アバクチ洞穴遺跡

周辺地図(mapion)


●概要

アバクチ洞穴は稗貫川の支流、八木巻川の右側に開口しております。 1995年から行われた調査の結果約2000年前のものと思われる人骨と弥生式土器 が発掘されました。人骨は埋葬方法が屈葬であったことから縄文系のものと思われて いましたが、歯や頭骨の特徴から渡来系の人骨とみてほぼ間違いないとのことです。
また人骨の右手首には貝製のブレスレットがついてましたが、同様のブレスレットをつけた 人骨が有珠モシリ遺跡(続縄文時代、北海道伊達市)からも出土しており、こちらも再鑑定 することになったようです。渡来人たちは案外早くから日本全国に広がっていたのかもしれ ませんね。
現場はまさに洞窟で、夏なのにひんやりとして涼しいところでした。 きっと年間を通して気温差の少ない良い場所だったんでしょうねー。 土地の古老の話によれば「昔は若い衆があそこでばくちをやったもんだ」とのことで 名前の由来はその辺なんでしょうかねー?



●このあたりの遺跡

この川の流域にはこのほかにも風穴遺跡(一万年以上前に絶滅した大型のしかの骨が出土) や右写真「硯石」のような大きな石をまつる神社があり、さらに一山越えた 宮守村にも清冽な水の湧き出す稲荷穴遺跡(下写真)をはじめとする縄文遺跡がゴマンとあります。 このあたりは良い山と水に恵まれた縄文人のくらしにぴったりの土地なのです。 そのほかにもいろいろありますが重複しちゃうので こちらをご参照ください。





back home