カツミ 151系電車(制御車)

特急電車列車のパイオニアとして、あまりにも有名な「こだま型」。その先頭を飾る制御車のモデル。多数のプレス部品で構成された前頭部は今日的な目で見ても見事な造形で、組み立ても歪みがなく、技術水準の高さを実感させる。実車の斬新な印象も手伝い、模型も人気があったようで、当時の映画に小道具として出演?していた例も数件報告されている。
本製品は真鍮製未塗装車体のみの発売で、床板、台車、ライトなどは別途購入し、ユーザーが組み立て、塗装する。構造面のディテールをいくつか記すと、床板は木製を使用するため、板厚分の段差を設けた特殊なチャンネル材を使用。クーラーは2本のボルトで留められる。ボンネット上部と下部の接合は、内側に帯金をガイドとしてハンダ付けしてからつき合わせ、再度ハンダを流して後に表面を仕上げる、という念の入った手法が取られている。側板内側には、窓ガラス装着のための帯金が、窓天地に数箇所づつハンダ付けされているのは定石だが、それが乗務員扉にまで及んでいるのは高級品ならではといったところか。昭和34年発売。
【17/1/22掲載】

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