Sou's Diary… 2月前半

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2月1日(土)
久しぶりに良質の葉っぱを入手。やっと一息つけた気分。
そのまま遊びに行って、好みの男がいたから楽しんできた。
でも、やっぱり男はセックスがうまくないとダメだよな。顔や性格がどんなに好みでもさ。
次はセックスの上手そうな奴をちゃんと選ぼう。

遊びに行ったクラブがたまたま若者向けだったせいか(俺は初めて入ったとこだった)、俺の通ってる学校の奴も何人か遊びに来てた。
でも誰も俺には気づかなかったみたいだ。
学校に行ってるときとは雰囲気が全然違う俺には誰も気づかない。いい気分だ。
あんな奴らとはつるむ気にもならないけど。





2月2日(日)
自分でも知らないうちに灰皿を山にしてることがある。
あんな量の煙草を自分が一日で吸ってたのかと思うとちょっとぞっとする。
もうちょっと控えないと身体に悪いよな……気をつけよう。


明日からまた学校。
あの人の嬉しそうな顔が脳裏に浮かんでくるようで気分が悪い。
この関係を卒表まで続けなきゃいけないのかと思うとうんざりする。
だけど自分の将来のためだ。仕方がない。
我慢するしかないんだ。


……あと二年もあるけど。





2月3日(月)
今日のあの人はまた一段とひどかった。
授業中に呼ぶから何事かと思ったら、新しく手に入れた玩具を早く試したかっただけらしい。
極太バイブにコックリング、拘束具の数々を僕の前に広げて
「どうだ、全部お前のために買ってやったんだぞ」
と言われても……本気で僕が喜ぶとでも思ってたんだろうか。おめでたい人だ。
一応喜んでるフリはしといてやったけど、あの人の行為がさらにエスカレートしていくようだったら、僕の身体はもたないかもしれない。
なにか手を打たなければ……。


でも、外で遊んでるのがバレたわけじゃなくてよかった。
僕の行動を知ったら、きっとあの人は僕のことを痛めつけるだけでは済まさないだろう。
息抜きのことは知られないように気をつけないと……。






2月5日(水)
あの人が「家で使いなさい」とか言ってくれたローターで遊んだ。
いろんな振動が楽しめて「これは使える」って思ってたのに、ケツの中に入れたままシャワーを浴びてたら動きが止まっちゃって、そのまま動かなくなった。
これだから安物は使えない。もっといいやつ買ってこいよ。


たまには早く寝よう。






2月7日(金)
ふらっと立ち寄ったクラブに、最近売れてきたなんとかって若手俳優が遊びに来てた(最近若い奴がどんどん出てきてるから名前まで覚えてない)。
デカイ態度で女をはべらかしてて、なんかそれが見てて腹立ったから(鼻につくって感じ?)、そいつがトイレに入ったときに声をかけてみた。
男の武器を出してるところに
「ねえ、俺とセックスしない?」
って言って近づいて、キスを仕掛けてやったらその気になったらしい。
「俺一応芸能人だから、裏口からそっと出よう」
とかなんとか言っちゃって、すっかりその気で俺の身体抱きかかえたまま外に出てタクシー拾って。
ちょっと走ったところでタクシーを止めて、すぐ近くにあったラブホに入った(高級ホテルのスイートくらい取れって思ったけど、ま、そこまで売れてないってことだよな)。
男もいけるクチだったみたいでけっこう楽しませてもらえた。向こうもなんかのクスリキめてたらしくお互い興奮しまくってイキまくりの飛ばしまくり。朝まで2人でずっとヤリまくるなんて初めてだった(笑)。
向こうが朝から仕事だって言うから、さっさと家に帰ろうと思って用意してたら
「また会える? これ、俺の携帯番号」
なんて名刺をくれて、でも俺は
「気が向いたら連絡するよ」
とだけ言って帰ってきた。
最初の印象と違って予想以上にいい奴っぽかったけど、ああいうのとはあまりかかわらないほうがいいもんな。ワイドショーネタに自分が出演するのはごめんだ。

でも、自分が寝た相手がテレビに出てるのを見るのはけっこうイイかもしれない。思わずオナニーしちゃったよ(爆)。






2月9日(日)
珍しくあの人が携帯に電話をしてきた。
「今すぐ会いたい」なんて言われて、でも休みの日まであの人に会う気は全然なかったから、
「すみません、ちょっと風邪気味で……家で寝てるんです」
ってちょっと作った声で言ったら信じてくれたらしく、怒った様子で電話を切られた。
自分の思い通りにならないからってすぐに腹を立てるなんて、幼稚園児並みだな、ホント。

明日は学校休もうかな……。






2月10日(月)
午後から学校に行ったら、教室の前でばったりあの人に会ってしまった。
もちろんそのまま密室に連れ込まれてヤラれまくり。
せっかく週末に身体を休めたのに……また週の頭から疲れてしまった。


「お前には俺しかいないんだぞ」
なんて言いながら突っ込まれて、こっちがヨガるとでも思ってるんだろうか。
今年に入ってから、あの人とのセックスで僕が一度も喘ぎ声を洩らしてないってことをあの人は気づいてないんだろうか(気づいてないんだろう)。

たとえこの世に僕とあの人しかいなくなってしまったとしても、僕はあの人とは生活したくない。あの人と2人で生きていくくらいなら死んだほうがマシだ。






2月11日(火)
休みだったから昼間から街へ出かけた。
さびれたような映画館に入って、ノイズ入りまくりのポルノ映画を見ていたら、隣に若い男が座ってきた。
吸ってる煙草の匂いがちょっと普通とは違ってて、
「俺にもチョーダイ」
って言ったら半分くらいまで吸い上げたそれを俺の口に押し込んでくれた。
そのまま俺が煙草をふかしてたら、そいつは俺の股間に手を伸ばしてきて──俺のをシコシコしはじめて。
俺もそいつの股間に手を伸ばしてやって、そこにあったなすびくらいの太さのペニスをズコズコ扱いてやった。煙草くわえてたから声をもらさなくて済んだし、きっと声がもれても誰も気にしなかっただろう。枯れたようなじじいが3、4人しかいなかったからな。
その場で1回ずつ射精して、すぐ隣にあったこれまたさびれたようなラブホで2発ヤッた。なかなかテクのある奴で楽しめた。
ご休憩の時間内にきっちり部屋を出て、ろくに言葉もかわさないで別れた。また会えたらヤッてもいいかも。


……唯一気になるのは病気かな(笑)。






2月12日(水)
祖母から電話。
「たまには遊びにいらっしゃい。おじいさんも楽しみに待ってるから」
いつも変わらない優しいおばあさんの声。
「また、時間ができたら行きます」
『一生行くものか』と心の中で唱えながら答えた僕は……本当にあの人たちの孫なんだろうか。


今さらあの人たちの前に立てるわけがない。
出来損ないの血を色濃く受け継いでしまった僕を見て悲しませるくらいなら──いっそ死んでしまいたい。

でもそれができない僕は、まだこの世に未練があるらしい。






2月14日(金)
今日はバレンタインデー。
本当は学校なんか行きたくなかったんだけど、イベント好きのあの人にチョコを渡すためだけに行ってやった(あげないと、後々大変なことになりそうだから)。
そうしたら、学校では予想した通りの惨状が待ち受けていて。
下駄箱もロッカーも机の中も、僕の使っているありとあらゆる場所に大小さまざまな包みが投げ込まれていて……その量の多さに「共学校に通っていたんだっけ?」と錯覚しそうだった。
あれを置いていった奴らは、いったいどんな顔してあれを買ってきたんだろう。女の群れにがばっと飛び込んでチョコを選んでる姿なんて想像したくもないけど……ちょっとおもしろいかも。
とはいえどれもこれも念がこもりすぎてて怖かったから、全部あの人に押しつけてきた。きっとあの人なら皆が帰ったあとに焼却炉で処分してくれるだろうと思って。
僕が山ほどのチョコをもらったってことがあの人の気に入らなかったみたいだけど、
「誰のプレゼントも持ち帰りたくないんです。……あなたからのプレゼントしか受け取らないって、決めてるから」
ブリッコして言ってやったら「そうかそうか」とか言って上機嫌で預かってくれた。……簡単な奴。

ちなみに僕があげたチョコは彼の好みに合ったらしく、今日のセックスは珍しく優しいプレイで終わらせてくれた。助かった。






2月15日(土)
……痛い。

身体が痛い。



腕も

  足も

   肩も

    腰も

     股間も

      頭も

 肺も

  胃も

   腸も

    …………心臓も


痛い。

痛いよ。



誰か、助けて…………。





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