独言 2008/09

2008/10

2002-2008

2008/09/30
銃姫 Sincerely Night 4/一文字蛍、原作:高殿円
あ、しまった。ブログの最初の月だから同じ人は避けようと思ってたのに。また高殿さん出ちゃった。来月も別の原作マンガ出るしなー。休職明けたらすっげ頑張ってるなぁ。そんなわけで、単に原作者ファンなので。
「Sincerely Night」は外伝で、この4巻で完結。過去篇で、オリヴァントのペットのミス・グレイシスがヒヨコの頃です。っつか、このまま原作まで生きてるとしたら長生きすぎね?今のミス・グレイシスは2代目?マンガで感心するのは、ゲルマリックの詠唱を絵で表現するの頑張ってるよなぁ、ってとこ。
ちなみに原作は9巻現在、最悪に救いが無いゲロゲロ状態です。それとギャグじみた濃い脇キャラとのギャップが良い。

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2008/09/28
されど罪人は竜と踊る3 Silverdawn Goldendusk/浅井ラボ
あ、終わってない。続くだとぉ?次巻が10月発売だから、まーいーか。
善男善女少年少女にはお勧めしません。会話は罵倒の応酬だし、思考が後ろ向きだし、結末に救いがあんまり無い。私はこのぐらいの暗い展開は好きだけどね。
科学を呪式っていう、まぁ魔法科学みたいなもんに置き換えた仮想社会。化学も物理もいまいち理解してないし、武器も武闘も興味ナッシンな私は戦闘シーンが長引くと途中で寝てしまい、読むのに時間がかかる。いちいち技を考案して凝った名前を付ける男子好みなお約束にも馴染めねー。
これも移籍組。角川のスニーカー文庫から7+外伝1が出てたのに、小学館のガガガ文庫に移って、1、2を大幅加筆したところで3が新作。前作の出しなおしはどーすんだろ?あと、前もエリダナ市の地図を出してたけど、今回はよりリアルに設定してて、広域地図を見ると明らかにヨーロッパから中東までの地図をアレンジしてる。エリダナはイスタンブールっぽいなぁ。
気になるのは、椅子のヒルルカってどんなデザインを想定してるんだろ?スニーカー時代は折りたためる印象がなかったんだけど、今回やたら折りたたんでいる。

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2008/09/27
電波ソーラー時計 SF229S/セイコークロック LWQ-150DJ-7AJF/カシオ
太陽光発電といえば、時計は電波&ソーラーにしたんだった。私にしてはちょっと高い買い物だったけど、これで時刻合わせも電池替えもいらなくなった……はず!
居間の掛け時計。居間といっても寝室と開け放ってほとんどワンルーム状で、夜、特に体調が悪い時は秒針の音が神経に障るので、電波&ソーラーの中でも秒針の音がしないやつを選んだ。快眠。
腕時計。この前にも電波&ソーラーの腕時計を買ったんだけど、紳士物であまりにもゴツくてカフスを通らないので、小振りなものを求めていて見つけた。こだわりポイントはアナログで、文字盤が白で、1〜12の数字が全部有ること。革ベルトの方が軽いのでよかったんだけど、それは私が買える値段の中では無かった。(あ、Amazonに文字盤ピンクのやつしか無いや)電車通勤の必需品なので、うっかり外して暗いところに置きっぱなしにしないよう気をつけている。

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2008/09/26
デジタルフォトフレーム
今、ちょっとほしい物。それはデジタルフォトフレーム。デジカメの写真をプリントせずに液晶表示する写真立て。時計やカレンダー機能がついたやつもあるので、ちょっと気になる今日この頃。旅行とかの素っ敵な写真いっぱいあるけど、そんなに飾るとこもないしさー。デジカメになってからは枚数やったら撮るのでプリントももったいないしさー。
ただ、これって小型TVつけっぱなしみたいなもんじゃん?常時通電機器をまた増やすのかと思うと、省エネ指向な今時は躊躇する。電池対応の機種でエネループ充電電池とか。太陽光とか小型風力とかの発電で電源取るとか。憧れだなー、自然エネルギーの自家発電!

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2008/09/25
賢者の石8 水上の迷路/秋乃茉莉
なっつかしの〜ヴェネチア〜。見覚えのある景色がいっぱ〜い。ロッジアの華麗な柱装飾が〜、橋が〜窓が〜天井が〜。
賢者の石を探してヨーロッパからアジアまで旅しちゃうロレンツォだけど、今回は第2の故郷ヴェネチア3連チャン。シェイクスピアの「ヴェニスの商人」を元にした「ブラッドレス・コート」、海の女王祭の「マスカレード」、ヴェネチアの光と影「水上の迷路」。2本がユダヤ人関係の話だなぁ。映画の「ヴェニスの商人」がよっぽどショックだったのね。前に出たレビスも久々登場。ロレンツォは時々こすっからい所もあるけど、基本は善良でお人よし。トラブルも善意と知恵と愛嬌でなんとかする。
このシリーズは主に中世ヨーロッパのいろんな時代、いろんな国の有名なエピソードをモチーフにしてることが多い。時代の前後するのは言いっこなしよ。歴史好きには面白いんじゃないかな。しかし元話の扱いがけっこ軽いので、かえって知らない方が楽しめるのかな。

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2008/09/24
霊感工務店リペア 怪の巻/池田さとみ
凝った表紙加工で……。全体はつや消しなんだけど、物の怪ちゃんの形に透明つやつや部分が!表紙絵の物の怪の上だけじゃなく、絵に無い部分にも形だけ物の怪形のつやつや。
昔、旧版の「外科医 東盛玲の所見」を少し読んでて、気になる漫画家としてチェックしてた。お化けが出る話を描く人。本作も、お化けが出る建物のリフォームを依頼される工務店の設計士が主人公。お化けの話を聞いてあげて、よかったね、っていう結末になる、やさしい短篇を6本。ややマイナーな作家だから見かけた瞬間買わないと、後で探しても有ったり無かったりします。
……で、月刊オフィスユーってどんな雑誌なのかなー?全然興味無いけどっ!

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2008/09/22
らせつの花5/潮見知佳
前作「ゆららの月」で高校生だった夜行が社会人になって登場してます。タイトルからしても前作とセットなんだな。
超怖い悪霊に狙われてる羅雪ちゃん(4巻で19歳になりました)が、予告された20歳の誕生日までに恋人をゲットできるか!?っちゅー話です。いーなー羅雪ちゃん、仕事で消耗すればケーキ200個食べても太らないなんて。まぁ、その仕事が浄霊ってのがアレだけど。
個々のエピソードは除霊・浄霊だけど、わりとふっつーに恋愛が進行してるよなー。顔良し頭良し霊能力高く包容力有り性格悪く怠惰な所長が良し。

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2008/09/21
バナー作ってみたけど
そもそもこのブログは同人誌サークルHPのてこ入れの一環なので、原点に戻ってバナーを作ってみた。200×40、100×60、88×31の3サイズ。手持ちの紗綾形壁紙と手持ちの片喰アイコンを組み合わせてみたけど、なんだかなー。壁紙がパッチワーク柄で洋風だから合わないのかなー。それとも今時こんなのっぺりしたバナーなんて無いから違和感あるのかなー。
元気が出たらそのうち作り直そう。今は風邪が長引いて試行錯誤する気力が足りない。熱は無いけど咳が残ってるし、この私がほとんどお腹空かないなんて!

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2008/09/21
神曲奏界ポリフォニカ エンシェント・ホワイト/高殿円
サブタイトルもいーけど、番号つけてほしい〜。5でも第2部1でも〜。あ、でも帯にはちっちゃーく「ポリフォニカ ホワイトシリーズ(5)」って書いてある。増刷で帯無しになったらどうすんだろ。そういや、挿し絵変わったのね。単に高殿ファンなので、ポリフォニカは白だけ。赤も黒も青も全然見向きしてません。
主人公はスノウドロップだけども、それはいいとして、美しく家柄良く優しく賢く時々黒いプリムローズお嬢様が好きだぁ。高殿小説に頻出する、一途と陰険とが合体したキャラは良い。今回収録の短篇もちょうどプリムローズの一人称で、スノウドロップと出会った頃の小さいお嬢様がブラックモードを初めて発揮!えー、本編は2年生になりました。後輩が入ってきて先輩ぶりっこ。ようやく相棒ブランカの過去が明らかになる……のかもしんない、この2部の先に進むと。

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2008/09/20
拝み屋横丁顛末記十/宮本福助
ラインナップは、エンジェルさんの後輩、グルメ評論家の霊、3爺の松茸狩り、年末の鬼ごっこ、少年文世、バレンタイン、平井の恩返し、シロ猫。シロって、今後準レギュラーになったりしそう。今でもレギュラー多いのに。横丁の大家の文世ちゃん(10巻表紙だと左側)が好きだけども、その父の先代大家はもっと好き。無敵なとこが。だから年末の家賃滞納者生き残りゲームの話が好き。
そういや前に深夜のビミョーなドラマになってました。ノリはあんなもんだと思うんだけど、漫画で見るのとドラマで見るのと、どうしてこんなに感じが違うのかな。単に私が実写嫌い?

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2008/09/19
吸血鬼ハンター20 D−不死者島/菊地秀行
えーと、どこにツッコんだらいーのかしら。吸血鬼ハンターDシリーズも、もー、いつもの感じ〜になってしまって。たとえて言うなら鬼平か黄門か、みたいな。一時期買ったり買わなかったりで中抜けがあるけど、1話1話はほとんど繋がってないんで問題なし。ただ、もしかしたらあのお方っていずれ登場するの?その時シリーズ終わるの?っていう前振りが最近濃厚な気がします。
流水を渡れないはずの貴族=吸血鬼が住んでたらしい沖合の島から海辺の漁村に霧が流れて来た時、悲劇が起こる!貴族退治に島へ向かうハンター達の運命は!左手のことをDが「食あたり」って言ったのは、無愛想Dとしては最大級のジョークかもしんない。
表紙&挿し絵は、今も変わらず天野喜孝。

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2008/09/18
陰陽師 瀧夜叉姫 上下/夢枕獏
瀧夜叉ってのは将門の娘の通り名なので、タイトル見ただけで平将門に関する話だとはわかったけど。私としては〜、タイトルで期待させられただけに〜、瀧夜叉の扱いがいまいち不満〜。瀧夜叉っつったらもっとこー、さー。どっちかっつーと、将門記に引っかけたタイトルの方が良かったんじゃないかなー。ひたすら将門な話だと思うんだけどなー。
蘆屋道満はシリーズのレギュラーとして固定したせいか、昔より扱いが良くなってるような気がする。賀茂保憲もカッコよく。そうそう、意外なところで沙門が出てます。なっつかしー、シャモーン!晴明の、他の人がいる場所では博雅に敬語使う変わり身の早さが素敵。
厚さの割にすぐ読めます。ケータイ小説までは言わないけど、下半分に印刷が少なっ!(笑)

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2008/09/17
レイトン教授と不思議な町 DS
友達に貸してた「レイトン教授と不思議な町」が久しぶりに返ってきたので、週刊ナゾ通信を全ダウンロードと、残ってたナゾのコンプリートを目指してたのだが、「全てのナゾを制した者の部屋」のナゾ135「究極の脱出パズル」だけが、どーしてもできないよぉ。箱入り娘パズルは苦手。前も攻略サイト見て無理矢理クリアしたよなぁ。レイトン教授シリーズはレベルファイブ社のお達しで攻略サイトが削除されたり、解法が登録会員のみになってたりするからなぁ。
ストーリーに関係あったり無かったりするクイズ・パズルが100以上もあって、ひたすらそれを見つけては解くというゲームです。ストーリーは、べつにまぁ。クイズのパターンが色々あるので面白い。
「レイトン教授と悪魔の箱」は11月まで週刊ナゾ通信が出るので地道に。ここまで来たからには次回作「レイトン教授と最後の時間旅行」もたぶん買うでしょう。2008年秋ってなってるけど、まだ発売日未定みたい。

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2008/09/17
聖なる花嫁の反乱3/紫堂恭子
ぎゃあぁぁ……!リオンがあーんな大変なことにっ!そうとも知らずエリセは相変わらず大暴れ。
なんつーか、紫堂さんのストーリーはいっつも試練ばっかりだけど、それにしてもこの話はひときわ暗くてつらいなぁ。優しい人のいい話がいつもより少ないよーな。最後の結論が悪くないと信じてなけりゃ読み続けられないかも。
紫堂さんは絵が好き。人物もいいけど、衣装や、木や、水や、小さな生き物や、そしてなんといっても、シルエットで表現される象徴的な模様が。今回の力作は第10話のタイトルページかなー。その前のつるし首の木かなー。

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2008/09/16
冬コミに向け!?
もしかしたら秋旅行に行けるかもしれません。それも、一生に一度行くかどうか、と思っていたような場所に。しかしまだ未定なので計画の詳細は秘密。

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2008/09/16
ダ・ヴィンチの愛人/藤本ひとみ
不覚!レオナルド先生ネタの新作だと思って買ったのに!「逆光のメディチ」の改題版だとは!新潮文庫の「逆光のメディチ」なら持ってるんだよぉ……。しかし、タイトルにリンクする一部分が改訂されてるのは気づいた。
藤本ひとみといえば昔はコバルト作家だったけど、最近はフランス革命関連の話をしこたま書いてる。他国は少なくてイタリア関係だとこの本より時代がくだってフィレンツェ大公国初期の「暗殺者ロレンザッチョ」くらいかなぁ。
フランスのアンボワーズで死の間際のレオナルド・ダ・ヴィンチが自伝を口述する、という設定で、若かりしレオナルドのフィレンツェ時代のお話。でもちょっとしたワザを使って錯覚の物語になってる。時代背景はフィレンツェ共和国でレオナルドがヴェロッキオ工房に入る少し前からパッツィ家の陰謀まで。豪華王ロレンツォ・ディ・メディチと花のジュリアーノ・ディ・メディチもガッツリ出てきます。

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2008/09/12
ゼフィルスの森/大和和紀
いじめで不登校の小5の女の子が田舎のおばあちゃんの家でたくましく成長する話。あるいは農業バンザイ。
ありがちっちゃありがちなんだけど、こういう物語が必要な時ってあると思うので。たぶん、本当にヘチャってる時に読んでも力にならない。そんなふうになる前に読んで記憶の底に残ってたら、立ち上がるきっかけの一つになるかもしれない。あるいは乗り越えた後に、支えになるかもしれない。
タイトルのゼフィルスはシジミ蝶の種類、かなぁ。話の後半以降に登場。
大和和紀では、「眠らない街から」も近い系統で、もちょっと親子とか家族とか子どもの成長とかを全般的に見た感じ。「ゼフィルス」はけっこ主人公の女の子に焦点しぼってる。

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2008/09/11
女郎蜘蛛 伊集院大介と幻の友禅/栗本薫
ひたすら京友禅の話。私たちが成人式で振り袖仕立ててもらって、持ってる中で一番高い服、とかゆーのとは全然桁が違う世界。あるとこにはあんのねー、金。洋服でもクチュールとかはそーゆー感じよね。
章タイトルが友禅の各工程になってて、印金だけ読み方知らなかった。何をするのかは字を見ればわかるんだけど。ストーリーは、伝統一家の確執、みたいな感じ。最初に出てくる金持ちマダムの一家の方の話かな、と思ったら、メインは友禅作家の方でした。でも作者的には京都の着物業界というか、着物取材をした成果をどーんと書いちゃうぞ、って方がいかにも強くて、ミステリー作家だから殺人事件出しました、みたいな。そりゃもう、げっぷが出るほど着物着物着物です。私はあんまり着物を数見てないんで、素晴らしく描写されても想像力に限界が。
しかし、元々和服には興味津々なので、そのうち着物マニアになってるかも。いや、その前に、今年も仕立てそこねて3〜4年は反物で眠ってる浴衣をなんとかせねば。

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2008/09/10
帝国の双美姫1/ひかわ玲子
ハラーマ大陸のシリーズは最初の「エフェラ&ジリオラ」シリーズが今は無き大陸ノベルスだったころから読んでるわけだから長いよなぁ。その後、子ども世代と、時代をさかのぼった「真ハラーマ戦記」が出て、今回のシリーズはうーんと時代をさかのぼって帝国の始祖・オカレスク大帝が生きてた時代。感じで言うと「エフェラ&ジリオラ」シリーズに近いので、少し長い話を書くつもりかもしんない。ってゆーか、まんまエフェラとジリオラを彷彿とさせる人が出てるんですけど〜!
前作を知ってる人からすると、あのグルクが出てくるところもポイントかも。私としてはオカレスク大帝に注目。容姿はまぁ置くとして、性格が楽しめそうな感じ〜!ってことで続刊に期待。

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2008/09/09
アンゲルゼ ひびわれた世界と少年の恋/須賀しのぶ
サブタイトルもいーけど、3ってつけてほしい〜。後で本棚整理する時のために。
陽菜の特異性がいよいよ明らかに!と、もーちゃん激白!の巻です。主人公の陽菜は泣き虫ベショベショ娘だけど、キレたらスゴいんです系。しょせんは須賀さんの主人公なんだな。そもそもアンゲルゼとは?ってとこは、これから順次明かされるんでしょう。でも嫌〜な展開になるよなー。何が正しいのか信じられなくなるジレンマな展開が来るだろうってことは賭けてもいいくらい。
中学生に戦争させるなんて、というのは、物語だからこの際言っても仕方のないことだけど、中学生ぐらいだと本当に目の前の問題用紙しか見えてないからなー。いかんよ、少年兵は。

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2008/09/08
ジャンク×ジャングル4/中貫えり
大ざっぱに言うと、霊感コメディ。主人公の麦子と輝が小6だった「はらったまきよったま」の続編で中学生篇。角川から朝日に引っ越しするにあたり、どうして普通のコミックス(大)サイズで出し直しかなぁ。「はらきよ」が文庫になったんだから、「ジャン・ジャン」も文庫でいーじゃん。現在は高校生篇の「最強の天使ニシテ最愛の悪魔」を連載、順次刊行中。
この巻ではドールハウスの話と、続くビスクドールの話でドレスが楽しい。いつもながら怪しい神父が楽しい。脳味噌使わないで読める強引で豪快なストーリーが楽しい。輝の恋のジレジレ感が……焦れとけ、中学生!

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2008/09/07
惜別の海 上中下/澤田ふじ子
3ヶ月連続刊行(文庫化)でやっと終わった。
秀吉の朝鮮出兵がどんなに傍迷惑だったか、という話。でも秀吉やその周辺の上つ方は、情勢を語るところでは動向が記述されてるけど、物語にはほとんど登場しない。物語は周辺の中・下級武士や庶民が情勢に振り回されながら生きたり死んだりする話。時代背景は聚楽第工事〜利休切腹〜秀次切腹〜朝鮮出兵。
読んでいると、国内の出来事や逸話は小説やTVなんかでもよく取り上げられてるけど、朝鮮出兵の実態が日本ではあまり知られてないな、と思った。あるいは明治〜戦前昭和の情報操作の名残かもしんない。その無知が朝鮮半島の対日感情に影響するとしたら悲しい。
物語は戦争の話だから悲しいことが多いけど、悪行を改心する人がいたり、ちょっとした救いがあったりして、読後感は良い。

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2008/09/06
天を支える者 緑玉の枷に繋がれ/前田珠子
どうやら様相は三つ巴!?いよいよボスキャラの本領が……次巻につづく!(笑)ですね。「天を支える者」の本編第2部緑篇の4冊目。いちいちタイトルつけたら後が大変なのに。だってまだ第3部と第4部があるし〜。
ま、そんなことより超絶美形ネイスリーズさまとナーシアの掛け合い漫才の方が印象的かも。このシリーズに限らず、必ず1人や2人……や3人や4人は超美形なのに気さくで庶民的な人々が登場するのが前田作品の美味しいところだけど、ゲストキャラのネイスリーズさまが出ると、他の美形+W超絶美形になって気持ちが華やぐよなぁ。
それにしても、神宝に選ばれた人間が神様になって長生き、ってどっかで聞いたような……と思ったら、十二国記か。

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2008/09/05
夜魔/甲田学人
怖いぞぉ。読むだけで痛いぞぉ。対人恐怖症になりそうだぞぉ。夜、電気消して寝られないぞぉ。甲田学人作品には、心の底に残る怖さがある。
「Missing」に出てくる魔人と魔女の外伝っていう位置づけだけど、最初の「罪科釣人奇譚」はデビューのきっかけになった応募作とのこと。「Missing」ファンにはもちろん面白いけど、それぞれ完結してる短編集なんで「Missing」を知らなくても十分読めるはず。前に書痴仲間に「Missing」を勧めたら、いかにもライトノベルな表紙見ただけで「……」と断られてしまったけど、これならイラスト無しだから読んでくれるかも。
「Missing」にしろ、今続いてる「断章のグリム」にしろ、甲田学人はホラーだし、スプラッタだけど、「断章のグリム」の方が流血量と猟奇度が上がってる気がする。「Missing」では、まだおとなしかったんだなぁ……。
読んでたら、なるしまゆりの「不死者あぎと」の最初の話を思い出した。あの待ち針の大群も怖かったなぁ。あれも恐怖の妄想に巻き込まれる話だったし。

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2008/09/04
ローマ人の物語32〜34迷走する帝国/塩野七生
文庫判。ハードカバーだとローマ人の物語XIIにあたる。
A.D.211〜284。後ろに行くほど皇帝がどんどん替わるので目まぐるしい。読了して目次を見直すと、最初のカラカラ帝のころはまだじっくりしてたんだなぁ、と思う。
ハードカバーでは1冊だったせいか、32巻の最初に出てくるカラカラ帝のアントニヌス勅令の影響に何度も触れ、34巻の最後まで引きずっている。つまり、この勅令が歴史の転換点、後から見ればローマ帝国急転直下の大きな契機になったように、塩野さんは感じたんだと思う。ローマ市民権は現代の市民権とは感覚が違うってことはその都度強調されてるけど、まさにそこんとこ頭に入れて読まないと問題の根本がわからなくなると思う。
34巻最後にキリスト教についての章があって、このへんから本格的にキリスト教の時代になるんだなぁ、という感じ。
最後に一言。人の上に立つって難しそー。
2008/09/03
魔女の戴冠1/高瀬美恵
本日の通勤読書。新シリーズの1巻。
このタイトルや表紙絵や登場人物紹介からして、このキアラって女の子がシリーズの主人公なんだろーな、たぶん。まだ全然主役っぽい活躍がないまま終わったけど。地道に成長していくタイプの主人公になるのかな。他のキャラクターはそれぞれ楽しい。男性陣のヘタレ加減が良い。続編に期待。
軽〜く5冊はいくぞーっていう序章的な感じがしますな。一応1つ事件が起こって解決するまでなんだけど、新シリーズらしく作品世界の説明に字数を割いてるので、ちょっと説明くさいところが多いけど、私の読んでる範囲では、高瀬さんは作品世界の構築とか設定とかに情熱注ぐタイプみたいだからなぁ。
っていうか、完結するまでちゃんと定着してくれよー、このレーべル!どの出版社もレーベルの浮沈が激しいから、何度買い続けてるシリーズのレーベル替えとか出版社変更とかに遭ったことか!

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2008/09/03
開設のごあいさつ
こんにちは。中庭通信局のユー・リンドーです。旅行記の同人誌を出しています。 同人誌サークルのお知らせHPはあるんですが、イベントに参加しないと全く更新しないようなサイトはどうかと思い、てこ入れにとりあえず独言コーナーをブログ化してみることにしました。 無駄に数読む小説の感想文でもつらつら書いていこうかと思っていますので、よろしくお願いします。

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