99.7月 の 話 題



 * 99.7.30  分割式ドライブシャフト・ブーツ

7/27の掲示板に小菅さんより紹介された分割式ブーツは国産車の純正部品にも認定されている優れものです。
アウター・ブーツ専用ですが、タイヤを外すだけで裂けたブーツを簡単に交換することが出来ます。

原理は、駄目になったブーツを切って外し、縦に切れている分割式ブーツをドライブシャフトに巻きつけ、縦に切れている部分についているオス・メスのチャック部を嵌め込んで一体化し、あとは純正品と同じ様に固定するだけです。構造は「百聞は一見にしかず」、写真を見てください。

寸法がきちんと合う品番を選ぶことがポイントのようで
修理屋さんによっては使い物にならないと言う所もあります。

ちなみに写真のものはブルーバード用でテスト出来ませんでした。(^^;>
商品名が「Mタッチ/ミヤコ自動車工業梶vという製品で、自動車部品専門店や最近は一部の自動車部品量販店でも扱っています。
マキシマ用が合うとのことですので一度試したいものです。

gaikan chack
外観 チャック部分


99.7.25 ドライブシャフト・ブーツの
       簡易修理 

皆さんの日常点検でホイールハウスかホイール内面がグリースで汚れていませんか?
汚れていればドライブシャフト・ブーツが裂けている恐れがあります。
放置するとジョイントを傷めます。すぐに修理しましょう。
 ブーツに生じた裂け目が小さい場合には簡単に修理が出来ます。
 87CXのRHアウター・ブーツはこの方法で何回か修理を繰り返し、最後に一気に分裂するまで亀裂発生後約10年持たせました。
 
修理方法

  1. ボロ布でブーツ全体に着いたオイル・泥などの汚れを拭い取る。次に、ボロ布にアルコール等の溶剤を染込ませてブーツ全体を綺麗にする。消毒用アルコールが使いやすい。
  2. 裂け目からグリースが漏れた分だけ補給する。周囲にグリースが付着した場合は1の作業を繰り返す。
  3. 綿棒にアルコールを染込ませ、ゴムの破断面をぬぐう。綿棒を取替えながら綺麗になるまでこの作業を繰り返す。
  4. 破断面を合わせてアロンアルファ(瞬間接着剤)をたらし、押し付ける。
  5. しっかり接着出来たら周囲をアルコールで良く拭き、接着個所全体を黒色のシリコンシーラント(バスコーク)で覆い一晩放置する。
  6. 走行後、異常の無いことを確かめる。車検もOK。

慣れると確実かつ簡単に補修でき、手間のかかる交換作業と費用を節約出来ます。
早期に亀裂を見つけることが大事です。



99.7.17 CXウィンド・スクリーンの雨漏り
   
  掲示板への須藤(88CXターボU)さんからの投書にあるように、CXのウィンド・スクリーンは古くなると大雨の時に左右の隅から雨漏りするようになります。

zu
原因は、屈曲部のシールゴムが老化して赤線のように変形剥離し、シールゴムの形状不良で溜まる雨水(青色)の、侵入路が出来てしまう。
前席床に降雨後、水の痕跡があれば、迷わず、対策する。
 
  対策
図の青色部を黒色のシリコンシーリング剤で傾斜をつける様に充填し、雨が溜まらずに流れ落ちる様にする。(写真) 


photo
雨天時のシリコン充填後のコーナー部




 * 99.7.10 CXの夏対策


まもなく梅雨が明けると CX には大敵の夏が来ます。
皆さんはどんな対策を取られてますか?

昔からいろいろな工夫が考えられてきましたがなかなか決め手がありません。
私の試行錯誤から残った対策は結局以下の3点です。


normal modifid
未改造 国産化
setting cover
オルタネーター取付状態 グリル背面のカバー

lh rh
左側ホイールハウス 右側ホイールハウス


 * 99.7.11 CXのATF選定


  従来、CXのATF交換を頼むと「CXはATFを交換するとATが壊れ易いので保障出来ませんよ」とか「止めたほうがいいですよ」とかいう理不尽な返事が返ってくることがありました。
 確かにオートマチック・トランスミッションは精密機構部を持ち、異物が混入すると故障の原因となりますが、精密機構部を持つが故に潤滑油であるATFは常にベストコンデションである必要があります。又、初期のATF交換は金属切子等の異物除去の意味もあるわけですからATF交換は積極的に行うべきなのです。
 ATF交換に対する消極的な態度が初期メンテナンス不足の原因となり、シトロエンのATトラブル多発の遠因になているような気がします。

 ATFは潤滑油であると同時に、粘性で動力を伝達したり、摩擦を調整したりと特殊な機能を担っています。従ってATFの劣化はATその物の性能を左右するわけですから、これまたATFは常にベストコンデションである必要があります。
 そして何よりも設計時に想定した粘度特性を持っていなければなりません。

 ATFの規格はオートマチック・トランスミッションの発祥であるアメリカでのGMの規格DEXRONが有名です。他にFORDタイプがありましたが、両者のATFは摩擦特性が相容れないので混用は禁物です。(近年はFORDタイプもMELCON規格となりDEXRONに似て来た)

 シトロエンに使われるATFはDEXRONUと呼ばれるタイプですが、最近の電子制御ATに対応して94年からDEXRONVタイプが発表されて以来、世の中はDEXRONVタイプに移行し、DEXRONUタイプは市場から急速に姿を消しつつあります。
 DEXRONVタイプはDEXRONUに比べ、オイルラインの複雑化と小径化に対応して粘度が低くなっています。DEXRONVタイプは高性能化という謳い文句があるため、安易に切替がちですが粘度特性が違うので注意が必要です。ディーラーでもDEXRONVに切り替えていますが大丈夫でしょうか?



DEXRONU 切換テスト
 7/6  以前からディーラーで87CXに入れていたDEXRONVタイプのATFを、ZF認定グレードのDEXRONUタイプに交換した。抜いたDEXRONVタイプのATFは前回交換から走行5000km未満で変色・異物混入等は認められなかった。
 
  交換結果: 明確に変化が現れ、経年劣化と諦めていたZFが本来の性能に戻った。

  結論: CXにはDEXRONーVよりもDEXRONーUが合う


   シトロエン社資料;
     CXーSrU   AT型式: ZF3HP22
              ATF  : TOTAL DEXTRON D20-356
   ヘインズマニュアル;
              ATF  : DEXTRONU D20-356



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