「よそびと診療所」シーン２１ 「よそびと診療所」シーン２１トップページ > ページシアター > よそびと診療所 > シーン２１ 【公演データ】
ソルト 「せんせ〜い。早く起きて下さ〜い。」
ベルル 「いったい母親と何があったんですか？」
ソルト 「いやもう色々と。」
ベルル 「こんな腕のいい医者が息子なら誇らしいと思いますけど。」
ソルト 「逆逆。お母様は先生が医者になる事に大反対しててね。」
ベルル 「え？そうなんですか？」
ソルト 「先生の父親も医者だったんだけど、お母様は先生を自分の様な戦士にしたかったそうだ。」
ベルル 「先生の星って…あのオリム星ですよね。あの星の人間は、ほとんどが医者だったって聞きましたが。」
ソルト 「ああ、。でもお母様は別の星から嫁いで来た方でね。戦闘能力の高いバル星人だ。」
ベルル 「バル星人？メルさんと同じ？」
ソルト 「そう。先生はどちらの血も濃く引いているから戦闘能力も高くて。」
ベルル 「医者と戦士のハイブリットですね。」
ソルト 「その通り。でもお母様から逃げる様にして医者になっちゃって。しかも勝手に結婚してこんな銀河の外れに移住。もう何千年合ってないのやら。」
ベルル 「なるほど、それじゃ会うのは確かに…あ、そうだ、ソルト先生？」
ソルト 「はい？」
ベルル 「最近その、ノノ先生とメルさんの体調に、何か変わった事とかないですか？」
ソルト 「え？ないと思うけど、なんで？」
ベルル 「いえ、あの、もしかしてメルさんって…」
ノノ、意識が戻る。
ノノ 「ああああ！！」
ベルル 「先生！」
ソルト 「先生大変です！もうお母様たちが到着しますよ！」
ベルル 「今、アテナさん達が出迎えのために先に上に！」
ノノ 「ああ…やばいです、どうしよう…あ！そうだメルさん、メルさんをどこかに隠しておかないと！」
ソルト 「そうですね、ひとまずどこかに…」
ノノ 「メルさん？…あれ？メルさんは？」
ソルト 「え？今その辺に…あれ？」
ベルル 「あ…もしかしてアテナさん達と一緒に上へ？」
ノノ 「え〜〜っ？！！！」
ソルト 「お母様とメルさんが先に会っちゃったら！」
ノノ 「やばい！それはやばい！！急いで上がりましょう！！ロッサに連絡！やばいやばいやばいやばい…！」
ノノ、ソルト、ベルル、足早にハケる。上手が暗くなり、隔離検査室（中央）にサス。ロロッブがゆっくり起き上がる。
ロロップ 「…ロ…ロロ。…ロロップ…ヤバイヤバイヤバイヤバイ…」
見せ暗転。
（作：松本じんや／写真：はらでぃ）