Haruna's Diary 4月前半
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4月15日(月) 今日も仕事が休みだったからOasisへ行った。開店直後に行ったら店にはタイキさんしかいなくて、マスターはちょっと遅れてくるってことだった。 他のお客さんも2人づれが1組しかいなかったから「チャンス!」とか思って、タイキさんにマスターのことをいろいろ聞いてみた。 けど、タイキさんもプライベートなことは話さないみたいで、「答えられることはあまりないかも」って言われてしまった。 けど、それなりの情報が手に入った! 本名はわからなくて(確かにみんな『マスター』って呼んでるしな)、年も不詳。ここから電車で15分のところに1人で住んでいて、結婚はしてないし恋人がいる気配もないらしい。 ミツルさんのことを本当の息子みたいにかわいがっているんだって。確かに、そう言われてみればそんな感じかも。 ……ちょっと複雑。 昔バーテンダーの大きなコンクールで金賞をとったりしてたんだって。事務所の奥にトロフィーとかあるって言ってたけど、泊めてもらったときも全然気づかなかった。どっかにしまいこまれてるのかな? それからしばらくしたらマスターが来て、とたんに心臓がドキドキしてきちゃって困った。 「いらっしゃいませ」ってにっこり笑うのなんて、きっと店に来たお客さん全員にしてるんだろうけど、でもそれだけのことでも嬉しくなってしまって。 マスターが「このあいだは差し入れどうもありがとう」って言ってくれて、すごく恥ずかしくて「い、いえ」なんてどもっちゃったよ〜〜!! 俺、ホントに好きなんだ、マスターのこと……。 『ただのおじさんじゃん』って言われてしまえばその通りだし、普通のおじさんっぽいけど(あごひげが似合っててダンディだけどね)、でも俺にはすごくかっこよく見えちゃって仕方ない。 ああ、もっともっとマスターのことが知りたい。 今度ミツルさんに会ったら、絶対にいろいろ聞こう。 |
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4月13日(土) 昨日Oasisへ行ったらミツルさんたちが来てて、やっぱり「ストーカー撃退記念」とかいってお祝いしてくれた(笑)。 ヨリトさんとミキさんは「全然知らなかったよ、そんなの。力になってやれなくてごめんな」って言ってくれて、謝られるとは思ってなかったから俺も焦って「だいじょぶです、だいじょぶだったんです」って言っておいた。 もしもまたなにかあったときに、ミツルさんたちが協力してくれたらどんなに心強いだろう。なんか、ホントにみんな『頼れるお兄さん』って感じだから、どんな問題でもすぐに解決しちゃいそうだ。 ヨリトさんがいたけど、なんかもうあまりドキドキもしなくて(もちろんしたけど、好きな芸能人にたいして感じるようなドキドキ感だった)、やっぱりヨリトさんに対する気持ちは恋愛感情のそれとは違うんだなって思い知らされた。早くに気づいてよかったんだろう(ってことにしておく)。 それよりも俺は自分が作っていった料理のほうが気になって、みんなに隠れてこそこそとマスターに渡した。 マスターは「なんですか?」って不思議そうな顔をして、俺もすっごく恥ずかしくて「ちょっとつまめるようなものを作ってきたんで、よかったら仕事の合間にでも食べてください」ってぼしょぼしょと言ってみた。 今頃食べてくれてるのかなぁ、マスター……。 あっ!! みんなとの話に夢中になっててマスターのこと全然聞けなかったぁ!!!! だめだめじゃん、俺ってば…………(泣)。 |
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4月12日(金) 昨日Oasisへ行こうと思ったら、店の人たちが「祝!ストーカー撃退」とかなんとかいって飲みに連れて行ってくれて、結局行かれなかった。ストーカーのことはオーナーがみんなに話したらしい(問題がちゃんと解決したってこともオーナーがミツルさんから聞いたみたい)。 今日は仕事を休みにしてもらったから(昨日オーナーが「久しぶりにゆっくり休め」って言ってくれたんだ)、開店時間が近くなったら行こうと思う。 あ、差し入れ持って行こうかな。夕飯とか。 ……でも、マスター料理うまいから……俺の作ったのなんてまずくて食べられないかも。 お酒のおつまみとかならいいかな? 前にお母さんに教わったのだったら簡単に作れるし……。 そうしよう。だったら買い物行かなくちゃ! 買い物&調理完了! 何を作ったらいいのか思いつかなかったから、チーズを数種類買ってきて白ワインでちょっと溶かして、いろいろな具(野菜とかホタテとか)にからませたのをバケットにのせてみた。ちょー簡単料理だよ(笑) こんなの持ってったら恥ずかしい思いするだけかな? でも、他に作ってる時間ないし……。 いいや、とにかくこれを持ってマスターのところに行こう。 |
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4月10日(水) 昨日は久しぶりに家に帰ってほっとしたのか、仕事から帰ったらすぐに寝てしまったみたいだ。書きたいことたくさんあったのに。 そのぶん今日はたくさん書く(笑)。 いろいろあったけど、すべてのことがちゃんと解決してよかった。 家に帰ってくるのはちょっと怖かったんだけど、マスターが「大丈夫ですよ。はるなさんの家は以前となんら変わりないはずですから」って言われて、仕事が終わったら家にまっすぐ帰ってきた。 そしたら、ポストも玄関のところもなんにもなくて(手紙とか、ポストに残ってるかと思ったのに)ストーカー行為をされる前と変わらない状態になってたんだ。 たぶんマスターが全部きれいにかたづけてくれたんだろうな。 部屋に戻ってごろごろしはじめてから、マスターに「もしも家に入るのが怖いようでしたら、またここに来てくださっていいですから」って言ってもらってたのを思い出して、慌ててOasisに電話した。俺が家に帰ったことを知らないまま、マスターが店で俺のことを待ってたら申し訳ないと思って。 マスターは俺が家に戻ったって言ったら「ゆっくり休んでくださいね」と言ってくれて、俺も「マスターも、今日は家に帰ってくださいね」って言ってた。マスターは笑いながら「そうですね」って言ってくれたけど、今までずっとマスターにも不自由な生活させてたんだよな。 ……頼りすぎだったよな、俺。 だけど、ストーカーに悩まされてるあいだ、ずっと頼りになったのはマスターだった。安心して寝られる場所も紹介してくれたし、おいしいご飯もたくさん食べさせてくれたし、俺の家もきれいにしてくれたし…………。 昨日、気づいちゃったんだけど。 俺、マスターのこと…………好きになっちゃったみたいだ。 いっつも優しくて、あったかくて、たくさん俺のこと励ましてくれて。 あんな人とずっと一緒にいられたら、きっと毎日楽しく過ごせるんじゃないかなって思う。……すごく頼りになるし。 今まで誰かに感じてきた気持ちとは違う……深くて重い気持ちみたいなものが、俺の胸にどっしりある気がするんだ。 マスターのことを考えると幸せになれるような、あったかい気持ちが。 ヨリトさんのことは、なんていうか、『憧れ』って感じだったんだと思う。 会ったり話したりするとすごくどきどきするけど、それだけって感じで……恋愛をするとか恋人としてつきあうとか考えると、ヨリトさんと俺じゃ全然うまくいかないような気がする(生活とか全然違うんだから当然だろうけど)。 とはいっても、マスターとだったらうまくいくのかって聞かれたら……それもあやしいんだけどさ。 なんか、こんなこと書いたらどきどきしてきちゃった。 マスターの顔思い出すと……ううう、心臓がばくばくいってるよ〜〜〜!! 俺みたいな子供に「好きだ」って言われたら困るかな、マスター。 ……もしかして、付き合ってる人いるのかな。 俺、いっつも自分のことばっかり話してたから……マスターのこと全然知らないんだ…………。 名前も知らないなんて……ショックだ。 明日、今までのお礼もかねてOasisへ行こう。 それで、マスターのことたくさん聞こう! |
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4月8日(月) とうとう決戦だ。 これからあの人がここに来る。 マスターと、ミツルさんとタイキさんとユウトさんが一緒に話し合ってくれるっていうから、ちょっと安心してるけど……怖い気持ちも少しは残ってる。 早く全部終わらせて、すっきりしたいな。 今は深夜1時。 全部が終わって、やっとほっとした。 あの人は俺が指定した時間にちゃんとOasisに来てくれて、貸し切り状態の店の中にびびってたみたいだけど、笑顔で俺に向かって歩いてきて。それをミツルさんがさえぎって「話があるんだけど」って言ってソファ席に座らせた(俺はカウンター席に座ってたんだけど)。 俺にはそのままカウンター席に座れっていって、その人と向き合って座ったのはミツルさんとマスターで。タイキさんとユウトさんは俺の両隣に座ってくれた(守ってくれるみたいに)。 そのときになってやっと、その人もなんで自分がOasisに呼ばれたかわかったみたいだ。 ミツルさんが「はるなにストーカー行為してるのってあんたでしょ?」ってズバリと聞くと、その人はびくんって跳ね上がって、「ち……違います」って小声で言って。 だけどその姿ってば、『自分が犯人です』って言ってるような感じで。そういうことにうとい俺でも「ああ、やっぱりこの人だったんだ」って思っちゃうほど、不自然な態度だった。 「俺たちはちゃんと知ってんだよ? あんたがはるなの後をずっと追っかけまわしてたのも、ポストにいやがらせの手紙入れてるのも、でかい熊のぬいぐるみにきたねぇ精液ぶっかけてはるなの家の玄関に置いてたのも。あ?」 チンピラみたいな、ちょっとドスのきいた声でミツルさんが言うと、ぶるぶると首を横に振りながら「俺は知りません、俺はそんなことやってないです」って言い続けて。 なんかその姿が精神的にやばい人の典型って感じで、思わず隣に座ってたユウトさんの腕を掴んじゃった(ユウトさんは「大丈夫だよ」って言って、俺の手を握ってくれたけど)。 そのまましばらくは、ミツルさんがその人を問い詰めて、それをその人が否定し続ける状態が続いて(けっこう長い時間だったな)。 みんなだんだん疲れてきて、いいかげんしびれをきらしたミツルさんが「いいかげんにしろよ、てめぇ!!」って叫んで立ち上がって、その人に殴りかかろうとしたんだ(そのときは俺もびくってなった/笑) そしたら次の瞬間、殴りかかったミツルさんの腕をミツルさんの隣に座っていたマスターが掴んで止めて、ホントに殴らないですんだ(俺としては……殴ってもらってもよかったけどね)。 マスターは、「きちんと本当のことを話してくだされば、警察沙汰にせずに済ますこともできますが、もしもこのまま黙秘を続けるのであれば、こちらから証拠品の数々を警察に持ち込みますよ」と静かに言って、逆にその言い方がその人をびびらせたみたいで。 その人が「証拠品って……なんですか?」とおそるおそる聞いてきて、その声を聞いて俺の隣に座っていたタイキさんが立ち上がって事務所の方へ入っていった。 すぐに店に戻ってきたタイキさんは、手に大きなポリ袋みたいなものを持ってきて、それに気づいたその人は「あ……」と声をもらしたんだった。 あとでマスターに聞いたら、俺がOasisに泊めてもらってるあいだに俺の家を確認してきて、そのときに手紙やテディベアを回収してきたんだって(「すごい量だったんだね。よくガマンしたね」って優しく言われて、また泣きそうになっちゃったんだけどね)。 それらを袋から出される前に「ごめんなさい、俺が全部やってました」ってすぐ謝ってくれて、いたずら電話も手紙もテディベアも、それから夜中に俺に抱きついてきたのも……全部全部その人がやったって認めて。 本当に本当の意味で犯人がわかってほっとしたのと、もうこんなことは絶対ないんだって思ったらへんに安心しちゃって、涙ぼろぼろこぼして泣いてしまった。泣く気はなかったんだけどあの場合は仕方ないよな。 ミツルさんは「二度とはるなに近づくな」って言ったけど、俺としては、いつも店に来てくれてた人だし、そんなに悪い人じゃないと思ってたから(その考えが甘いのかな)、「いやがらせとか絶対にしないんだったら、今まで通り店に遊びに来てもらってもいいですよ」って答えてた。 そしたらその人も涙流して「ごめんね、はるなくん……あんなことして本当にごめん」ってたくさんあやまってくれたから、なんかもう怒るのとかどうでもよくなって「いいんです、もう」って笑ってあげた。 そのあとは、その人を帰してからみんなでOasisで飲んだ。「解決祝い」っていって。 マスターにおいしいカクテルをたくさん作ってもらって、あんまり飲めないのにたくさん飲んで酔ってしまった。 騒いでるあいだにいつのまにか寝ちゃってて、起きたらソファに丸くなってた。 俺の体には毛布がかけてあって(たぶんマスターがかけてくれたんだと思うけど)、そのまま朝になるまでまた寝ちゃった。フロアには誰もいなかったけど、ちゃんと片付けとかもされてたから安心しちゃってさ(たぶんそれも全部マスターが綺麗にしてくれたんだろうな)。 なんか長くなっちゃったな……まだ書きたいことがあったんだけど……明日にしようかな。 |
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4月7日(日) さっそくミツルさんが店に来てくれた。 開店から来てくれて、ストーカーが来るまでまっててくれて。オーナーには本当の事を話したほうがいいと言われて、今までの経緯を全部話したら、「じゃあ今日は指名入れないで奥の席で客の顔確認してろ」って言ってくれて(「早めに相談しろって言っただろ」って怒られたけどね/笑)。 今日は日曜だったから、たくさん常連さんが来てくれたんだけど、そこには顔を出さないで奥のスペシャルシート(ここは他の席と違って席代もとられてしまうからあまり使う人はいない)に隠れてた。 開店から2時間くらいしてから、ミツルさんに「はるな、あいつだよ」って言われて、おそるおそるそっちを見たら……ストーカーの犯人は、俺をよく指名してくれる常連さんだった。 名前は聞いたことなかったと思うけど、前にホモAVをくれた人だ。あれから店にくるたびにエッチ系の話ばっかりするから苦手だなって思ってたんだけど。 「どうする、ここで決着つけるか?」ってミツルさんには言われたけど、店をそんな騒ぎに巻き込みたくなかったから、「明日、Oasisに来てもらうように言ってもいいですか?」って聞いてた。他の男の子たちにストーカーがいたなんて言って心配かけたくなかったし。 ミツルさんは「そっか、じゃあ今日は何にも気づいてないフリで接客しろよ。大丈夫、ここじゃなにもしてこないから」と励ましてもらって、遅刻してきたフリを装ってその人の席についた。 身体が震えそうになるのをなんとかこらえながら、でももしかしたら顔は引きつってたかもしれない。でも勇気を出して、「明日、俺仕事休みなんで、よかったらどこかに飲みに行きませんか?」って誘った。 そしたらその人はすぐにOKしてくれて、Oasisで待ち合わせをすることに成功した。 そのあと1時間ほどでその人は帰って、俺は閉店まで店に出てた。 明日までのガマンだとは思ったけど、どうしても家には帰れなくて、Oasisに電話してまた泊めてもらうことにしてしまった。Oasisまではオーナーが送ってくれて(申しわけなかったな)。 今日で何日連続Oasisに泊まってるんだろ、俺。マスターにもすごく迷惑かけてるし。 でも、それもこれも全部明日で決着がつくんだ。あと少しの辛抱だ。 マスターにも早く家に帰ってもらわないと……ちゃんと寝てないだろうし、すごく疲れてるだろうから。 だけどマスターは今日も優しい笑顔で俺を迎えてくれた。なんだか胸がきゅんっと鳴ってしまいそうだった。 マスターって『お父さん』みたいだ。一緒にいてもらうとすごく安心する。 俺にはお父さんってのはいなかったから、よくわかんないけどさ。 |
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4月6日(土) マスターが、俺のストーカーらしき人物を突きとめてくれたらしい。 ミツルさんやOasisの常連さんに声をかけて、俺の行動を追っていた奴を見つけたんだって。 みんなの意見では、どうやらそいつは俺の店の常連客らしい。つまり、俺のあとをつけながら、何食わぬ顔して客として店に出入りしてたってことで。 それを聞いてかなり背筋が寒くなった。なんなんだろう、その人。どんな神経してんだろう。 明日ミツルさんが店に来て、俺にどの人が犯人か教えてくれることになったんだけど……。 知るのが怖いような、複雑な気分だ。 俺の常連さんのうちの1人だったらどうしよう……。 |
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4月4日(木) 今日もOasisへ帰ってきてしまった。 いくらなんでも3日連続はまずいかとも思ったんだけど……安心して身を任せられる場所って、今はここしか思い浮かばないから。 マスターは俺が来るのをわかってたみたいで、俺が来ると「おかえりなさい」って迎えてくれた。閉店近かったから店には誰もいなくてよかった。その言葉を他のお客さんに聞かれてたら恥ずかしかっただろうから。 夕飯だって言って、すっごくおいしいビーフカレーを出してもらって、ばっくんばっくん食べてしまった。 最近太ってきたような気がするけど……ま、ストーカーのせいでしばらく食べてなかったからちょうどいいってことにしておこう(笑)。 仕事の帰りに近くのお風呂屋さん(銭湯っていうのかな。けっこうボロいところなんだけど、ヤバい系の人とかは全然いなくてお年寄りばっかりだから安心して行かれるんだ。しかも24時間やってて深夜はあんまり人がいないし)に寄ってきてるから、家から持ってきたパジャマに着替えてすぐに布団にもぐりこんでしまった。マスターは、今日も店にいてくれるんだろうか。 昨日もおとといも、マスターは店にいてくれた。俺が寝かせてもらってる事務所にはこないから、もしかしたら店のソファ席で寝てるのかも。 悪いことしてるよな、俺…………。 |
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4月3日(水) 避難中。 どこにって、Oasisの事務所に。 なんでこんなことになってるのかっていうと、それは昨日いろいろあったから。 1日たったけどまだ頭の中が混乱してて……整理しながら書いていこうかな。 昨日、仕事に行こうと玄関を出たら精液つきのテディベアが2匹に増えていて、ポストには口からはみだすほどの量の手紙が入ってた。 もう限界だと思って、仕事が終わってからまっすぐ家に帰らずに、店からちょっとだけ離れたところにあるラブホテルに1人で泊まろうと思って行った(とにかくゆっくり寝る場所がほしかったから。近所にビジネスホテルがなくて仕方なかったんだ)。 だけど1人じゃ中に入れてもらえなくて(当然かもしれないけど)、がっかりしながらホテルを出たら、なんと偶然にもホテルの前でOasisのマスターにばったり会ってしまって。 マスターは俺を見てびっくりしたような顔をして、だけど俺は驚くよりもなんか安心しちゃって(頼れそうな人に会えたってことに)、涙ぼろぼろこぼして大泣きしちゃった。 俺がすっごいやつれてるって前から気づいてたらしいマスターは、そのまま俺をOasisまで連れて行ってくれた(昨日はヒマだったからいつもの閉店時間より2時間早く店を閉めたんだって)。 甘い味のカクテルを作ってくれて、「何かあったんですか?」って聞かれて、もう堪えられないと思って全部話してしまった。今までストーカーにされたこと、全部。 そしたらマスターは、「では、今日はここでお休みになるといいですよ」って言ってくれて。 「私もここにいますから、安心して休んでくださっていいですよ」なんて優しく言われちゃ、断るなんてできないよな。……っていうより、そう言ってもらえて本当に助かった。いいかげんちゃんと寝たかったし。 そんなわけで昨日はそのままOasisに泊めてもらって。久しぶりにゆっくり寝れて、起きたらなんと夕方近かった(寝たの明け方だったのに、寝すぎだよな)。 マスターは朝食まで作ってくれてて、久しぶりに他人の手作り料理を食べた。すごくおいしくて、なんかまた泣きそうになってしまった。 やっと「落ち着いた」って感じがした。いつもおびえてたのが少しだけ和らいだみたいな感じ。 昨日ラブホの前でマスターに会えて、本当によかった。 「しばらくは家に戻らないほうがいいかもしれませんね。ここならばいつまででも泊まっていいですから」ってマスターが言ってくれたから、今日もこうして泊まりに来てしまった。一度着替えを取りに家に戻ったけど、ポストもテディベアも無視してきた。もう、あんなの見たくない。 マスターは今店の片付けをしてる(さっき閉店したから)。マスターってここから何駅か離れたところに住んでるらしいけど、かなりハードな生活してるんだろうな。身体壊さないといいけど。 今日は家に帰っちゃうんだろうか、マスター。1人はやっぱり怖いんだけど……甘えたこと言ってられないよな。 今日も早く寝よう。 |
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4月1日(月) |
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