こんな本です
ベビーエイジ 2003年2月号
達人に訊く!育児テクニック
知りたい! ベイビー・サインテク
まだ言葉が話せない赤ちゃんとのコミュニケーション・テク、ベイビー・サイン。吉中さん夫妻は、まだ翻訳本が出ていない2年前からベイビー・サインに注目、ネットや洋書、ビデオを駆使して始めたそう。お子さんのじょうたくんが6ヶ月の頃から開始し、その後本まで出版してしまった、まさに達人!

●はじめようと思ったきっかけは?
妊娠8ヶ月まで大阪で働いていたため、京都では近くに友人もいないし、パパも仕事が忙しくて、昼間はじょうたと2人きりでした。特に出産後2−3ヶ月は猛暑で外に出ることもままならず、訳のわからないフラストレーションがたまっていたんです。

赤ちゃんって、ただ寝ているだけだとつまらないけど、寝返りをうったり、げんこつを振り回しているところを見るとかわいいですよね。そこで、ジェスチャーのようなものをしてくれたらフラストレーションが減るんじゃないかなと思ったのがきっかけです。

●ベイビー・サインの魅力&利点って?
専門家が言う利点や理屈とは関係なく、かわいい、楽しい、愛しいと思える時間が増えること!ただでさえかわいい赤ちゃんの身振りに意味があったら楽しいですよね。それに、夜鳴きや離乳食で悩まされても、サインのかわいいしぐさを思い出せば、イライラやつらさを乗り切れるのでは?

親子とも慣れてくるとサインを通して子供の心理状態まで読めるようになります。同じ「もっと」でも、強気に「もっと!」と勢いよく出したり、遠慮がちに「もっと・・・」と上目遣いにしてみたり・・・。

赤ちゃんにとっても、利点はたくさん。「痛い」とか「おなかすいた」と泣いて訴えなくてもサインで訴えられるので、大人は早めに対処できます。特に「痛い」はよかったですね。大げさに泣かなくても、大人が「痛かったね」と理解してあげるだけで、落ち着きますよ。

●教え方のコツはありますか?
サインは6ヶ月頃から始められますが、この月齢だとサインをするまでに2−3ヶ月かかります。せっかちなママは覚えの早い1歳過ぎからがおすすめです。

方法は簡単で、「もっと欲しい?」などいつもの語りかけにベイビー・サインを添えるだけ。「教えなきゃ」と身構えず、気楽な気持ちで、微笑みながら、がポイントです。
「おいしい」「かわいい」などの形容詞は簡単そうですが、「食べる」と「おいしい」の区別がつきにくいなど意外と難しいのです。実際に目で見える名詞や動詞からスタートしてみて。
また、サインはコミュニケーションのツールなので、学ばせようと強制せず、自然に生活の中に溶け込ませるように。ママがお話しているときは手が動いているな〜、と赤ちゃんが気づくのを気長に待ってあげましょう。
赤ちゃんが手の動きに気づくようになると、意味のないところでママの真似をして手を動かし始めます。そのときがサインを始める第一歩。思いっきり褒めてあげてください。

●その後言葉の発達に影響はないの?
じょうたが、2歳の誕生日に発していた単語を数えたら、100語以上になっていました。コミュニケーションの楽しさを小さな頃から知っていたからでしょうか?むしろよく発達しているほうだと思います。
また、言葉を発するようになってしばらくは、お母さんでも理解しにくいときがりますよね。発音しにくい言葉はサインを合わせて伝えるなど、役立つことが多いですよ。
遊びや、絵本を読むときにサインを取り入れてみるなど、毎日の生活に少しだけ手を添える気分でやってみてくださいね。

吉中さんから一言
サインができるようになると、つい人に見せたくなるものですが、「やってごらん」と人前でさせると、嫌がるこもいます。要注意!!
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