未来が壊れていく…




 その21

 

 ■究極の危機は天体衝突■
 
 <2029年4月13日、衝突確率300分の1>

 2029年4月13日の金曜日に、直径400メートルの小惑星「2004MN4」が地球に衝突する可能性。NASAによれば衝突の確率は300分の1で、今世紀中の衝突確率としては最高のトリノスケール2とされた。(04年12月25日夕刊各紙)
 
 <2019年2月1日に向けて警戒強化>
 NASAは、02年7月初めに発見された直径2キロの小惑星「2002NT7」が、2019年2月1日に地球の軌道に超接近して交差すると発表。監視すべき小惑星リストの最上位にこの小惑星を置いて、世界の天文台が観測を強化していくよう呼びかけている。NASAは当初、衝突の確率は25万分の1としていたが、その後、衝突の可能性はなくなった、と発表した。(02年7月25日各紙夕刊など)
 
 <2002年冒頭、あわや大惨事の危機だった>
 今年2002年1月7日、「2001YB5」と命名された直径300メートルほどの小惑星が、地球と月との距離のほぼ2倍にあたる約83万キロ離れた地点を、時速約11万キロの猛スピードで通過していたことが、NASAの観測で明らかになった。これほど近い距離を小天体が通過したケースは珍しく、地球に衝突していたら米テキサス州かフランスを吹き飛ばすほどの威力によって、人類史上最悪の災害となっていた可能性もあった、という。(2002年1月9日付け読売夕刊)
 
 
 <2880年3月17日には直径1キロの小惑星が>
 2880年3月17日に、直径1キロの小惑星「1950DA」が、1000分の1の確率で地球に激突の危険がある、とNASAなどのグループが2002年4月に発表。太平洋に衝突すれば、日本で1万人以上の死者が出る恐れも。(2002年9月28日朝日夕刊)
 
 <文明滅ぼす巨大隕石衝突は1億年に1回>
 地球の歴史において、激突した天体のうち大きなものの代表は、6500万年前に恐竜を滅亡させた原因とされている小惑星だ。この時は、直径10キロの小惑星が現在のメキシコ・ユカタン半島に激突した。最近目撃された天体衝突では、1908年6月30日にシベリアのツングースに落ちた大隕石で、直径は約60メートルと推定され、広島型原爆の1000倍もの衝突エネルギーにより、20キロ以内の森林が火の海となった。
 恐竜絶滅の原因となったような直径10キロもの天体が衝突する確立は、10億年に1回と見られているが、もっと小さな天体の衝突は、頻繁に起こるとされている。
 
 
 <直径1キロが衝突で人類の半数死亡>
 
恐竜絶滅時よりも小さい直径1キロメートル級の天体が地球に衝突する確率は、100万年に1回と推定され、衝突すれば人類は絶滅までには至らないものの、 ひこ半数近くが死亡するとみられている。このサイズの小惑星で、まだ発見されていないものは1000個あると推定されており、各国ともそれらの発見に全力を上げている。
 
 
 <危険な天体は早期に発見し、手立てを>
 衝突をもたらす恐れがあるのはおもに小惑星で、太陽系内に約100万個以上あるとされているが、正確な軌道が分かっているのはこのうち2万個しかない。このため、地球に衝突する可能性のある小惑星などを出来るだけ早く発見しようと、国際的な監視活動が急ピッチで進められている。
 日本では、日本スペースガード協会が中心となり、岡山県美星町の美星スペースガードセンターを拠点として、世界各国の天文台などと情報交換をしながら、危険天体の発見と監視にあたっている。
 
 
 <衝突回避へ爆破か軌道修正>
 地球に衝突する可能性が高い小惑星などが見つかった場合、国際協力によって、早い段階でロケットなどを送りこんで、粉々に爆破するか、推進ロケットを付けて軌道を修正する、などの手立てが有力とされている。
 
 
 
 <1キロ以上が今世紀中に衝突する確立>

 直径1キロ以上の巨大隕石が21世紀中に地球を直撃する確立は、約5000分の1であると、米プリンストン大グループが米天文学会誌の01年11月号に発表した。火星と木星の間にある小惑星帯にある直径1キロ以上の小惑星の数は約70万個として計算している。
  
 
 <衝突可能性は1227個>
 地球に衝突する可能性がある直径1キロ以上の小惑星の数は「1227個前後」と米国の研究者が推計し、米科学誌「サイエンス」に発表した。最新の観測データを元に計算しており、従来と大きく異なる値で
はないが、最も正確だという。
 米マサチューセッツ工科大のジョセフ・スチュアート博士は、天空をデジタル撮影した画像から小惑星を自動的に検出する同大の「リニア」プロジェクトの観測データを使用。ここ3年間で検出された地球と軌道が近い小惑星606個のデータを元に、大きさが1キロ以上のものを割り出した。


 ■言語が消滅する■

 <2500言語が消滅危機に>
 国連環境計画(UNEP)が01年2月にナイロビで開かれた環境会議に報告したところによると、グローバリゼーションの進行でこれまでに世界から234の言語が消失し、さらに約2500の言語が消滅の危機にある。これとともに各国に固有の文化や伝統も急速に失われている、と指摘している。
 現在、世界にある言語は5000から7000とされているが、このうち高齢者しか話さなくなった言語が約1000、また使う人口が100人未満になってしまった言語が553などで、このままでは100年以内に90%の言語が消滅するか、消滅の危機にさらされる、という。
 
 <ユネスコは3000言語が危機と発表>
 一方、ユネスコは2002年2月、世界の約6000言語のうち、約3000の言語が消滅の危機にある、と発表。2月21日の「国際母語の日」に合わせ、各国に少数言語を救うための対策を呼びかけた。ユネスコによると、とりわけ危機的な状況にあるのは、中国国内の約50の少数言語や、フランス国内の14言語を含む欧州の約50の言語など。いったん話し手を失った言語でも、政策しだいでは救うことが可能だとしている。
 

 
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