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 Tackle story
カープフィッシングはヨーロッパの鯉釣りを示す。それは、高度に研究されたタックル、ゲームフィッシュとしての鯉に対するいたわり、近代的でスタイリッシュな鯉釣りを演出する。日本の鯉釣りのイメージが変わろうとしている。
 Reels
 ABU Ambassdeur UC6501C CLASSIC+MAG
カープロッドをアトランティックのバットに換えたときから、アンバサダーのクラッシックモデルを使いたかった。しかし、ギヤ比の低いオールドモデルを使うには、あまりにハンディがありすぎるので、UC6501Cをクラッシックタイプに改造することにした。以前、 UC6501Cには、フレームの形状の違いからラインアラームが付いていないと書いたが、シルバーUC6501CにはUCフレーム専用のラインアラームが付いていた。しかもシルバーのフレームはアラームプレートの取り付けるためのクボミまで付いている。しかし、残念なことにシルバーモデルのボディーにはメカニカルブレーキ側にボールベアリングが付かない形状となっている。そこで、シルバーモデルはフレームのみ使用し、6001Cのサイドプレートを装着してCLASSICタイプに改造した。このサイドプレートを取り付けるには内側に付いているコグホイールを軸ごとカットし、ベアリングを収めるための軸に付いている枠を取り除き、代わりにCS等に使われている真鍮ベアリング(#20639)の内側をくり抜いて調整。これにより、フレームの右サイドプレート側にマグネットを装着し、マグネットとスプールとの距離は右サイドプレート側のツマミで調整ができるようにした。
 Reels
 ABU Ambassdeur 6001C+1:5.3GEAR+ラインアラーム
 
87年製のクラッシックタイプの6001C。前にも書いたがクラッシックの左モデルにラインアラームはどの年代も付いていない。そこで、パーミングカップモデルのラインアラームの高さを調整し、装着。ギヤ比は1:4.7で低すぎるので1:5.3のメインギヤとピニオンギアを加工して装着。なお、ギヤ比6.3化には、6.3用のピニオンギヤの内径が小さく、スプール軸の径をそれに合うように削り込む必要がある。
 Reels
ABU Ambassdeur UC6501C HI POWERWINCH+ラインアラーム
 
パーミングカップモデルの内、普通のモデルとはフレーム形状が異なるウルトラキャスト(以下UC)と名の付くリール。通常のアンバサダーはサイドフレームのスプール枠が一体プレスであるために、細いラインを使用するとスプールに巻いた糸がスプール軸に絡まる場合があった。UCはサイドプレートでスプールに取り付けたボールベアリングを固定するタイプとしたことで、サイドプレートに別枠のリムが付いており、糸絡みを防いでいる。ただし、このフレーム形状のためにラインアラーム付がない。ラインアラームを付けるためにサイドプレートに穴をあけ、アラームプレートを改造し取り付けた。その他、スプール内のボールベアリングの1つをシマノA-RB10×15×4(NO-0011)に変更、13×8×4はサイズが無いのでオープンに改造して装着。メカニカル側のベアリングはシマノA-RB4×10×4SLDをオープンに改造(NO-0037)して装着。
 Rods
ヨーロピアンスタイルのベイトタックル UKダイワAW+ABUアトランティックサーモングリップ
ベイトキャスティングリールは、その性質上、リールの改造や釣人の熟練度により飛距離、精度が異なる点で、釣り本来の面白さが詰まっている。要は釣りをしていて、楽しいのである。実釣では、糸よれのなさ、近距離のキャステイング精度、キャスティングに移る際の早い操作性、ファイト時のラインコントロール性にスピニングリールよりも優れている。したがって比較的近距離を攻める釣りスタイルならば、その性質を生かせる。しかるにジャパンスタイルのカープフィッシングではベイトタックルは当たり前。ピトンと呼ばれる竿受けにイシダイ竿にABU7000番が湖畔に複数本、等間隔にセットし当たりを待つ情景はじつに壮観で男らしい。ヨーロッパの鯉釣りでベイトタックルが使用されない理由の1つに、ヨーロピアンスタイルのロッドポッドにベイトタックルをセットした場合、リールの自重で下を向き、魚がヒットした際に竿が取りにくく、見た目もカッコ悪いのも理由の1つ。そこで、カープロッドのラインガイドをバットガイドから60度傾斜スパイラルにセットし、リールを上向きにセットしても、竿受け部に取りつけてあるバイトアラームが鳴るようにした。また、セット時にリールを上にしてもバランスがいいように重心の低いOLDABUのサーモンロッドのグリップを取りつけた。ブランクはUKダイワのアモルファスウイスカー2.75lb、ガイドは最新のTKWSG。
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 ABU RECORD61+1:6.3GEAR
このリールは、メカニカルブレーキ(スプールシャフトの端にあるネジ)を強く締めても、ハンドルの回転に負荷がかからず、巻きとりがラクな機構が付いている。これはスプール内のスプールシャフトを固定するベアリングの1つをアンチリバースベアリングにすることで、巻きとり時のスプール回転方向はスプールシャフトの動きと分離するため、スプールシャフトの端を抑えてブレーキをかけるメカニカルブレーキの負荷から解放されるというもの。一方、投げた際には、スプールとシャフトと一体に回転しながら飛んでいく仕組みになっている。重いルアーを投げる際や船釣りでスローフォールさせる際に有効。構造上、スプールが重く、ロングキャストが不利と思われるが、6601C4と飛距離は変わらず、むしろハンドルの軽さの方が圧倒的にメリットを感じる。なお、ギヤ比は1:6.3にするには、RECORD41のメインギヤと6601C4のスプールシャフトに変更する必要がある。
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 ABU Ambassdeur6601C4+真鍮フレーム
ヨーロピアンンスタイルのカープフィッシングに最適なベイトリールとは、ラインキャパシティー4号200m以上で、遠投時に仕掛け回収の速いギヤー比1:6.3のリール。この手のリールなら山ほどあるが、置き竿に必要なラインアラーム付きで、左巻きとなるとABU6000番しかない。残念なことに左巻きのクラッシックモデルにはラインアラームが世の中のABUすべてに付いていない。そこで、しかたなく現行のABU6601C4を改造。このリールは金メッキ多用で釣座を離れる置き竿スタイルには不向き。そこでハンドルをロングハンドル、、スタードラグを変更。高回転時にブレが少なく飛距離を出すのに有利なRECORD61の真鍮メッキフレーム、スプール内のベアリングをSIC製に変更して使用。
Rods
ダイワ パシフィックファントム-Z S1204TMHRS−I
12ft、4本継ぎの振り出し、インターラインロッドで、スペックは、10〜50g、ライン10〜25lb。インターラインロッドはキャスティング時のトラブルの少なさ、持ち運びの便利さや、構造上、ラインが竿に沿って曲がるためラインの遊びが一切なく、高感度が得られるなど、理想のロッドとして一時期、多くのロッドが市場にあった。しかし、構造上、空中ブランク内をラインが通るため、ごみが内部に付着やすく、飛びが悪くなるのと同時に手入れが面倒であり、専用のライン通しを忘れた場合は釣りにならないなどで自然と市場から姿を消した。ただし、延々とキャスティングを繰り返し、ごみの溜まりやすいバス釣りには不向きであったが、ガイドの無い利点を生かしたブッシュの中をフリッピングで使用する達人や悪コンディションの中でも、釣らなければならない磯釣りトーナメンターなど、その利点を生かした使い方がされてきた。インターラインロッドの最大利点は理想のアクションが出せること。つまり、2本繋ぎの竿では、繋ぎが竿の中心で曲げバランスが難しい。繋ぎの長さの異なる竿もあるにはあるが仕舞勝手が悪い。振り出し竿は繋ぎ部分の長さこそ、均等にしなくて済むが、ガイドの位置に制約がある。鯉釣りはインターラインのメリットを生かせる。
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ダイワ トーナメントサーフ BASIAIR45 遠投QD
ヨーロッパで大人気のリール。ローター部分にカーボン素材の「ZAION」を使い軽量化。この素材はあらゆる分野で今後使われるはず。なぜなら、これまでのカーボン樹脂は強度不足から肉厚にしか作れなかった部品が金属の薄さで加工でき、しかも自由度なあるデザインが可能となったためだ。リールのスペックは15lbで190m。自重445g。注目はスプールのラインストッパー。同じ位置にエサを運ぶためにラインストッパーを多用した場合のラインの痛みを抑えるための工夫がされている。
Rods
ダイワ TD−S S1204T−3RS
12ft、4本継ぎの振り出しのシーバスロッドで、スペックはウエイト10〜45g、ライン10〜25lb。継ぎ竿の利点は収納性と持ち運びの便利さ、釣り始めや撤収の早さに尽きる。試し釣りや担ぎこみでの釣りには大変重宝する。アクションは3本継ぎの1203よりもさらにパラボリックで柔らかめで、ナイロン4号ラインを使用しても竿が吸収し、ブッシュの少ないところでなら大物でも時間をかければ取り込める。
Rods       
UKダイワ LONGBOW 3LB+1203MHRSバッド 
UKダイワのロングボーの3lb、12ft、2本継ぎ。胴調子のカープロッドの中にあって比較的なじみやすいファーストテーパー気味な竿で、使いやすい。この竿はユーロカープの福安氏から譲ってもらった竿で、同氏が河口湖大会で優勝時やDVD「鯉魂」の撮影などここ一番で使用していた竿。この当たりの付いた竿を同氏の反対を押し切り、1203MHRSのマルチレングスバッドを移植し、ガイドをローライダー+一本足AT仕様に換えた。改造後、あたりの強さはそのまま引き継ぎ、第1回ユーロカープカップを征した。
Rods
ダイワ TD−S S1203MHRS
ヨーロッパのカープロッドは2本継ぎが主流だが、狭い住宅や車内事情から既存の鯉タックルをみれば日本では3本継ぎや振り出し竿が主流となるのは明らかである。これは12ft、3本継ぎ、印籠ジョイントで高級仕様。スペックはウエイト10〜50gライン10〜25lb。バット部がマルチレングスで15cm伸びる。バットを伸ばしては投げ、縮めて、フロントグリップを持ってのスタンディングで釣ることができる。バッドを仕舞う時間のある置き竿スタイルでの釣りには便利な機能である。アクションはパラボリックで、カープロッドでは2.75lb程度の硬さ。
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ダイワ トーナメントサーフ ベイシア45U5号スプール
このリールはUKダイワでCarpfishing用として売られているものと同型であり、性能は保証済み。ただし日本向けは金メッキが多様され、釣り場を離れる鯉釣りには目立ち過ぎる。なおスプールはUKのものよりも太いラインが巻ける。ラインは約PE1.2号20lb150m+ナイロン5号150m。ただし、スプールにラインストッパーが付いておらず、ライン落ち防止システムも付いていない。しかし、現行のダイワリール(H21.1現在)の中では最も鯉釣りに適したリールの一つである。
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自作セーフティーリグ
ヨーロッパのカープフィッシングに欠かせないセーフティーリグオモリを自作した。モノを自作するにはその道理がわかっていないと話にならない。オモリの役目は魚のアタリが竿先やウキに出すために仕掛けを沈めるとともに糸を張ることだが、鯉釣りにおけるオモリの役目は餌を喰って反転したときにフッキングさせるための抵抗の役目がある。セーフティーリグはハリスに付けたスイベルをオモリに埋め込み、フッキングするためのテンションを保ちながら、魚が走り障害物にオモリが当たったときに外れるようにセットされている。オモリの取り換えできるセーフティーリグが一般的であるが、オモリとラインの支点がずれているために、魚が吸い込んで走るまでに若干オモリが動く分、タイムラグが生じるため、通しオモリ式の方が優れている。市販のゴム入りオモリにゴム管を取り付け、収縮チューブを被せたセーフティーリグを自作した。チューブとリグを止めるゴムが不要で経済的である。なお、オモリの鉛色は腐食すれば、魚を驚かさない色と言われているので色を付けていない。なお、釣り針が小さいほど軽いオモリでもフッキングする。したがってハリに餌を付けないヘアリグが効果的であり、ハリが小さいゆえに胴調子の柔らかい細身のカープロッドが使われている。
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ギターの台座でロッドポット「ギターコイザムライ」
以前からギターの台座はロッドポットに使えると思っていた。しかし、ロッドホルダーを接合する方法がなく、そのまま放置してあったが、ガードナーのベイトスプーンの取り付け穴の径がロッドポッドと同じであることを発見し、製作することにした。ロッドポットといっても、既存の大掛かりなものを作っても意味がない。担ぎ込み時に場所を選ばす使用でき、しかも軽量で、頑丈な竿受けを作った。材料は、ギター台座の他、ベイトスプーンのグリップ、安物の投げ釣り用の竿受け、UKダイワのロッドホルダー。作り方@ギター台座の脚をグラインダーで均等になるよう切断し、安物の竿受けの脚を接続。このときに収縮チューブを被せる。Aロッドホルダーに接続する脚部分を適当な長さに切断し、ベイトスプーンのグリップを接続し、完成。
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最先端ジャパンスタイルの鯉釣り仕掛け
有名な釣師の最新仕掛けを見せていただいた。ただし、仕掛けを真似れば釣れるわけでもない。経験からくる膨大な情報からなるシーズナルパターンや竿捌き、練りえの調合など、また仕掛けもエリアによって換えることが重要であるからだ。ちなみにこの仕掛けは夏場の富士五湖の西湖でもの。錘5号は誘導式になっているが、実は、錘を固定するための糸を通し、錘は錘の穴を通してはない。つまり、根がかった時に容易に錘が外れるようにしてある。伊勢尼手研ぎ12号で、結ぶハリスとの間に収縮するクッションラインを付けてある
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UKダイワ INFINITY−X5500BR

ユナイテッドキングダム(イギリス)ダイワのカープフィッシング用のリール。設計はずいぶんと古そうな古風なリールであるが現行主力モデルである。ということは、多くのユーザーに親しまれているリールと容易に判断できる。カーボン製のボディー、メタルのローター、圧縮ウッド製のハンドルノブ、プラスチック製のドラグノブなど、最近のリールに多いメッキなどの虚飾は一切ない。どことなくabuのクラッシックモデルに通ずる風格と味わいがある。765g、5号290m。http://www.daiwasports.co.uk/products/?id=369&sec=1

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UKダイワ REGALPULS 5000BRI−AB
ヨーロッパで売られているダイワの2007年モデルの鯉釣り用のリール UKDAIWA REGALPULS 5000BRI−AB。鯉釣りのリールは置き竿で釣るためリール後部に付いたレバーを倒すとドラグフリーになる機構が装備され、さらに、ドラグフリー状態時のドラグテンションが調整できる機構が付いている。、
スペック 4.6:1、99.4cm1回転、20lb(0.45mm)175mアルミ鍛造の替スプール付き、6ベアリング、エアベール重量760g
値段は現地小売希望価格で64.99ポンド(236円/1ポンド゙)UKダイワの2007年モデルの公開ホームページはまだ世界中に未公開(2月6日現在)だが、なんと日本で唯一の正規輸入小売店のユーロカープでこのリールが手に入る。しかも現地価格でよりも安い13000円。
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ボイリー NUTRABAITS ボイリー
ボイリは茹でた硬く丸いエサ。主に15mmと20mmがある。つまり、魚の口がボイリより小さい小物は食えず、大物のみ釣ることができる画期的なエサである。素材には動物性と植物性のものがあり、また、浮くボイリーもあり、そのコンビネージョンで水底でエサを立たせる使い方もある。ウニ通しでボイリーに糸を通し、ビーズバンドを小さく切ってとめる。
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KORDA セーフティーボルトシステム
名古屋天秤などのオモリを道糸とハリスに繋ぐものと同じであるが、道糸にパイプ状のチューブを通し、このセーフティーボルトシステムと呼ばれるオモリを固定するリグを通し、道糸をスイベルで結び、スイベルをリグに埋め込む。その先にハリスを付けるのだが、魚がヒットし根に潜られたときにオモリ部分のリグと道糸が外れるようになっている。オモリそのものをを外すアイデアはゼムグリップなどで天秤とオモリを取り付けるなど古くからあったが、これほどシステムマチックなのはなかった。また、道糸とヘアリグをスイベルで直接結ぶために、ラインブレイクしたときは魚にヘアリグしか残らず、ダメージを最小限にとどめる配慮がなされている。
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ユーロカープ カープフック #4・6
従来の鯉釣りは、その力強い引きを止め、巻き上げるための、イシダイ竿などの磯竿や両軸リール、ラインも10号などの強いタックルが主流であった。しかし、鯉がヒットして走り出した時にはどんなタックルでも止めることができない。止めることができるとするならば、その竿のパワーに負けない大きい釣針が必要となる。また、釣針に餌を付けるため必然的に釣針を大きくしなくてはならなかった。ヨーロッパの釣りでは、硬くてジャミでは食えない大きさのボイリーの上に釣針をむき出しにしてセットすることで、小さい釣針が使用でき、竿も胴調子(パラボリックアクション)を使用することで、釣針への抵抗を少なくしている。なお、フックサイズ#4は20mm用#6は15・16mmに使用。
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UKダイワ ロッドポッド (竿受け)
ヨーロピアンスタイルの釣りではスピニングロッド&リールが主流。必然的にスピニングロッドを置くに適した形状となる。バイトアラームと一体的に使用。3本竿が載る。
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DELKIM バイトアラーム
竿受け部にアラームをセットする。アラームの溝に糸を通し、糸が動く振動でアラームが鳴ると同時にレシーバーが音と振動で知らせる。音量、感度、音質、バイブレーションのオンオフなどの調整ができる。このアラームを受けるレシーバーの受信性能は約300m。6本分の竿のアタリを色REDで識別できる。
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パワーエアロ 5号
このリールは鯉釣り専用ではないが、フロントドラグをワンクイックでドラグフリーにできる便利なリール。鯉釣り専用リールはリヤ側にスプールフリーレバーが付いているものが主流。なぜなら、置き竿の場合、ドラグが緩んでいることが前提であり、締めてあれば、釣るどころか魚に竿を持ってかれ兼ねない。そこでドラグがフリーであることがレバーで視覚的に確認できるリヤドラグが主流である。しかし、リヤドラグはセットしたレバーがハンドルの回転と同時に戻り、あらかじめセットしたドラグ釣力が働く機構だが、魚がかかった時にハンドルを回しレバーを倒すのがいつも不安になる。すぐに対応できるフロントドラグの方が実釣では便利である。
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