私が、主催し、企画から会全体の構成、運営を行う能楽公演です。
自らの芸道の研鑽と、能楽をあまりご覧になった事がない方でも、能の面白さや魅力を感じていただけるような、公演を目指しております。
ここ数回の公演では、能楽初心者には難解とされる動きが少なく、言葉が難しいという演目を、初めての方にも面白くご覧いただく企画を行ってきました。
これからも、多くのお客様に能の魅力を感じていただけるような舞台を作って参りたいと思います。
遠藤能楽研研修舞台について
30年前、私が一番最初にお素人の個人稽古をはじめたのが、この 遠藤能楽研修舞台です。
看板は当時とても立派なものを作っていただきましたが、祖父が 稽古していた小さな個人宅を改造して、板の間にしただけの大変 質素な稽古場です。
今は中野は賑やかな街ですが、昭和の昔、この辺りは静かな住宅 街で、謡いの声がこの界隈に聞こえていました。
お素人の個人稽古はもちろんですが、私が子供の頃から父が引退 するまで芸を叩き込まれたのも、この小さな稽古場です。
毎晩遅くまで、叱られながらよく稽古をした思い出があります。
観世喜之師匠の内弟子として住み込み修行をした矢来能楽堂と、 この中野の舞台が、私を育ててくれた大切な舞台です。
現在は、喜久謡会社中本部の稽古場として教えを伝えています。