シュプスタンス・エクスキュゼ・モワ

 国際犯罪組織バイオネットが満を持して送り込んだ無制限可変型戦闘用ATギムレット・アンプルーレは無数の自律型戦闘ロボットから構成されるその特性上、各パーツの順列組み合わせを変化させる事によって、23もの特殊装備を同時に装備する事を可能にしている。複数の装備を同時使用できることも考慮すれば、その汎用性と拡張性、そして戦闘能力は驚嘆に値するものと言えよう。しかし、その完成にはマイクロウェーブを利用したエネルギィ無線供給システムも含めた、Gストーン並の大出力機関の搭載が大前提であった。バイオネットのQパーツ強奪の目的の半ばは、これを達成するためであったといっても過言ではないだろう。
 そのギムレット・アンプルーレをして、最後の切り札ともいえるのがこの特殊能力その19、シュプスタンス・エクスキュゼ・モワである。自身を構成する自立型戦闘ロボットのうち、約半分で二基のミサイルを構成し、これを目標に直撃させるというもので、その破壊力もさることながら、使用後ギムレット・アンプルーレの機能は本来の30%程度まで低下してしまう。つまり機能低下を招くとしても、この一撃で確実に目標を破壊することを目的とした、まさしく最終攻撃なのである。パリにおけるQパーツ強奪作戦でのガオファイガーとの戦闘において、ゴルディオンハンマーを装備したガオファイガーへの最終攻撃として使用された。直撃すれば自身への影響被害も生じるであろう、超至近距離での発射であったが、これは遅きに失し、ゴルディオンハンマーでミサイルは二基とも迎撃され、光子へと変換された。