△ 「よそびと診療所」シーン43


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全体灯り。心臓。ノノ、里桜が出て来る。

少年ノノ 「(通信)左心室に到着。先回りできたみたいですが、ここで「とげルンルン」をバラまかれたらすぐに体中に回ってしまう。」写真
里桜 「とげルンルンってどんな毒なんです?」
少年ノノ 「猛毒です。患者はのたうち回る程苦しんだ挙句に死んでしまう。」
里桜 「そんな…」
少年ノノ 「解毒剤のジェドローシも実は猛毒ですが、とげルンルンを確実に消せるのはこれしかありません。」
里桜 「毒を以て、毒を制すですね?」
少年ノノ 「その通り。今、ミオさんたちが作ってくれています。」

そこへコルティナ隊と同じ服装の、メルそっくりな女性が現れる。ノノ、女性に見とれる。

女性 「ノノくん、里桜さん。」
里桜 「あれ?メルさん?」
女性 「私は心臓の細胞です。」
里桜 「そうなんですね。なんかメルさんがちゃんとしゃべってると違和感ありますね。」
少年ノノ 「いえ、メルさんではありません。メルさんの元になった人の姿です。」
里桜 「元になったって…あ、メルさんはこの人のクローン?でもこの格好…」
女性 「食道と肺の細胞から連絡は来ています。」
少年ノノ 「今、解毒剤を用意していますが到着するまでに時間がかかるかもしれません。」
女性 「何か私にできる事は?」
少年ノノ 「もしそれまでに奴らが毒を撒いたら、できる限り鼓動のスピードを下げて欲しいです。」
女性 「わかりました、危険ですがやってみます。」

女性、ハケる。ノノ、急にフラつく。

少年ノノ 「ううっ…」
里桜 「先生?」
少年ノノ 「予想よりタイムリミットが早いかもしれません。」
里桜 「そう言えばちょっと手がしびれてきました。」
少年ノノ 「隠れて!」

ノノ、里桜がもの陰にかくれると、3悪人が出て来る。

ボヤー 「ドロー様。心臓の左心室に到着しましたでございますよぉ。」
ドロー 「細工は流々仕上げを御覧じようじゃないの。」
トーン 「後はイルジュべえ様の合図を待つだけでまんねん。」
里桜 「イルジュべえ様って…」
少年ノノ 「解毒剤が届くまで時間稼ぎをしないと…」
里桜 「どうするんです?」
少年ノノ 「一緒に戦いましょう。私の真似をして下さい。」
里桜 「え?先生の真似? 」

ノノ、3悪人の前に飛び出す。

里桜 「ちょっと先生!」写真

里桜も追いかけて飛び出す。

少年ノノ 「おいお前たち!」
里桜 「お前たち!」
ドロー 「何だいこいつらは?」
ボヤー 「え?見た事ない細胞だなぁ。」
少年ノノ 「お前たちの悪事はお見通しだ!」
里桜 「お、お見通しだ!」
ドロー 「邪魔をしようってのかい?」
トーン 「返り討ちにしてやるでまんねん!」
少年ノノ 「里桜さん同じ構えを!」
里桜 「はい!」

里桜、ノノの構えをまねする。

ドロー 「お前たち、やっておしまい!」
ボヤー・トーン 「あらほらさっさ〜!おりゃあああ!」

ボヤー、トーンかかって行く。

少年ノノ 「電撃を念じて下さい!」
里桜 「電撃?」
少年ノノ 「とおっ!!」
里桜 「とおっ!!」

ノノと里桜の電撃にやられるボヤーとトーン。

ボヤー・トーン 「うやややややややや!!」
里桜 「何これ凄い!」

引き返すボヤーとトーン。

トーン 「中々やるでまんねん。」
ボヤー 「全国の女子高生の皆さんにモテそう…」
ドロー 「敵を褒めてどうすんだいこのスカポンタン!」

アラームが鳴る上手台上が明るくなり、2元舞台。上手台にシドが現れる。

イルージュの声 「は〜い10分経っちゃいましたぁ。」
トーン 「合図が来たでまんねん!」
少年ノノ 「まずい!」
シド 「間に合わなかったのか?!」
イルージュの声 「それじゃ約束通り副長官から始末しちゃいまあす!」
ドロー 「よおし、やっておしまい!」
ボヤー 「さあ〜とげルンルンの皆さぁん、やっちまって下さぁい!ポチッとな。」

とげルンルンがゾロゾロ出てくる

とげルンルン達 「とげルンルン。とげルンルン。とげルンルン。…」
少年ノノ 「電撃です!とおっ!!」
里桜 「とおっ!!」

電撃が出ない。

少年ノノ 「クソッ!能力がもうもたない!」
里桜 「体が重くなってきました!」

とげルンルンが近づく。

少年ノノ 「里桜さんは脱出して下さい!」
里桜 「でも…」
シド 「ドクター!」

下手台上が明るくなり、3元舞台。下手台にミオ、カンナ、ハナ、ベルルが現れる。

ミオ 「先生!解毒剤、なんとかできました!」
里桜 「よっしゃあ!」写真
ベルル 「今から注射します!」
少年ノノ 「来たぁ!今週のびっくりどっきり解毒剤、発進!」

解毒剤のジェドローシ達がゾロゾロ出て来る。姿は新選組。

ジェドローシ達 「ジェドローシ。ジェドローシ。ジェドローシ。…」
里桜 「うわぁ!新選組だ!!」
ドロー 「あっちもなんか出て来たよ!」
トーン 「あれは解毒剤でまんねん!」
ボヤー 「へへ〜ん!こっちの方が全然数が多いもんねぇ〜!」
少年ノノ 「これは分が悪いかもしれない…ううっ…まずい…力が…」
里桜 「先生?…どうしよう…そうだ!ビートを使うのはどううでしょう!」
少年ノノ 「いい案です!曲は…曲は…里桜さん、テンポが良くてパンチの効いた曲を…」
里桜 「私が選ぶんですか?!」
少年ノノ 「お願いします…」
里桜 「えっと…テンポが良くてパンチの効いた曲…私洋楽あまり知らないし…」
少年ノノ 「洋楽じゃなくてもいい!アニソンとかでも!」

解毒剤とノノたち、とげルンルンに囲まれる。

里桜 「アニソン?そうだ!父さんが好きな歌!」
少年ノノ 「曲名は?」
里桜 「えっと、あれだよあれ合体する奴!」
少年ノノ 「いっぱいあります!」
里桜 「そうだ「ゲッター〇ボ!」!!」
少年ノノ 「ゲ、ゲッター〇ボ?!」
里桜 「やっぱりダメですよね…」
少年ノノ 「いや、悪くない!ベルルさん!」
ベルル 「OK!ポチッとな!」

曲がかかる。

ドロー 「何だいこの曲?」

ジェドローシ達のパワーが上がる。

ボヤー 「ありゃりゃ?あいつらのパワーがアップしちゃってます!」
トーン 「しかもさっきの電撃でわいらの機能も壊れてるでまんねん!」
ドロー 「何だって?!」

ジェドローシのリーダー、土方が前に出る。

土方 「構え〜っ!」写真

ジェドローシ達が手に持ったライトセイバーが光る。

里桜 「うわぁ!ライトセイバー?!なんてめちゃくちゃな絵面だ!!」
ボヤー 「まずいですよ!ドロー様!」
ドロー 「くぅ〜っ!悔しいけど逃げるよ!」
3悪人 「す〜たこ〜らサッサ〜っ!!」
土方 「かかれぇ〜!!」

3悪人ととげルンルン、逃げ去り、ジェドローシ、襲い掛かる。追ってハケる。

少年ノノ 「(通信)やりました!ボウドロン殲滅!解毒成功です!」
里桜 「やったあ!」
ミオ・カンナ・ハナ・ベルル 「やったあ!」
シド 「やったぁまん!!」

上手台、下手台の灯りが消える。メル似の心臓の細胞が出て来る。

女性 「ノノ君!」
少年ノノ 「やりました!これでお母様は大丈夫です。」
女性 「ありがとう!」
少年ノノ 「では我々は戻ります。お元気で。」
女性 「ノノ君。」
少年ノノ 「はい?」
女性 「今度。月の話を聞かせてね。」
少年ノノ 「え…」

ノノ、一瞬驚くが、女性を見つめて。

少年ノノ 「はい…お元気で!」
女性 「ノノ君も。」

女性、手を振り去る。

里桜 「先生、月の話って…」
少年ノノ 「何でもありません。私の記憶が作り出したたわごとです。」
里桜 「あの人ってもしかして先生の…」
少年ノノ 「さ、急いで戻りましょう!」
里桜 「はい。」

ノノ、ミオ、アームバンドのスイッチを押す。暗転。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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