下周りの配線

ヘッドライトが、機関車の前後進に合わせて転換するように、配線をしましょう。
まず、遊軸(動力の伝わっていない軸)側の基盤から出ている、青と黄色のコードを、真中あたりで切断します。
このあと、切ったコードの両端の被覆をむいて使用しますので、長さが足りなくならないよう、気をつけて下さい。また、基盤からは他にもコードが出ていますので、あまり引っ張らないように気をつけましょう。
二本のコードの両端をむいて芯を出し、写真のように、お互いをより合わせます。
コードが短く、周囲を壊す恐れがありますから、ニッパーやワイヤーストリッパーで被覆をむくよりは、熱したハンダゴテの先で、ビニールを輪状に溶かしてから抜くとよいでしょう。
新たな二本のコードを、青と黄それぞれにハンダ付けします。
熱収縮チューブでハンダ付けの箇所を被う場合は、あらかじめコードにチューブを嵌めておき、ハンダ付けが済んでからチューブをずらして熱を加え、締めます。
ハンダ付けの箇所が他の配線やフレームと接触しないように、絶縁だけは厳重にしましょう。この後に配線する部分も同様によく絶縁して下さい。
テープやチューブで被ったあと、さらにラッカーを塗っておくとより完全です。
配線図を上に掲げました。ムギ球が、なんだかいびつなナスかドングリのようになってしまい、頭を抱えておりますが、配線がわかるのでご勘弁下さい!
コードのほかに必要なものは、1アンペア程度のブリッジダイオード×1、12Vムギ球×4です。ダイオードは、4本の足のうち、交流側(『〜』のマークがある側)の1本は使いません。
点灯するムギ球が、進行方向と合っているかは、下周りのみを試運転して確認して下さい。
配線が終わったところです。
こんな状態では、車体に嵌めるのも難儀しそうですので、ダイオードは両面テープで空所に固定し、コードもばたつかないよう、テープなどで縛って整理しましょう。
下周りはネジで着脱できるようにしますが、ムギ球はライトリムに接着してしまいますので、コードを少し長めにしておくとよいでしょう。


さあ、もう一息だ!

下周りと車体を固定する、ネジ穴の位置出しをしましょう。
まず写真のように、内側の角材にきっちり密着するよう、下周りを車体に落とし込みます。
次に、ノギスで前後の空間を測り、前後の寸法が等しくなるように、下周りをずらせていきます。
前後の空所の寸法が等しい位置に来たら、鉛筆で位置をしるします。
穴の範囲を全部塗りつぶすようにした方が、後で穴の位置が出しやすいです。
穴の位置が出たら、Φ1.6のドリルで穴を開けましょう。せっかく出来上がった車体を傷つけないよう、下に噛ませる台にタオルなどをかぶせてから作業して下さい。
写真ではドリルが斜めに写っていますが、なるべく垂直に保持するのはもちろんです。まあなるべくでいいんですがネ…。
穴を開け終わったら、M2(Φ2のネジ)タップで雌ネジを切り、ナットがなくてもネジが留まるようにします。
ちなみに、使用するネジはΦ2×6(Φ2で長さ6ミリ)の皿頭がよろしいです。
サテ、ここで全体を仮組みしてみましょう。
下周りやパンタグラフといった、ネジ留めの部分はきちんと組みたてられますか?
ムギ球のコードの長さは足りますか?
もし、穴の位置がずれ過ぎてネジがはまらない、という場合は、穴の方を細い丸ヤスリで少しづつ広げ、調整(はっきり言えば、ゴマカス!)します。
ここで走らせたりして、悦に入るのもよろしいですが、気力がくじけて完成に至らない、なんてことのないように、お気張り下さい。アト一息!
HO用ストラクチャーの屋根材として、エコーモデルより販売されている、真鍮製の波板を、前後の開口部に内側から貼り付けて、ルーバー(よろい戸)を表現します。
寸法は、側板内張の開口部の寸法より、若干小さめにします。波板なので、力を入れてケガくと目がつぶれてしまいますから、力の加減に気をつけて…。
板厚が薄いので、切断は金切りバサミで行います。ハサミで切りますと、どうしても若干ゆがみますので、指でよく反りを直しておきます。
波板を内側から窓に貼りつけます。接着は木工ボンドがよいでしょう。
波板は、目に添って接着剤がはみ出しやすいので、窓に置いて押さえた上から、フチどるように接着剤を塗る方がよいでしょう。また、目のあるせいで、斜めになっていると非常に目立ちます。
ディテールの少ない分、ココをきちっとしてやりませんと、機関車がかわいそうです。貼る前にぜひ注意してやって下さい。


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