ガオファイガー・プロジェクトの一環で開発された新ガオーマシンのうちの一機。全幅30m以上の巨大な垂直離着陸型ステルス爆撃機である。両翼下部の巨大なエンジンユニットなど基本的な構造やシルエットは初代ステルスガオーに酷似しているが、機能的には多分の改良が加えられており、その外観もより洗練されたものとなっている。ガオファーとのファイナルフュージョンを前提にしているが、旧ガオーマシンとの互換性を有しており、ガイガーへの装着、ファイナルフュージョンも可能である。
ステルスガオーVの開発にあたって最大の懸案となったのは「ステルスガオーの正統な後継機」の開発であった。というのもステルスガオーUは、ガオガイガーの宇宙での運用を実現すべく初代ステルスガオーにブースターパックと外装甲を装備させたいわば別仕様、バージョンアップ的な機体だったからである。このときステルスガオーUは両翼端の巨大なブースターパックによって著しくステルス性を損なっており、その形態から空力的な特性とのアンビバレンツを生んでしまった。ステルスガオーVはこれを解消すべく、開発初期段階から大気圏内外双方での換装なしの運用とステルス性の再獲得を目指すこととなる。しかし、「ファントム」、「プロテクト」の両リングを失うことはファイティングメカノイドたるガオファイガーの戦闘能力を著しく損なってしまう。リングを廃することなく、ステルスガオーのシルエットを初代のものとすることが要求されていたのだ。また二つのリングと巨大なポッドはステルスガオーにとっては大きなデッドウェイトとなっているという弱点を持っていた。これを克服すべく新ガオーマシン開発チームは膨大な試案を出し、激しい協議の結果、ひとつの結論を得た。
何もリングはステルスガオーに搭載しなくても良い。ファイナルフュージョンの中心となるガオファーにこれを搭載し、しかも実体型リングではなくエネルギィ粒子によってリングを構成、展開すればリングが破壊され、使用できなくなるという事態を避けることができ、更に荷重を大幅に軽減することも可能ではないか。
この最終決定案の元、新ガオーマシンは完成をみた。更にステルスガオー開発チームはブースターポッドの小型化と両翼端への内蔵に成功し、ステルスガオーVは「大気圏内外双方での換装なしの運用とステルス性の再獲得」を実現したのである。
従来のステルスガオーと同様に単機でガオファーと合体すことも可能である。また物資の運搬、輸送を行なう際のマルチパイロンも健在である。爆撃用の爆弾やミサイルなどの追加兵装を施すことも従来機と同様に可能だ。通常は簡易AIと無線によって制御されるが人が乗り込み操作することもできる。ギャレオン無き後の地球圏秩序維持防衛戦力の主体として各地で活躍したが、GGGの三重連太陽系遠征に投入され現地におけるソール11遊星主との戦闘でガオファーともども破壊された。
ガオファイガーへのファイナルフュージョン時には背面翼、下腕部を構成する。
分類 G−stone Driven
Gao Machine
型式 ガオーマシン
全幅 35m
重量 122.7t
DSPシステム SGC−20000
GSライドクラス 機密
構造 単一構造結晶装甲
主動力 第五世代型ウルテクエンジン
推進機関 スクラムGタービンジェット×2/ウルテクスラスターシステム
推力 1500t×2
搭乗可能人員数 4
バリアシステム
Gパワーバリア/レーザーコーティングD119負荷転移装置
装甲 ハイパーG装甲
特殊装備 マルチパイロン
武装 なし
備考 マルチパイロンで他のガオーマシン等を運送可能。