△ 「スパイシー・エージェンツ」シーン16


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廃墟明かり。トカゲ、少し頭痛気味に頭を押さえ出て来る。下手台にスカイが出て来る。

スカイ 「どうだ?思い出したか?」写真
トカゲ 「かなり思い出したが、肝心な事が全然だ。」
スカイ 「せっかく日本に辿り着いたのに、場所がわからないとまずいな。」
トカゲ 「すぐに追いつかれちまう。」
スカイ 「この場所ももう危険かもしれない。」
トカゲ 「昔は廃墟に見せかけた公安の隠れ家だったんだがな。」
スカイ 「今は本物の廃墟だ。」

トカゲ、上手に銃を構える。スカイも構える。

スカイ 「来たか?」
トカゲ 「いや、奴じゃねえ。」

上手台に銃を構えたムーンが現れる。

ムーン 「トカゲさん?!」
トカゲ 「誰だてめえは?」

ムーン、階段を降りて来る。ムーンは銃を降ろす。

ムーン 「やっぱりトカゲさんだ!私ですよムーンです!」
トカゲ 「ムーン?…あ、あの新人の?」
ムーン 「そうです!」
トカゲ 「あのガリガリだった?」
ムーン 「少し太りました。」
トカゲ 「少し?」
ムーン 「面影あるでしょ?」
トカゲ 「見る影もねえよ。」
ムーン 「トカゲさんは昔のまんまですね。」
トカゲ 「20年間冷凍されてたおかげでな。」
ムーン 「しかし良かった。まさか私以外にフロリダから脱出できた人間がいたとは。」
スカイ 「何者だ?」
トカゲ 「公安時代の後輩っぽい。」
ムーン 「ホンモノですって。今はWHPO日本支部の支部長です。」
トカゲ 「ほお、出世したじゃねぇか。」
ムーン 「そちらは?」
スカイ 「(バッジを見せ)CIA捜査官のスカイだ。取り急ぎ、公安の隠れ家を?」
ムーン 「もちろんだ。私もそこに向かっている。そろそろ銃を降ろしてくれ。」
トカゲ 「降ろすな、狙いを変えろ!」

3人、上手台に銃を構える。女が出て来る。

「やっぱりここか。」
ムーン 「くっそ…」
スカイ 「もう追いつきやがったか。」
トカゲ 「シャドー!!」
「待てトカゲ!」

トカゲ、銃を連発するが女は手かざしでかわす。

トカゲ 「やっぱ効かねえか。それじゃ素手でぶっ殺してやる!うおおおおおお!!」

女に向かおうとするトカゲをムーンとスカイが止める

ムーン 「無茶です!」
「話はできなそうね。それじゃ。」

女、3人に手かざし。同時に下手台に鬼塚と愛が現れる。

「見〜つけた。」

女、ひるむ。

ムーン 「今だ!」

3人、下手に走り去る。

鬼塚 「どうする?」写真
「ザコはリリース。」
鬼塚 「そうだね。」
「あんた…」
「やっと見つけた懐かしの我が家。」
「まさか仲間がいたとは…」
「これでようやく実行できるよ。ちょっと時間かかっちゃったけど。」
「そうはさせない。」

女、上手にダッシュでハケる。

「追うよ。」
鬼塚 「はい。」

二人、下台から上台に移り上手にハケる。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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