5月13日 「カヤのいる風景」

 春のフィールドを歩くのは楽しい。何たっていやなヤブ蚊がいないし、色とりどりの草花や虫たちがめまぐるしく移り変わって、1週間前とはがらりと景色が変わっていたりする。今、フィールドはテントウムシでいっぱいだ。2、3歩行くごとに5、6匹目にはいる。この堤防沿いに、おそらく数千匹はいるに違いない。1週間前はカメムシがあちこちでつがっていたのに、ほとんどいなくなってしまった。新しい命を残した後は、あっさりと消える運命なのだろう。こうやって、過去から未来へと命の輪がつながって行くんだなー、としみじみ感じた。

 

カヤネズミの巣

 今日、今年初めてカヤの新しい球巣を発見しました。写真中央に草のかたまりがあるのがわかりますか?

 巣材に利用しているのは、
アオカモジグサ。何枚かの葉を葉脈に沿って細く噛み裂き、上手に絡み合わせて球形の巣をこしらえている。

 この時期、カヤは子育ての季節を迎えます。母親は神経質になっているので、
巣をさわったり、周辺の植生を荒らしてしまうと、巣を放棄したり、子どもをかみ殺す恐れがあるので、そっとしておいてやって下さいね。

調査地

 調査地の風景(4月末頃)。アブラナが一面に花を咲かせている。今はほとんど散ってしまった。