野崎 通(のざき とおる)

   EI−12の素体。物理学者。
   学生時代は獅子王麗雄博士に師事し、優秀な成績を残した。2004年にはノーベル物理学賞候補にノミネートされている。同年、北海道苫小牧にある粒子加速実験器「イゾルデ」の責任者に就任した。
   しかし、あまりに純粋に研究に打ち込んでいたために次第により大きなエネルギィへの執着を示すようになる。それは「イゾルデ」への、そしてそれを設計した自らへの失望にも似た感情を生んだ。その心の間隙に付け込んだパスダーによってゾンダーメタルを与えられ、「イゾルデ」と融合。その巨大な出力でゾンダーメタルプラントを育成していた。これはゾンダリアンタワー同様のゾンダリアンの活動拠点を北海道苫小牧に建設する作戦の一環であり、これまでとは異なりパスダーが直接指揮をとっていた。
   この作戦の狙いはゾンダーメタルプラントの完成を待って「イゾルデ」を要塞化し、同時に職員を一挙にゾンダー化することであった。パスダーは野崎をゾンダー化したことで「イゾルデ」の管制タワーを占拠することに成功、隠密裏に作戦を進行させる。野崎はゾンダー化しながらも普段と変わらぬ生活をしばらく送っていたようで、「イゾルデ」職員も野崎の変化に気付いたものはいなかった。これはひとえにGGGの妨害を防ぐための措置である。
   しかし、思わぬ事態が起こる。GGGスーパーバイザーである獅子王麗雄博士とその助手スワン・ホワイトが「イゾルデ」の見学を希望してきたのである。野崎は博士の教え子であり、断る理由はない。断ればそれはGGGに疑念を抱かせるであろう。そうなれば事実の露見は時間の問題である。
   やむなくパスダーは作戦を変更し、野崎を用いて獅子王麗雄博士とスワン・ホワイト、および「イゾルデ」職員の捕獲を決行。同時に機界四天王を招集し、これをGGGの迎撃にあたらせた。これはGGG対機界文明の初めての総力戦である。
   パスダーの作戦は功を奏し、獅子王博士、スワン・ホワイトを救助するためイゾルデに潜入したGGGをEI−12および機界四天王で包囲することに成功、殲滅まで今一歩のところまで追い詰めるが、GGG諜報部ビークルロボボルフォッグの登場で作戦は失敗。EI−12はガオガイガーを摘出、浄解される。
   浄解後は新生GGGのメンバーとしてオービットベースのシステム設計および運営主任、およびイザナギのオペレーターを担当。性格は柔和になったが自信が多少過剰なところは相変らずか。後にハイパーツールグランドプレッシャーの設計、開発に従事する。
   声優は竹村拓さん。デザイン上のモチーフは言わずと知れたスペシャルコンセプター・野崎透さん。