猿倉〜大雪渓〜白馬岳〜白馬大池〜栂池 (7/13,14)
【あぎ】主催の登山ツアーとして、7/13,14の2日間、猿倉〜大雪渓〜白馬岳〜白馬大池〜栂池のコースを案内しました。
2日前に台風6号が通過し、台風7号8号も日本に接近している状態、台風の進路を気にしながらの登山となる。
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猿倉〜大雪渓 |
今回ご案内するのは、名古屋の青山さんお一人。憧れの白馬岳に挑戦です。
早朝より快晴、絶好のお天気だが、天気予報では夕方より雨とのこと、山ではその3〜4時間前に天気が崩れるので、昼頃から雨になると予想し、少し早めに出発をする。梅雨の時期ではあるが、意外と多い登山客に驚く。それでも夏山ピーク時の2割程度か。一週間後の7/20には大勢の登山客で賑わうことだろう。
順調に白馬尻まで登る。このあたりから高山植物も増えてきた。白馬尻小屋周辺にあるキヌガサソウは今が見頃。例年より開花が早い。
大雪渓へはケルンの手前から入る。ケルンはまだ雪に覆われていて見えなかった。大雪渓にはベニガラがまかれており、また多くの登山者が通過しているため、ステップ状の階段になっていて、歩きやすい。落石に注意しながら葱平を目指す。
<お花>
タニウツギ、トリアシショウマ、ズダヤクシュ、ヤグルマソウ、エンレイソウ、ミソガワソウ、ニリンソウ、サンカヨウ、カラマツソウ、モミジカラマツ、オオレイジンソウ、オオバタケシマラン、オオバミゾホウズキ、キヌガサソウ、コミヤマカタバミ、シラネアオイなどを確認
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出発前の猿倉にて
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白馬尻小屋周辺の
キヌガサソウ、見頃です |
白馬尻小屋、白馬岳
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大雪渓取りつきにあるシラネアオイ |
白馬大雪渓 |
三号雪渓付近から葱平
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葱平〜白馬岳 |
葱平に取りついたあたりから曇り空に。ようやく雪渓が終わりゆっくり座って休めるというので休憩している人達が多いが、葱平に取りついたあたりは人工落石の危険があるので、ここで休憩するのは避けたい。お腹も空いて疲れている頃ではあるが、葱平上部の安全な場所で休憩をとるように。
葱平では多くの高山植物が出迎えてくれた。急な登りではあるが、お花を見ているうちに小雪渓手前までたどり着く。小雪渓は下の写真のようにまだ多くの雪がある。山関係の人達によりステップがきられているので、歩きやすくなっている。ただ幅は狭いので、行き違いの時には譲り合いながら進むようにしよう。
小雪渓を過ぎたあたりから雨が降り出してきた。いよいよカッパを着ることになる。避難小屋を過ぎてお花畑へ。ミヤマキンポウゲ、ハクサンイチゲ、イワベンケイなど咲いているが、数・量ともまだ少ない。ウルップソウが出てくると稜線までもうすぐである。
頂上宿舎から白馬山荘にかけての稜線では、ウルップソウはピークを過ぎていた。群生しているところなのに、ちょっと残念である。
宿泊は白馬山荘に。宿泊客は300名を越えていた。この時期にしては多い方である。
<お花>
コイワカガミ、ミツバオウレン、キバナシャクナゲ、ベニバナイチゴ、ショウジョウバカマ、ハクサンフウロ、イワオウギ、オタカラコウ、ヤマガラシ、ミヤマアカバナ、シナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンイチゲ、アオノツガザクラ、クルマユリ、タカネツメクサ、イワツメクサ、オヤマノエンドウ、ミヤマキンバイ、ミヤマダイコンソウ、シロウマアサツキ、キバナノコマノツメ、ウルップソウ、ミヤマオダマキ、ミヤマクワガタ、イワベンケイ、テガタチドリ、ムカゴトラノオ、ミヤマタンポポ、ミヤマアワガエリなどを確認
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ミヤマオダマキ |
小雪渓の様子
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お花畑の様子
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タカネシオガマ |
ウルップソウ |
ハクサンイチゲ |
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白馬岳〜小蓮華山 |
昨夜は雨・風とも激しく、時折雷も鳴っていて、翌日の天気を心配したが、一夜明けて風が強くガスっているものの、雨はほとんど降ってなかった。ただ風は瞬間的に風速20mを越えていたため、様子をみながら歩くことに・・。
白馬岳山頂を越えてたあたりで、再びウルップソウを発見。このあたりは現在見頃である。その横に残り少ないツクモグサも咲いていた。三国境手前までくると、視界をさえぎっていたガスが急になくなり、小蓮華山、雪倉岳、朝日岳、それに糸魚川市、富山湾、能登半島までよく見えた。黒部市は陽がさしているし、黒部川からは雨で濁った水が富山湾に流れ込んでいるのがよく見えた。
稜線にも多くの高山植物が咲いていた。チングルマ、ミヤマダイコンソウ、そして高山植物の女王コマクサも咲き始めている。
<お花>
ウルップソウ、ハクサンイチゲ、ツクモグサ、イワウメ、ミヤマダイコンソウ、オヤマノエンドウ、ミヤマシオガマ、コマクサ、チングルマ、イワベンケイ、タカネヤハズハハコ、ミヤマクワガタ、ミヤマアズマギク、コバイケイソウ、イワツメクサ、ミヤマキンバイなどを確認
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出発前の白馬山荘にて |
白馬岳山頂!
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三国境から雪倉岳、朝日岳方面 |
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コマクサ |
小蓮華山から白馬大池を撮影
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アオノツガザクラの群生
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小蓮華山〜白馬大池〜栂池 |
予想に反して天気がよくなり、お花、眺望を満喫しながら雷鳥坂を下る。お腹が空いた頃、白馬大池山荘到着。昼食をとり出発したころ、再び雲行きが怪しくなる。
白馬大池から白馬乗鞍岳への登りは、安山岩がゴロゴロした岩場だ。案内した青山さんは歩き慣れないためか、かなり苦労する。白馬乗鞍岳に到着後、再び雨に。山の天気は変わりやすい。カッパを着て天狗原・栂池を目指す。
白馬乗鞍から天狗原までは残雪のため、全体の2/3が雪上歩行となる。また雪渓がつながっていないため、アイゼンを付けたり外したりの繰り返しに。慣れた人ならアイゼンなしでも大丈夫だが、斜面が急なため、心配な人は面倒でもアイゼンを付けよう。天狗原から栂池までは、雨が降った影響でぬかるんだ登山道。歩きにくく滑りやすいし、疲れもあるので慎重に歩きたい。
そして無事栂池に下山。2日間お疲れさまでした。
<お花>
白馬大池周辺
ムシトリスミレ、コマクサ、イワギキョウ、チシマギキョウ、ゴゼンタチバナ、ミツバオウレン、コケモモ、ハクサンコザクラ、イワイチョウ、チングルマ、ウラジロナナカマド、コバイケイソウなどを確認
天狗原〜栂池
ミズバショウ、コバイケイソウ、イワイチョウ、ワタスゲ、ヒオウギアヤメ、ゴゼンタチバナ、ツマトリソウ、マイズルソウ、コケモモ、アカモノ、ズダヤクシュ、コミヤマカタバミなどを確認
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ミヤマアズマギク |
ゴゼンタチバナ |
白馬大池山荘
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チングルマ |
白馬乗鞍岳から天狗原への下り
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天狗原から白馬乗鞍岳
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