未来が壊れていく…




 その12

 

 ■資源は次々と枯渇へ■
 
 
 <石油はあと70年、天然ガスも来世紀半ばまで>
 各種の研究機関の試算によれば、採掘可能な世界の石油はあと70年で枯渇し、天然ガスもあと百数十年で底を突く。最近注目され始めたメタンガスを含む氷、メタンハイドレートはまだ大半が深海底や凍土地帯に眠っているが、これも数百年分しかない。
 持続可能なエネルギーを開発・確立しなければ、現在のような大量生産・大量消費の文明が行き詰まることは必至とされている。
  
 <2030年までに人類発展は下降へ>
 世界自然保護基金(WWF)は02年7月、いまの勢いで天然資源の消費が続けば、人類の発展は2030年までに下降に転じる、と警告する報告書を発表した。
 それによると、食糧や燃料など資源を生み出すことが出来る陸地や海の総面積は、地球の4分の1にあたる114億ヘクタールで、人口1人当たり1.9ヘクタールとなっている。しかし1999年現在で、人類が消費した資源を生産するために必要な面積は、1人当たり2.3ヘクタールで地球の生産能力を超えた過剰消費となっている。特に欧州では1人当たり5ヘクタール、北米では9.6ヘクタールと、過剰消費が著しい。このままいくと2050年には、地球の生産能力を80−120%も超過する見込みで、各国政府は資源節約やエネルギー転換など、緊急の対策を取る必要がある、としている。(02年7月10日毎日夕刊)

 
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