歯周外科手術

術式の選択

 まず最初に、歯周外科の目的について述べます。
 一般的には歯周基本治療では取りきれないプラークや歯石を外科的に除去し、口腔清掃を行いやすい状態に改善することで、歯周組織の健康を回復させ、ひいては健康な状態を維持させることあります。また、症例によっては歯周組織の再生をはかります。

 歯周外科手術の代表的なものを以下に列挙します。それぞれの術式については後述します。

仮性ポケット 真性ポケット 歯肉形態の改善
骨欠損なし
(4mm程度のポケット)
骨欠損あり
(6mm以上のポケット)
歯肉切除術 ポケット掻爬術

新付着術

フラップ手術
フラップ手術
 Widmanフラップ原法
 Neumannフラップ手術
 フラップ改良法
 根尖側移動フラップ手術
 Widman改良フラップ手術
 など

GTR法(下顎の根分岐部
病変2度、楔状骨欠損)

エナメルマトリックスタンパク質(EMD)

骨外科
 骨整形術
 骨切除術
 骨移植術

付着歯肉の獲得
 口腔前庭拡張術
 口腔前庭開窓術
 歯肉弁根尖側移動術
 遊離歯肉移植術

小帯の高位付着
 小帯切除術
 小帯切離術

露出根面の被覆
 歯肉弁側方移動術
 歯肉弁歯冠側移動術
 遊離歯肉移植術
 結合組織移植術
 など

 

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最終更新2013.1.9