ずっと忘れていたことですが、この日記でアドレスを紹介しておきながらクリックしてもそのページに飛んで行かなくてすいません。今さらながらですが飛んで行くようにちゃんとリンク処理しました。これからはちゃんとやっておきますネ。
ところで先週、「風の丘を越えて」という韓国映画を見ました。これはパンソリの旅芸人親子の物語で悲しいお話です。観た感じ昔の日本の映画的な感じの映像で、民族音楽が好きな方は絶対好きかと思います。私は悲しいお話にウルウルとくる以上にパンソリの歌に引き込まれました。
パンソリというのは韓国の歌とタイコによる伝統音楽です。独りオペラと言われていて物語を歌とタイコで語っていくというものだそうですが、私が受けた印象は民謡と浪曲を足して2で割ったといった感じ。
浪曲は三味線が伴奏をしながら合いの手で「ヨォ〜ッ、ベンベン」とやるところをパンソリはその役目をタイコがやると思ってください。こんな簡単な説明するとパンソリの方からクレームきそうですが私の感じるところのわかりやすい説明なのであしからず。
内容は御互い血のつながりのない女の子と男の子を引き取ったパンソリ歌いの男の人が父となり、3人で旅をして生きていくお話。、途中で貧しさに耐えられなくなった弟がとうとう一家を出ていってしまいます。後にその飛び出して大人になった弟が姉を探しながら、尋ねた人から聞いたお話や思い出が順をおってストーリーが展開して行くというものです。
幼い頃からこの姉と弟は父にみっちりパンソリの修行をさせられます。姉は歌で弟がタイコなんですけど、この幼い子供らを修行している風景もさることながら、この役を引き受けたこの子供さん達は実際にやはりパンソリやっている人なのでしょうか。子供なのにうますぎるぅ〜そしてお父さんそんな厳しくしなくても、とか思ってしまいました。
しかも弟が出て行ってから、このお父さんは娘を良い歌い手にする為に薬草で娘の目を見えなくしてしてしまうのです。(星一鉄と飛馬ですか状態)それは、パンソリでは歌の中に「恨(ハン)」がこめられなくては良い歌い手ではないといわれていたからです。お父さんは死ぬ前に「わしが「恨(ハン)」を込めるためにおまえの目をつぶした」と白状するのです。そしてこれからは「恨(ハン)」を超えた歌を歌えるようになれと。
最後にやっと弟と姉は再会するのですが、自分が弟だということも告げず、歌とタイコで御互いを認識し、会えなかった時間をうめるがごとく演奏に没頭するのです。そして演奏が終っても御互い語らず去っていくのでした。ウウウゥ〜ストーリも浪花節です。映像は田舎の風景がとてもきれいでした。
ですが、やはり私はパンソリの歌にすごい引き込まれました。独特の歌いまわし、こぶしがすごいです。感情の発露とでもいうのでしょうか。言葉はわからないのにすごいエネルギーを感じます。あとパンソリのタイコの意義。歌とタイコはこうでなくてはという見本がここにあるような気がしました。
これを見てパンソリというものはどんなものかとネットを探していると、パンソリの説明と、まさしくこの映画の場面写真を載せてのいるページがありました。私の説明ではわからないと思うで、よかったらここをどうぞ。http://www.st.rim.or.jp/~jr1maf/korea_forum/korea07.htm
このページを見ると「恨(ハン)」の意味が良くわかり、又パンソリというものがよく理解できました。
最後のシーンと流れる曲は特にいいですよ!
映画的には以前みたチュニジア王国の物語で「ある歌い女の思い出」という映画の感覚に少し似た感じもしました。ここでの歌も言葉がわからないけど、すごいエネルギーを感じました。
(HIDEKO)
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