歯周疾患の分類

歯周組織の膿瘍

 歯肉に歯ブラシや魚の骨等で歯肉に傷がつき、そこから化膿したものが歯肉膿瘍です。歯周ポケットがなく ても起こります。

 歯周ポケット内で化膿し、横断的に歯肉の表面まで化膿したものが歯周膿瘍です。膿瘍の存在する部位に沿って歯周ポケッ トがあります。

歯周-歯内病変

 歯周病と歯内(歯の神経の穴や根の先)が複合的に病気となっている状態です。

 歯周由来型 : 歯周病が根の先まで進み、そこから歯の中にある神経が 炎症を起こしているもの(上行性歯髄炎(じょうこうせいしずいえん))。

 歯内由来型 : 感染根管(根の中の神経が死んで感染している状態)が原因のもの。側枝から感染が進み、エックス線写真で歯周病のように骨が吸収してみえるもの。

 複合型 : 歯周病と感染根管が複合して存在しているもの。

咬合性外傷

 かみ合わせの強い力により、歯を動揺させるものです。歯肉の炎症が強い場合には、歯周病を悪化させます。

 一次性咬合性外傷 : 歯周組織は正常。かみ合わせの強い力により、歯根膜に外傷がおきるもの。

 二次性咬合性外傷 : 歯周組織は破壊されている。かみ合わせの力は正常でも、歯根膜面積が少ないため、強い力として感じるもの。

 ※二次性咬合性外傷のイメージとしては、10人でかつぐお神輿を5人で担ぐような状態です。お神輿がかみ合わせの力 (荷重)だとして、それを支える人(歯根膜)が少ないと、重く感じる状態です。

 

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最終更新2012.12.28