おべんとうde おやゆび姫  Page1.



か〜し むかし あるところに こどもに めぐまれない おんなのひとがおりました。
どうしても こどもの ほしい おんなのひとは もりのおくふかくに すむ 
まほうつかいにどうしても こどもが ほしいと おねがいしました。

おんなのひとを かわいそうに おもったまほうつかいは  「このたねを だいじに
     そだててごらんなさい」 といい、ちいさな ちいさな たねをおんなのひとに
     わたしました。

おんなのひとは もらった たねを だいじに だいじに そだてました。
たねは すくすくと そだち きれいな はながさきました。
するとどうでしょう!
はなの なかから ちいさな かわいい おんなのこが あらわれたのです。
おんなのひとは とても よろこび そのこを 『おやゆびひめ』となづけました。



る よるの こと。
いけに すむ ひきがえるが いえに しのびこんで きました。
ゲ〜ロ ゲ〜ロ ゲロッ!
いえの なかを あるきまわる うちに はなびらの ベットで ねむっている おやゆびひめを みつけました。
「なんて かわいいこ なんだケロッ! ぼくの およめさんに してやろう。」
そう いって ひきがえるは おやゆびひめを さらって しまったのです。

いけに もどった ひきがえるは めを さました おやゆびひめが にげださないように
みずに うかんだ このはに おやゆびひめを のせました。

あさになり めを さましたおやゆびひめは かなしくて かなしくて ないてしまいました。
「わたしは ひきがえるの およめさんには なりたくないの。」おやゆびひめは なみだが
とまりません。
おやゆびひめの なきごえに きがついた さかなたちは おやゆびひめをかわいそうにおもい にがして やることにしました。





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