トップページ > ページシアター > 時空の異邦人 > シーン26 part4 【公演データ】
早坂 「残念なのあなたですよ。大林さん。」
大林 「…は?今何て言いました?」
早坂 「かっこ悪い悪役の王道じゃないですか。ほんとに残念。」
大林 「あんた…何言ってんだ?」
早坂 「この部屋は制圧なんてされませんよ。」
大林 「フッ…寝言いってんのか?」
早坂 「仲間に連絡してみればわかります。」
大林 「なに?(インカムに)おい、聞こえるか?…応答しろ、おい!…」
早坂 「出るわけありませんよ。皆さんSATが鎮圧しましたから。」
大林 「SATだと?!」
早坂 「ちなみに品川のタイムマシンもボックスも奪還したそうです。」
大林 「な、なにい?!」
筒井 「早坂さん、あなた…」
早坂、バッジを見せる。
早坂 「警視庁公安部外事特務課です。」
大林 「公安?!」
早坂 「すみませんチーフ。あなたを始め、ここのスタッフ全員にスパイ容疑がかかっていたもので。」
瀬名 「大どんでんだこりゃ…」
早坂 「こいつらはエイベキスタンのスパイです。」
吉山 「エイベキスタンって、ロシアから独立したあの小国?」
早坂 「はい、しかし最後まで容疑者を絞り込めず、こんな事態になってしまい、申し訳ありません。」
筒井 「ごめんなさい、まだちょっと事態を整理しきれない…」
眉村 「終わりだ大林。観念しろ。」
大林 「フッ…まだ手はある!」
大林、間宮を人質にしたまま、タイムマシンに飛び乗りロックする。
筒井 「しまった!」
眉村 「ロックしやがった!」
大林 「ははははは!こいつがあればどこにでも行ける!」
筒井 「それは無理。時空移動の往路は、オペレーションルームからの操作が必要よ!」
大林 「ご心配いりません。自動で起動する様にセットしましたから。」
筒井 「え?」
早坂 「そんなことできるわけ…」
(作:松本仁也/写真:はらでぃ)