未来が壊れていく…




 その7

 

 ■水が足りない! 水戦争の激化■
 
 New!<2050年には40億人が水不足に>
 深刻さを増している世界の水問題に、温暖化が拍車をかけている。東京大学生産技術研究所の沖大幹教授(水循環システム)によると、現在の段階で安定的な水の供給を得ていない「水ストレス」が高い人々は、約25億人。今世紀半ばの2050年には、温暖化による利用可能な水の減少などで、40億人が水不足の危機にさらされる、と警告している。(08年1月16日朝日夕刊)
 
 <2025年、水不足は18億人に>
 国連環境計画(UNEP)が07年10月発表した「第4次地球環境概況(GEO4)」によると、1人当たりが使える淡水の量は、地球規模で減少しており、2025年までに18億人が水不足となって、世界人口の3分の2が日常生活に支障をきたす「水ストレス」下におかれるおそれがある。(07年11月7日朝日夕刊)
 
 <2020年代、数億人が水不足に>
 国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は07年4月6日、温暖化の影響を予測する第4次評価報告書をまとめた。それによると、2020年代には水不足の被害人口が数億人となり、一方では洪水、熱波、感染症の危険性が高まる、としている。(07年4月7日朝日朝刊)
 
 
 <氷河の融解が加速する水源危機>
 国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は07年2月9日、温暖化の影響で2035年までにヒマラヤの氷河は1995年時点の5分の1にまで縮小し、ほかの地域での氷河や積雪の融解と併せて、世界人口の6分の1以上が水量の減少による影響を受ける、と指摘した。とりわけアジアでの水不足は深刻で、2050年代にはアジアで1億8500万人−9億8100万人が水不足の状況に置かれる、としている。(07年2月10日日経朝刊)
  
 
 
 <25年後には41カ国で水問題>
 世界の水の使用量は、過去70年間で6倍に増加しており、2000年現在で水問題に悩む人々は31カ国の5億800万人にも増えている。水問題は今後、一層深刻化するものとみられ、国連人口基金によれば、2025年には41カ国が水問題を抱えることになるという。
 
 
 <今世紀半ばには70億人が水不足>
 ユネスコなど国連の23機関は03年3月、水質汚染と水の浪費の結果、21世紀半ばには、最悪の場合で世界人口の7割にあたる60カ国の70億人が、また良く見積もっても48カ国の20億人が、深刻な水不足に直面する、との予測を発表した。(03年3月5日毎日夕刊)
 
 
 <水不足状態は50億人へと増加>
 一方、気象変動に関する政府間パネル(IPCC)が01年2月にまとめた報告によると、水不足の状態に置かれている人々は現在でも17億人に達していて、2025年には約3倍の50億人に膨れ上がるとしている。とりわけ中央アジア、アフリカ南部、地中海沿岸諸国での水不足は深刻になるとしている。
 
 
 <石油紛争よりも水紛争>

 99年9月の国連居住人間会議の環境計画では、今後深刻になると見られる環境問題として、地球温暖化についで、水資源不足、砂漠化、水源汚染であると指摘された。21世紀初頭には、発展途上国の都市を中心に、深刻な水不足が発生し、石油紛争より水資源での紛争が世界的に発生すると警告している。とりわけ、アフリカや中近東の乾燥地域では、水が枯渇して砂漠化が進行し、生活が不能になったり、町や村が消滅するきわめて深刻な状況が進んでいる。
 
 

 
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