TOP > Phoenix Wright: Ace Attorney Dual Destinies解説 イチロ
そう。いかなる手段を
用いてでも‥‥。

Means
For the end really does justify the means,
especially for me, Prof. Aristotle Means.


ここもmeans(手段)という言葉が効果的に使われているシーン。
ちなみに、「~先生」は「Prof. ~」。「Professor」の省略形。

ココネ
もう片方の、この数字の6が
ギックリ腰になったみたいな‥‥
オドロキ
き、希月さん、それ‥‥
ガリュウ
ぼくのバンド、ガリューウエーブを
象徴するマーク‥‥だよ。

Athena
...but what's with number six? It looks like
it's in serious pain or something.
Apollo
A-Athena, ixnay on the ixsey.
Klavier
That's the Gavinners's logo, Fräulein. Oh, and
nice Pig Latin, Herr Forehead. Really smooth.


ここではApolloの「ixnay on the ixsey.」と、Klavierの「Pig Latin」について説明。
「Pig Latin」とは、
『ふざけてラテン語に似た響きになるよう言葉を言い換えるもので、語の最初の子音を最後に移し、さらに[ei]の音を付加する』
ことで、子供の言葉遊びみたいなもの。
更に、原文の「ixnay on the ixsey」は「Pig Latin」を使った文章なのだが、「ixnay on the ixsay」が正しい模様(スペルミスらしい)。
「ixsay」は「six」の「ix」を前にまわして、更に「ay」を前に付けた「Pig Latin」語ということになる。
「ixnay on~」で「~はだめだ」の意味。

まとめると、Apolloは本当は
「ixnay on the six」(6じゃないよ)
と言いたかったのだが、それを遠回しにAthenaに教えようとして、Pig Latinにしたのではないだろうか。
「ixnay」と「ixsay」で上手く韻も踏んでいる。

参照:ピッグ・ラテン - Wikipedia

ガリュウ
いいね、おじょうさん。
詩的でクールな提案だ!
ココネ
よし来た! それじゃあ、
破片探しのスタートです!
オドロキ
うう‥‥何だか、妙な話に
なってきたぞ‥‥。

Klavier
Achtung! That's one über-cool idea! There
might even be a song in there somewhere!
Athena
Yay! Let's do this! Schnell!
Apollo
Is this an investigation or am I interrupting a
German Language Club social event?


KlavierとAthenaの会話自体は日本版と同じような意味合いなのだが、achtung、über、Schnellはドイツ語。
Klavierはドイツで検事になり、Athenaはヨーロッパで弁護士になったという設定なので、ふたりともドイツ語が話せるのである。
最後のApolloのツッコミが「オレは調査しているんだか、ドイツ語クラブのイベントに割り込まれているんだか‥‥」というボヤキに変更。

オドロキ
結局、何かわかるどころか
ナゾが増えちゃったね。

Apollo
The more we learn, the deeper the rabbit
hole goes.

英語版だと「深いうさぎの巣穴に落ちていくようだ」、つまり「深みにハマる」という意味であろう。

アツメ
5%‥‥10%‥‥シシシッ‥‥!
ワタシの3年間が消えていく‥‥!

Scuttlebutt
Five percent... Ten percent... Sss, sss, sss!
Four years of my life down the drain!


英語版だと「4年間」になっている。
日本だと小学・中学・高校は6・3・3年制だが、アメリカだと6・2・4年制や、5・3・4年制などがあり、更に入学時期のちがいや飛び級なんかもあってややこしいらしい。
いずれにしてもハイスクールというと4年間、というのが一般的。

アツメ
PCの、電源が‥‥つかない‥‥。
人生18年。思えば短いものだった。

Scuttlebutt
My laptop won't turn on. Never thought my life
would end so soon. A mere seventeen years...

日本版でも英語版でも、人物ファイルの宇和佐集芽の年齢は17歳と表記されているので、英語版の方が正しいことになる。

オドロキ
壊しておいて、貸しつける。
おそるべきマッチポンプ‥‥。

Apollo
You scare me sometimes, Athena. You're like
good cop, bad cop all rolled into one.


good cop, bad copは要するに「アメとムチ」の意味合い。
Apolloは「Athena、きみはたまに怖いよ」とまで言っている。

レイ
シノブは、お前たちが思ってるほど
真っ白な人間じゃないってことさ。

O'Conner
Juniper's not all sunshine and rainbows like
you think she is.

映画「ロッキー」の中で、ロッキー・バルボアの台詞として「The world ain't all sunshine and rainbows.(世界は陽の光と虹で出来ているわけじゃない)」、つまり「世界はそんなに綺麗なものじゃない」というような台詞があり、ここからのネタかもしれない。

ココネ
“ルージュ・エ・ノワール
 鮮血と暗黒のジャッジメント”。

Athena
"Rouge et Noir: Crimson Blood and Dark
Judgment"


アツメの台本のタイトル。日本版と全く同じ。
「Rouge et Noir」はフランス語で「赤と黒」の意味。

報告係 / The snitch

オドロキ
10月分として‥‥120万円。
そういう意味になるのかな。

Apollo
...it must mean that a bribe of 120 grand was
to be paid in October.


grandは話し言葉で1000ドルの意味。
120 grandは12万ドル(およそ1200万円)。つまり日本版よりもワイロの額が高いのである。

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