IPPNW日本支部長)

 松井康浩(反核法律家協会会長) 松谷被鎧(日本山妙法寺) 宮崎幸雄(日本YMCA同盟常務理事)

 毛利子来(小児科医) 本島等(前長崎市長) 森下一徹(写真家) 森本毅郎(キャスター) 山口仙二(日本被団協)

 山下泰裕(全日本柔道男子監督) 山谷新子(日本キリスト教婦人矯風会会長) 米倉斉加年(俳優)   (以上69氏)


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