宅内配線に悩む(その8):(Silent Fidelity SFPの最適使用法)
Silent Fidelity SFPを上流ハブと終端ハブ間の接続(所謂トランクライン)で使ってみて、何だか実力が発揮できていないな~という感じであった。そこで、サーバーPCのSFPポートに直挿しする構成でのテスト、更に我が家の場合は天井裏を這わせるために15mの長さのST-Linkケーブルを使用しているが、性能追求のために光出力を抑えている、とのことなのでこの観点から標準添付の3mのものでも確認テストをしておく必要があると考えた。メーカーとしては標準の3mの長さで音決めしている可能性もあるかもしれないという推測に基づくもの。
テスト用の構成を若干組み替えて、まずは上流ハブからのST-LinkケーブルをのサーバーPC(兼Symphonic MPD IIのフロントエンド)に直挿しする構成としてみた。サーバーPC側はPCIeカードを使ったSFPポートである。ただし、このサーバーPCでは密林音楽再生は出来ないので同じ土俵で比較するということはできない。また、Symphonic MPD IIのフロントとして使っても、バックエンド(Raspi4)はLHY Audio SW6-SFP側に接続されていて、そこからのデジタル出力となるため、このPCから直接音を出すような構成ではない。従って、プレーヤ的な音の評価はちょっと難しいかな、と思う。
で、結局実際に比較した内容であるが、Auralic Aries S1の再生に於いて音源サーバーとして使用する我が家での通常の形態でのテストということになった。この構成でどこまでSilent Fidelity SFPの実力テストとなるのか、理論的に判然としないところも無くはないが。音源サーバーとの「接続」において、従来の光ファイバー(MMF/OM3)とST-Linkケーブル(15m)との比較をまず行ったのだが、両者の差はほぼ無いようにも思われる。僅か聴きとれたのはST-Linkのケーブルの場合の方が音にキレが感じられないかな~という程度(駄耳やな~と嘆息)。
そこで、もうひとつの確認事項として、ST-Linkケーブルを3mのものでテストしてみることとした。この構成では以下の構成図にあるように、上流ハブ~終端ハブ間は従来のMMF/OM3ケーブルで接続し、終端ハブとサーバーPCの間をSilent Fidelity SFP(+ST Linkケーブル3m)で繋ぐ。ハブが追加となるのでちょっと経路としては冗長になるかも、と思うけれどここは仕方ない。
SFP直挿し構成でST-Linkケーブル長を変えてみるテスト構成:
さてここで、このサーバーPCからの音源をAries S1で再生させてみると、極僅か(プラセボ、思い込みかもしれないが)先ほどの15mの直繋ぎ方式よりも、こちらの短い方が音楽の「しっかり感」が在るように思えた。長いと音のピントがぼやけてしまうイメージなのだ。まぁ、ブラインドで聴き分けられる自信は余り無いのだが、、、当方としては自分の感性に従って、この3mのケーブルの使い方に軍配を上げる(終端ハブが介在している影響は無いようにも思う)ことになる。
このようなあまり説得力のない比較と試聴ではあるが、自分としてはSilent Fidelity SFP(+ST Linkケーブル)の最適な配置を決定する上でいろいろなトライをしてみることは重要なことと考えている。現時点では、終端ハブから標準3mのST-LinkケーブルでサーバーPCと接続する構成で運用することがベターであろう、という結論になった。Silent Fidelity SFPを活かす用法としての私見であるが、
(1)ケーブルはあまり長いものは避けた方がよく、できれば標準添付の3m(またはそれ以下)で使う方が良い。
(2)接続方法はハブ間ではなく、SFPポートを持つ機器(基本はネットワークストリーマだが)に直挿しして使うべし。
という自分なりの「暫定結論」に至った。今後SFPポート付きのネットワークストリーマを導入しその環境に移行した上で「最終結論」を出したいと思う。
終端ハブから3mのST-LinkケーブルでサーバーPCへ接続:
なお、このようないろいろなテストをしている最中にはSFPモジュールを抜き差しせざるを得ないが、造りがどうにもヤワな気がする。従って、なるべくならあまり度々抜き差ししない方が良いと感じた。同様にケーブルもかなり華奢なので、ラック裏の狭い場所に機器を置いたまま手探りでケーブルを繋いだりしようとすると断線に至る危険性があるのでこれも避けた方がいいと思う。
また、接続安定性という観点から考えるてみると、このサーバーPC直挿しの使い方では、電源投入後きちんとセッションが確立されないケースが割と度々起こる。PCIeカードとの相性もあるのかもしれないが、他のSPF、光ケーブルではこのようなことは起こっていない。また、既に
公式情報
があるように、SFORZATOのネットワークストリーマでは動作しないとのこと。この安定性については極めて重要な事項なので、もう少し様子をみることとしたい。
(2026年7月17日追記)
認識しないという問題が既に何件か確認されているので、導入に先立ち同社の
製品ページ
にてチェックしておくことが肝要と思う。
(追記終わり)
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