歯周基本治療
口臭
口臭は以下のように分類されます。
T 真性口臭症 |
生理的口臭 |
病的口臭 |
口腔由来 |
全身由来 |
U 仮性口臭症 |
V 口臭恐怖症 |
生理的口臭は生物が生理的に持っ
ている、固有の口臭を指します。口腔清掃指導で対応します。
口腔由来の病的口臭は口臭の原因の80%を占め、う蝕や歯周病が原
因となっています。原因疾患の治療をします。
仮性口臭症とはわずかに口臭はあるものの、社会的には問題がなく、
説明によって納得してもらえるものです。カウンセリングで対応します。
口臭恐怖症は真性口臭症や仮性口臭症に対する対応をしても、訴えが
改善しないものです。心療内科や精神科での対応が必要です。
全身由来の病的口臭
以下の疾患により、固有の病的口臭となります。原因疾患の治療については、医科へ依頼します。
- 肝硬変や肝不全 :
タマゴとニンニクの混じりあった口臭
- 糖尿病
: 甘酸っぱい果実臭(アセトン臭)
- 腎不全や尿毒症
: アンモニア臭や尿臭
- 食道、気管、肺、鼻、喉の病気でも口臭となる
原因物質
口臭の原因物質には以下のものがあります。
- 揮発性硫化物
- スカトール
- インドール
- アンモニア
- アミン
口呼吸
口呼吸の原因は以下の通りです。
- 鼻性口呼吸 : 鼻閉塞、鼻咽腔疾患
- 歯性口呼吸 :
口唇閉鎖不全(オープンバイト等)(奥歯でかみ合っても前歯が閉じずに、口が開いたままになること)
- 習慣性口呼吸 :
症状が改善しても残るもの(鼻性または歯性の治療をして、原因が改善したとしても、習慣的に口呼吸となるもの)
診査項目
医療面接 : 自覚症状の有無を確認します。
視診 : 口呼吸線(唇から見えている部分と見えていない部分の歯肉で色が違うこと。見え
ている部分のほうが赤い)、堤状隆起(上顎口蓋側の辺縁歯肉が堤防状
に隆起している状態)、歯肉増殖を確認する。
治療法
- 鼻性 : 耳鼻科の受診
- 歯性
- 歯列異常→矯正治療
- 歯肉増殖→歯周治療
- 口唇閉鎖不全→サージカルテープ、オーラルスクリーン
- 歯肉乾燥→防湿剤
- 習慣性 : 筋機能訓練
講義のメニューへ
←前に戻る
次に進む→
最終更新2013.1.8