#121 ハードディスクの整理法(#051補遺)

2000/06/08

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 SOFTBANK社の発行する家庭向けPC雑誌「PC Life」という雑誌の中で、ハードディスク(以下HD)整理に関連するホームページを紹介で私が以前書いたコラムを紹介させてほしい、という依頼が来た。断わる理由もないし、むしろありがたい機会であるから、すぐに承諾の返事を書いたら、ものの数日で本当に記事にされている雑誌が発行されていた。(PC Life 2000年7月号 おすすめホームページPC編)

 編集の早さに驚く次第であるが、それはともかく、紹介されたコラムは、自分で言うのもなんだが、ファイル整理に関する自分の「雑感」を述べただけのもので、あんまり参考になっているとはお世辞にも思えない。まあファイルやディレクトリという概念については噛み砕いて説明しており、場合によってはある程度参考にはなるかも知れないが、あまり実践的な情報ではないので、期待して読んで下さった方の期待を裏切るような気もして、ちょっと恐縮している。

 というわけで、雑誌を見た人の何人がこれを読んでくれるかは疑問であるが、この雑誌の記事の主旨である「ファイル整理に関する情報」について、特にWindowsに関してもう少し役にたちそうなことを、この場を借りて補遺として書き記しておこうかなと、急遽思った次第である。なお、これらを試みた際に起きた障害などについて、私やPC Lifeは一切の責任を持ち合せていませんので、自己責任の上で実践されることをお願いする次第である。

 ファイル整理と言っても、基本的な原則は次の3点である。

 そもそも最近のメーカー卸しのパソコンは、初心者にも分かりやすいように、あれやこれや役にたちそうなソフトがてんこ盛りにバンドルされている。それはそれで便利そうではあるが、人によっては全く使わないものもあるわけで、そういう使いもしないものをいつまでもディスクの肥しにしていたのでは、あっと言う間にHDの空き容量が減ってしまう。ひどい場合だと、出荷時にすでにHD容量の半分以上がバンドルソフトとOSに占拠されていることもある。

 そういうわけで、買って半月も動かしていれば、使うソフトというのはだいたい分かってくるので、それ以外のものは潔く削除してしまう方がいい。とは言っても、そのアプリケーションが入っているフォルダをばっさりと削除してしまうのは、かえって不具合が起きる可能性があり危険である。一応まっとうな手続きとしては、コントロールパネル→アプリケーションの追加と削除で、削除したいソフトを選択して「追加と削除」を行うと、関係するファイルの削除と同時に、設定の変更なども行ってくれる。

 なお、削除するソフトを決める優先順位として、削除するとどれだけ容量が増えるかを確認しておくと、より効率的に空き容量を増やすことができる。各フォルダの大きさ(サイズ)は、Windowsの場合、Explorerでそのフォルダを選択し、右クリックメニューから「プロパティ」を選択すると確認できる。削除しようとしているアプリケーションのフォルダの容量を事前に確認すれば、より効率よく「ディスクの肥し」を削除することができる。

 またOS関係でも、使わない機能などは、同じくアプリケーションの追加と削除の中の「Windowsファイル」でチェックし、適宜削除することができる。またOS関係では、使わないフォント、音声ファイル、壁紙ファイルなども整理の狙い目である。なんだか企業のリストラみたいだな。

 一方で、メールのログやダウンロードしたデータ、あるいは自分の作成した文書ファイルなど、使って行くうちに日々増えて行くものは、知らない間に意外と結構な量になっていたりするものだ。これらのデータは、使用頻度なども考慮して、古くなったものは適宜別のメディアに保存していく方が良い。zipやMOなどの大容量メディアに記録してもいいし、最近ではCD-RWなどに記録するのも手である。同じものを複数枚作ればバックアップにもなって一石二鳥である。

 これらの努力にもかかわらずHDの容量が不足してきた場合には、思いきってHDを増設するのが根本的な解決方法である。むしろHDは近年値下がりが激しく、メディアの単位容量あたりの価格から言っても、アクセス速度から言っても、大変コストパフォーマンスに優れたメディアである。大容量メディアを生憎持ち合せていない向きは、HDを増設してしまうというのも一つの手である。

 かなり荒っぽい説明になってしまったが、参考になれば幸いである。では、PC Life読者の皆様ほか、今後も何卒この「電脳生活雑感」を御愛顧のほどを。


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