MORI Hiroshi's Floating Factory
Model Railroad Workshop
<機関車製作部>
社長は半年間の休暇中


/☆Go Back☆/
欠伸軽便鉄道の社長は4月から9月までの半年間の休暇中です。この間、海外へ出かけたり、ぼんやりとしたり、本を読んだり、庭仕事に勤しんだり、もちろん、工作&工事を楽しんだりと、お楽しみの真っ最中です。本来はこのA&Bレポートも完全にお休みする予定でしたが、掲示板が開設されたおかげで休暇中も各方面から写真が届いたり、小出しに近況を漏らしたりで、このまま再開すると、大いなるギャップが生じるような心配も出てきました。また、一度に経過をすべてご報告するのはかえって労力が必要です。そういった危惧から、今回、簡単に半年間の主な様子を取りまとめました。
使われている写真は、すべて欠伸軽便鉄道の掲示板にアップされたものばかりです。全部をピックアップしたわけではありませんし、詳しい説明は時間の都合で省略気味です。時系列に詳しく理解したい方は、是非掲示板の過去ログをご覧下さい。
休暇中の最も大きなイベントは、第6回国際鉄道模型コンベンション(2005年8月19、20,21日、於:東京ビッグサイト)に参加したことです。これについては、広報部ブログにも準備段階から詳しい経過をリアルタイムで報告しました。当日は沢山の方々(特に株主様)がいらっしゃいました。特に、大変遠方からわざわざ来られた方も多く、社長も広報部長も恐縮しています。コンベンション自体は過去最大の入場者数(48000人)で大成功。初参加の欠伸軽便鉄道も大勢の人たちに支えられ、なんとか無事に乗り切ることができました。各方面に感謝いたします。

<草木あおあおと>

今年はストラクチャに力を入れる、という年次計画の一環として、信号所が建設されました。1階部分は、ホームセンタで購入した犬小屋を若干改造。2階と屋根が新調した部分。西庭園のメインラインのカーブ内側に設置しました(置いてあるだけですが)。1階は道具入れになっていて、ガーデニング関係のものが収納されています。玄関ポーチ付近は春の花々でいっぱいです。
地面を覆う黄色と黄緑の草。鮮やかですね。レールを隠してしまうほどの勢いです。走っているのは、10号機単端カメラボーイ。窓ガラスはまだ填められていません。内部に手を突っ込む機会が多く、ガラスがあると面倒になるな、という意見があるためです。

黄色い花はパンジィでしょうか。手前の白いのと赤黒いのはコスモスかもしれません。芝生にも花を植えてしまったのですね。鉢植えも増えました。
信号所の横を通過するカメラボーイ。信号所には、誰か一人見張りが立っているようです。信号所の下には、下水のハッチがあります(レンガはそのため)。また線路の反対側には雨水のマンホールが見えます。

アーチ橋の下にもオレンジと白い花が咲きました。木橋を渡るカメラボーイ。この写真では、まだ芝はそれほど深くありませんね。

信号所のアップです。屋根はベニア板を帯状に切って、切れ目を入れてから重ねて貼り合わせました。けっこう手間がかかりましたが、見栄えはいかがでしょう。風雨に曝されるので、グリーンのペンキを数回塗り重ねておきました。向こうに、もう1つ小屋のような建物が見えます。モルタルで作った小屋です。これの作り方はいずれ詳しく説明するつもりです。モルタルでストラクチャを製作するノウハウを得るための習作として作りました。
森の入口付近で、ブレーキ操作をしながら坂を下っている(という想定の)ショートカブース。このカブースは実際にブレーキが利くように作られています。

夏の日差しを2枚の写真で表現してみました。1枚は森の中から。もう1枚は母屋の影が落ちる朝の西庭園です。
<イギリス!>

星野さんからお送りいただいたイギリスの小型蒸気機関車たち。グリーンのサドルタンク。白いランプがヘッドにのっています。ダイアモンド型の煙突がイギリスとしては変わっているような。Sittingbourne & Kemsley Railwayです。

こちらも保存鉄道のサドルタンク。おもちゃのように見えますね。ゲージは2フィート。Bredgar & Wormshill Light Railway。ブリティッシュ・ナローの王道、丸窓のサドルタンク、大好きなHunsletの機関車です(Lady Madcapも同じ)。
そして、ライブスチームを運転するおじさん。オックスフォードのサマータウンのカタスローパークにあるクラブで、City of Oxford Society of Model Engineer。このように跨って足を下げて、重心を少しでも低くするため、線路を地面から高い位置に作るのです。この方が高速走行に向いています。同じ5インチでも、イギリスの標準ゲージの機関車なので、12分の1に縮小されるため、弁天ヶ丘線の機関車(6分の1くらい)に比べると小さいでしょう?

こちらはコッペルですね。下回りのシャーシが赤いのがドイツっぽいです。Leighton Bazzard Railwayの2フィート。水はシャーシの中で、ボトムタンクというそうです。
<井上さんと星野さん>

1枚目は、井上さんが作られたFire Eater号。スターリングエンジンで走る機関車です。JAMコンベンションで展示されていましたね。遊び心いっぱい、しかし、確かな工作と技術が集結した作品。
もう1枚は星野さんが作られた電機機関車。コンベンションで講演があった「手軽に安く作れる機関車」のうちの1台です。1万円以下の材料費で完成できるそうです。ボディはベニア製で、左右非対称のデザイン。コントロールボックスは電熱器のニクロム線を抵抗に使った、これまた簡易工作指向のオリジナル。

こちらも同様に星野さん作です。かなり小さいですね。しかも家の中で乗ろうという大胆さ。なんと、1000円のタミヤのギアボックスとマブチモータ、それに乾電池を使って3000円でできる究極の1台。速度はちょっと遅いようですが、室内で遊ぶには好都合でしょう。なにより、工作が面白いと思います。
もう1枚は、星野さんが家の前で走らせたスチーム・トラック。2インチスケール(6分の1)のClayton Undertype Steam Waggon。線路がなくても乗れるライブスチームもあるのです。
<他社からのおたより>

立派な電気機関車のスケール機です。5インチの名鉄デキ。星野さんからいただいた写真ですが、長楽さんの機関車。場所は足立区鹿浜。力が強そうですね。
もう1枚の2台の名鉄デキは、杉浦さんから届いた写真です。贅沢な重連です。重連って、けっこう電気的に難しいものなのですが、これはどうやっているのでしょうか。

家の周囲を回る15インチの明野鉄道。この大きさになると模型というよりは、最小の実用車。車両の中に乗れるのが特徴です。カブースが可愛らしいですね。
そして、ご存じ八木軽便鉄道。この写真のあとも、ガーデニングと線路工事を進められて、かなり高密度なレイアウトになっているようですが、動力車はまだこのDLだけみたいです。次は、蒸気機関車なのでは?
<Oスケール>

昨年から作っているOスケールの小レイアウト。その後も手を加えて密度を増しています(特に草木)。レジンキットの貨車を何台か組み立てました。

On30の機関車。東洋活性白土線で活躍したBタンクです。最も新しい国産蒸気機関車か、と思ったら、このあとにディズニーランドの機関車が製作されたとか。
<少し大きめ>

黄色いワゴンはGゲージ。木製のキットで、表面だけセルロイドみたいなプラスティックを貼り付けて作ります。
もう1枚のAB20は、実物ではありません。弁天ヶ丘線の機関車をさらに6分の1に縮小したモデル。ボディは紙で製作し、動力は天賞堂のパワートラック。正しい縮尺だと21mm(127÷6)になりますが、市販の線路を使うため16.5mmを採用しました。Oスケールよりは大きめです(36分の1くらい)が、パンタグラフはOスケールの中古品を使いました。ヘッドライトはペンライトです(片方だけで、もう一方はダミィ)。後ろの貨車がOn30のキットを組み立てたものです。このAB20はJAM鉄道模型コンベンションに出展するために製作しました。詳しくは広報部ブログをご覧下さい。製作過程の写真があります。
<45mm新線仮設置>

西庭園の山の近くに45mmゲージのエンドレス・トラックを建設しました。エンドレスは円形で、直径は5m弱。レールはLGBのものです。水平にしたつもりですが、微妙に傾斜があります。仮設置ですが、一応常設です。台風が来たら壊れるかもしれません。
主としてライブスチームを運転する目的で作りました。既に数台を試運転しましたが、写真のシェイはバックマンのもので、これは電動です。パゴラに屋外コンセントがあるため、電動も簡単に運転ができます。椅子の上にアイスクリームがのっています。

ブタンガスで走るライブスチーム。45mmゲージのライブスチームが何台あるのか、把握していなくて、一度数えてみたいと思っています。20台以上あると思いますが、まだ半数は走らせたことがありません。これまで、アルコールを燃料とする機関車ばかりで遊んできましたので、今年からブタンガスに挑戦です(というほど難しくない)。
<夏の工事&サービス>

1枚目は星野さんが送ってくれた写真で、Oスケールのシグナル・ブリッジと機関車たち。このシグナル・ブリッジに似たストラクチャを、弁天ヶ丘線にもほしいなと考え、鉄骨で製作することにしました。
工作室の裏のデッキで組立中の写真です。40mmのアングルを切り出し、これを溶接して作りました。スパンは1300mmくらい。高さは1200mmくらいです。

完成したら、意外に重くなってしまったので、一人では持って運べません(社員は一人だけなのです)。そういうときは、鉄道で運ぶにかぎります。さっそくAB20+AB10の列車が出動し、大型貨車に乗せて、そろそろと運び出しました。
2枚目は、ガレージの西側を後進で通っているところの写真です。脚がポイントマシンに引っかかっています。ガレージの戸口にバンドソーが見えています。これで鋼材を切りました。

錆止め塗装をして、ガレージ駅の前に設置しました。片方に梯子があります。また、正面にはA&Bのロゴを入れました。これで駅らしくなりましたね。ちなみに、黄色い給水タンクもいつの間にかドレスアップしています。

10号機がガレージ駅のゲートに入ってくるところ。この白い木製の小さなゲートは、ガーデニングの小物で、2000円だったかな。とても気に入っています。
シグナルハウスの手前の木陰に立つ少女。シグナルハウスの監視人がいつの間にか2人になっています。芝も伸びましたね。
<海外からのおたより>

A&Bレポートは簡単な英語版も用意されています。一応世界に向けて発信しているのです。その甲斐あってか、いくつかのサイトで当社がリンクされるようになりました。だいたいは、An interesting private 5" gauge garden railway in Japanと紹介されています。
そんな効果で、海外からのメールがときどき届きます。今回、イギリスから写真付きレポートをいただきました。15インチの小鉄道CumbriaのRavenglass & Eskdale Railwayの関係者からです。写真は、そこのディーゼル機関車。

こちらは赤い蒸気機関車はRiver Mite。人が写っていませんが、かなり小さいです(高さが1mちょっと)。日本のロムニィ鉄道の機関車も、製造元が同じだそうです(つまり、本家のロムニィ鉄道とも同じだってことですね)
もう1枚は最近登場した新型ディーゼル機関車だそうです。Ravenglass駅で撮影したもの。すべて、Trenorさんから送っていただきました。
<出張&視察>

台湾の廃坑になった炭坑を見てきました。Taiwan Coal Mine Museumです。そこにあった機関車たち。ゲージは20インチです。黄色い方はパンタグラフが壊れています(もちろん、かつては架線があった)が、今はバッテリィで観光運転をしています。

トロッコ列車に乗りました。もの凄い乗り心地です。これに比べたら弁天ヶ丘線はグリーン車ですね。先頭の黄色い機関車では、おばさん運転手が横から身を乗り出しています。暴走族もびっくりの運転。

京都の梅小路の博物館にある三ツ矢先生のライブスチーム。機芸出版社で本にもなっていますが、特殊なメカニズムの機関車ばかり。すべて3.5インチです。こんなライブスチームは、世界でもここにしかないでしょう。唯一という意味では、保存されている実物の蒸気機関車たちよりも貴重です。
<JAMコンベンション参加>

JAM鉄道模型コンベンションに出展するために庭園鉄道のレイアウトを製作しました。線路はOn30のものを使用。しかし、あくまでもスケールは6分の1です。さきほどのAB20がここを走ります。人形が乗るためのトレーラも作りました。レイアウトの大きさは300×900mmです。
それから、コンベンションで名刺と交換して配布した記念キップです。

メール交換しかしていなかったモデラの方々にも沢山お会いすることができました。関根さんが作られたフルスクラッチのジャガー。手前にあるのはエンジン。ボディは真鍮を叩いて成型したもの。凄い工作です。
それから、もう何度も登場している木内さんの5インチのシェイです。みればみるほど、素晴らしいプロポーション。もう少し、というところまで来ているようです。今年中に完成の見込みとか。是非一度、これを弁天ヶ丘線で走らせてもらいたいものです。半径4mのカーブを曲がれば、ですが。

欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線を紹介するパンフレットを作製しました。上の写真はその表紙と写真のページです。6Pあって、フルカラー、大きさはA4の3分の1。700枚を製作(協力:中央公論新社)しましたが、コンベンションの3日めのお昼頃にはなくなってしまいました。広報活動としては大成功だったと思われます。

レイアウトのアップ。花や葉っぱはドライフラワを使っています。機関車は一応走りますが、長時間走らせるとモータが加熱します。カーブが急すぎるからですね。製作過程の写真は、広報部ブログにあります。
A&Bレポートは10月から正式に再開します。もうしばらくお待ち下さい。秋は庭園鉄道のシーズンです。お楽しみに!
/☆Go Back☆/